TBSドラマ『VIVANT』がおおいに盛り上がっている。個人的には心の1本になるような作品ではないけども、“テレビドラマ”というジャンルを愛好するものとしてはテレビが巻き起こす、この熱狂がとてもうれしい。実際のところ、おもしろいのだ。ツッコミどころ満…
7月21日 Blurのニューアルバムがリリースされたので、聞きながら通勤。ザ・バラード・オブ・ダーレン (特典なし)アーティスト:ブラーワーナーミュージック・ジャパンAmazonとても良いインディーギターロックで、全編にわたってグレアムのギターサウンドに聞…
夜が更けた帰り道、親の運転する車の窓から見上げる、「静かに」と書かれた青い看板が好きだった。お出掛けが終わってしまう“寂しさ”と、知っている場所に帰ってきた“安心感”がないまぜになったような感覚。幼心に芽生えたちょっとだけ複雑な感情が、あの看…
今年の2月に引っ越しをした。大阪での3回目の住居変更になるのだが、新しい街もとても気に入っている。大阪にしては、緑や坂が多くて、感性が刺激される、気がする。これまでは職場から徒歩10分くらい都市部に住んでいて、家の周りにコンビニが数えきれない…
宮﨑駿による『不思議の国のアリス』(もしくは宮沢賢治の童話)とでもいうような、イマジネーションの破茶滅茶なまでの躍動。『千と千尋の神隠し』以降の作品に見られた傾向がさらに押し進み、ストーリー・テリングとしては、明らかに混乱している。しかし…
“年末年始”と一括りにされているけども、気持ちとしては“年末/年始”であって、年末と年始の間には大きな分断がある。もう全くの別物なのだ。そして、わたしはいつだって年末の側に立っていたい。それは「休みがまだまだたくさん残っている状態だから」という…
「言葉は何のためにあるのか?」というのは、想(目黒連)の書いた作文冒頭の問いかけだった。その問いは作文の中において 言葉が生まれたのは、きっと想いの先にいる誰かと繋がるためだ と結ばれている。つまり、言葉は“想い”の代替品ではなく、“想い”を伝…
まもなくクリスマス。柴田聡子よろしく『ホーム・アローン』を観よう。『ホーム・アローン』がフェイバリットムービーと言っていいくらいに大好きなのに、大人になったマコーレ・カルキンがケビンを演じているムービー(CM?)が2018年に公開されていたのを…
バーガーキングが関西圏への出店を強化していて、生活圏内にもバーガーキングが数店舗できた。OPENします!という予告看板が1カ月以上前から出ていたので、その日を指折り数えて待ち望んでいた。タイムマシーン3号のYouTubeチャンネルの「ケンタッキー初台店…
ワールドカップで日本中が盛り上がっている。Jリーグが開始したのが1993年。ちょうどわたしが小学校に入学したあたりであったので、サッカーが好きであるということがマジョリティであったが、小学生の頃のわたしと言えば、広島カープの佐々岡の昨夜のピッチ…
両親と妹が甥っ子たちを連れて大阪に遊びに来てくれた。大阪城や中之島のバラ園を駆け巡るなどして、甥っ子との距離もだいぶ縮めることができた。甥っ子1号は3歳なのだけど、この小さな頭の中にこんなにも複雑な感情の機微が駆け巡っているのかと驚いてしま…
どこか憤りを感じながらも一気に視聴してしまった。停止ボタンを押すことができないということは、それなりに楽しんで観ていたことは否定できないのだけど、その求心力は満島ひかりという俳優の魅力に寄るものであって、脚本自体は思いついたことを思いつい…
<イントロダクション> ジョン・アーヴィングというアメリカの小説家がいて、彼のデビュー作『熊を放つ』(1968)の中に、 過去の恋人も君たちの親みたいなものだ と子に語る父親が登場する。さらに、RADWIMPSがアルバム『RADWIMPS 4〜おかずのごはん〜』(200…
『あたしンち』は素晴らしい、心から素晴らしい作品だ。心がしんどくなった時に摂取するカルチャーというものがあって、そのラインナップ(他にはアニメ『キテレツ大百科』やQ.B.B.『中学生日記』などがある)に常に鎮座しているし、そんなものとは関係なし…
有給休暇を取得しての3連休を使って、東京旅行へ。昨年末に東武練馬のマンションを引き払い、住民票も大阪に移した。わたしにとって東京はもう旅先になってしまった。飛行機を使ったので成田空港着。何年かぶりにスカイライナーに乗った。成田空港の野暮った…
言葉はまるで雪の結晶 君にプレゼントしたくても 夢中になればなるほどに 形は崩れ落ちて溶けていって 消えてしまうけど でも僕が選ぶ言葉が そこに託された“想い”が 君の胸を震わすのを諦められない 愛してるよりも“愛”が届くまで Official髭男dism「Subtit…
まる子が万歳している瞬間にも 宇宙全体のそれぞれの生命が平行して それぞれの世界をくり広げています 『ちびまる子ちゃん』では まる子の世界をクローズアップして描いていますが 平行して動いているあらゆる世界のことを 私は忘れないでいようと思います …
反乱軍によるクーデターにより追い詰められた大統領がロケットで宇宙空間に脱出・・・そんな遠い星でのできごとが、地球の少年たちが部屋の一室で撮影に興じるミニチュア特撮「宇宙大戦争」と同期していく。このマクロとミクロの交錯、そのことで生じる奇跡…
『劇場版まーごめドキュメンタリーまーごめ180キロ』は傑作だ。不条理を支える研ぎ澄まされた言語センス、そして引用の多様さ的確さに、お笑いが新しい世代に突入していることを痛感させられる。2022/2/20(日)まで配信が延長されているとのことなので、ぜ…
「これが“寂しい”って感情かなぁ?」 「どうしよう…愛おしい」 蛙亭 「やぁ…好きだなぁ」 「ちょっとぉ、愛が止まらないなぁ」 男性ブランコ 「ここになんかある…胸が温かい」 「この気持ちはなんだろう?」 ザ・マミィ 初出場のコント師たちが揃って、“心”…
2021年9月27日月曜日 起床して、『問わず語りの神田伯山』を聴きながら朝の身支度を進める。神田伯山ハゲ治療語り、抜群におもしろい。伯山のラジオは毒舌全開の時よりも、自分を貶めるくらいの時のほうがバランス良くて好き。昨日の晩御飯であった鯖の炊き…
2021年9月21日火曜日 三連休明けで憂鬱。ブルーに打ち勝つために朝からTony Macaulayの名曲集を聴く。ほとんどの曲をミスタードーナツで聞いたんじゃないか錯覚するとほどに、甘いドーナツのような最高のソングライティング。漫画家のおおひたごうも好きらし…
2021年9月13日月曜日 7時起床。健康診断があるので、有給休暇をとった。採血があるので、ご飯が食べられないので、お水を少しだけ飲む。元気が湧いてこない。川沿いの道を歩いて病院へ向かう。秋の少しだけひんやりした風が気持ちいい。Super Furry Animals…
MBS製作『かまいたちの知らんけど』の9月12日放送の特別編「37年間通ったスーパー イズミヤへ濱家最後の挨拶」が実に素晴らしい内容だった。関西圏外にはあまり馴染みのない番組かもしれないが、今はTVerという素晴らしいメディアがありますのでぜひチェック…
2021年9月8日水曜日 ひさしぶりの在宅勤務。「cafe Europa」という喫茶店でモーニング。わりと近所にあるにも関わらず、平日しか営業していないので、1年間もその存在に気づかなかった。ここも雰囲気があり、珈琲も美味い。店内は冷房が効いておらず少し暑か…
大阪に来て1年以上があっという間に過ぎていった。大阪という街はとても気に入っていて、このままここに住んでもいいとさえ思っている。しかし、仕事には疲弊していて、どうにも文章が書けない日々が続いている。しかし、書かないとどんどん書けなくなるのが…
『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマは、ロケーション・インテリア・衣装・音楽・カメラワーク・・・どの要素をとっても、徹底してオシャレな質感に包まれている。画面だけ見れば、さながらトレンディードラマのようなリッチさであるのだけど、描かれ…
<A面> オレンジ色の上下のジャージを身に纏った大豆田とわ子(松たか子)が、オレンジ色の布で囲われた公園を歩いている。このはじまりが象徴的なのだけど、この『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマにはあまりにも“オレンジ”に満ちているのだ。大豆…
普通じゃない人々への讃歌とラジオ、そしてお笑いのある世界への愛。コロナウィルスの影響で2回の延期を経て、ようやくの開演となった第4回単独公演『anna』は、彼らの代表番組『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)がそのまま具現化されたようなコントに満ち溢…
そのほとんどが1ページで終わる藤岡拓太郎の漫画は、いきなり始まって、いきなり終わる。ここには“途中”という感覚がある。高級レストランにて指輪を忍ばせた寿司ネタでプロポーズする大将、家電売り場にInstagramを買い求めにやって来る夫婦、息子の運動会…