青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

2011-01-01から1年間の記事一覧

2011年BEST MOVIES 25

1.青山真治「東京公園」 2.グレッグ・モットーラ「宇宙人ポール」 3.大森立嗣「まほろ駅前多田便利軒」 4.ブラッド・バード「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」 5.バイロン・ハワード「塔の上のラプンツェル」 6.井上剛「その街のこども」 7…

ceroワンマンライブ『Contemporary Tokyo Cruise』

12/25(日)ceroのワンマンライブ『Contemporary Tokyo Cruise』が渋谷WWWにて開催された。WWWは東京のライブハウスの中でも比較的大き目の箱であり、ましてやクリスマス当日。人が閑散としてやしないか、とドキドキしながら会場の扉を開けると、そこにはキ…

最近のこと(2011/12/25~)

クリスマスを映画館とライブハウスで過ごしてしまった。『宇宙人ポール』が想像以上のおもしろさでうれしくなってしまう。空族がエドワード・ヤン『恐怖分子』の上映に続いて、『枯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』の上映権の交渉に入っているそうだ。頑…

グレッグ・モットーラ『宇宙人ポール』

サイモン・ペッグとニック・フロストのコンビの脚本・主演に『スーパーバッド 童貞ウォーズ』監督のグレッグ・モットーラを迎えた今作。いやぁ、素晴らしかった。エドガー・ライトの『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』にいまいち乗れなかったの…

最近のこと(2011/12/22~)

月曜日はマーライオン主催イベント『月曜日からニヤニヤしようよ』を見に下北沢へ行く。カラードジャムというお店は居心地がいい。ゲストのスカートの弾き語りがめちゃくちゃかっこよかった。澤部君の歌声とギタープレイは非常に男前である。「3と33」での迫…

2011BEST SINGLES 20

cero「武蔵野クルーズエキゾチカ/good life」 アルバムと同じく1位はceroの今年1番のパーティーチューンとレイドバッグポップの名曲両A面シングル。「モテキ」らのサブカル文脈に回収されない、ヒップでホップな僕らのライフレベルミュージック。僕らの生活…

福島県立いわき総合高等学校 演劇部『Final Fantasy for XI.III.MMXI』

いわき総合高等学校は演劇教育がカリキュラムに組みこまれている学校で、これまでも平田オリザ、前田司郎、柴幸男など錚々たる面子を演出に迎えて公演を重ねている。そんな彼らが顧問の先生と一緒になって作り上げたこの作品は今、「福島の」高校生が何を演…

2011BEST ALBUMS 30

1.cero『WORLD RECORD』WORLD RECORDアーティスト: cero出版社/メーカー: カクバリズム発売日: 2011/01/26メディア: CD購入: 4人 クリック: 155回この商品を含むブログ (59件) を見る1月の発売から心変わりする事なく不動の1位。2011年は僕にとってceroの年…

最近のこと(2012/12/16~)

ウィルスに侵された。40度近い熱で立ち上がれなくなり、激しい節々の痛みに頭痛で夜も眠れず、飯も食えず。3日目にしてこれは絶対インフルエンザだ、とタミフルを飲む覚悟で病院に行ってみると、口の傷からウィルスが入って扁桃腺がやられている、との事でし…

川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』

すべて真夜中の恋人たち作者: 川上未映子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/10/13メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 182回この商品を含むブログ (87件) を見る 真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う。それは、きっと、真夜中には世界が半分…

トークイベント『チェルフィッチュ「三月の5日間」以降』

チェルフィッチュ『3月の5日間』の再演に関連したプレイベントで「チェルフィッチュ以降」という括りで、北川陽子(快快-faifai-)、藤田貴大(マームとジプシー)、三浦直之(ロロ)、二階堂瞳子(バナナ学園純情乙女組)二階堂瞳子、西尾佳織(鳥公園)、…

ままごと『あゆみ』

8人の女優が1人の女性を演じる事で、1人の人間の多面性、そして「こうだったかもしれない私」が見事に浮かび上がってくる。これぞ、演出と主題の幸福な結実である。私たちが選んだ道、選ばなかった道、選ぶことができた道、それら全てが可視化され、始まりと…

最近のこと(2012/12/01~)

寒くなってきた。金曜日は高円寺の喫茶店で珈琲を飲んだ。家に帰って録画を消化。『ゴッドタン』の下ネタ大喜利に腹がよじれるほど笑う。収録後の設楽の「やばい、これ超楽しい。矢作さん家行ってやろうぜ!」に尽きる。『11人もいる!』がどんどんよくなっ…

小沢健二 is comming back

小沢:友達も家族も大勢が(中略)要するに東京の街に今も住んでいて、僕がよく知っている街角を毎日通りかかったりしていて… うさぎ:続いている。 小沢:そう、続いていて。それで今は、そのよく知っている場所で、よく知っている歌を、一語一語歌って、一…

狐の会というバンドについて

ふと、狐の会というバンドのことを思い出した。2005年から2006年にかけて、空気公団やHARCOでお馴染のCoaRecordから3枚のシングルをリリース。プロデュースは伊藤ゴローだ。しかし、アルバムを完成させる事のないまま煙のように解散してしまった。当時でいう…

最近のこと(2011/11/25~)

1週間が早過ぎて眩暈がする。そして、寒くなった。とうとう炬燵もコートも出してしまった。グラコロバーガーを今シーズンすでに2個食べた。昔は苦手だったのですが、中学の頃、友人のオカンがグラコロの大ファンでこの時期になると「ねぇ、今日の晩御飯はグ…

Tomato n' Pine『ジングルガール上位時代』

ジングルガール上位時代アーティスト: Tomato n’Pine出版社/メーカー: SMR発売日: 2011/12/07メディア: CD クリック: 16回この商品を含むブログ (12件) を見るトマパイは正義だ。すがすがしいほどに名曲しかリリースしないではないか。中でもこの曲は珠玉で…

最近のこと(2011/11/16~)

最近やっと思い出せたmixiのパスワードでログインして自身の過去の日記を読み返してみる。自分の学生時代と比べてTwitterでフォローしている大学生はみんなアンテナが広くて、うらやましくなる。私もパラダイス・ガラージなどを聞いて悶々とする学生生活を送…

LIVE『快楽天』 in 渋谷WWW

いまや東京インディーシーンの顔とも言える3バンドが揃い踏み。それぞれcero『武蔵野クルーズエキゾチカ/good life』、昆虫キッズ『裸足の兵隊』、シャムキャッツ『渚』といった充実のシングルを発表し、緩やかなユニティを築きながら確実にシーンにうねりを…

五反田団『五反田の夜』

「本公演に向けての実験の場的な位置づけで特に何も考えないで作った」といった旨が明記されていたが、ただの習作と呼ぶのを憚ってしまうほど魅力溢れる作品だ。友人と割り勘にして半分個ずつに分けようと注文した固焼きそばにに勝手にお酢を、それも浸すほ…

住所不定無職『トーキョー・ポップンポール・スタンダードNo.1フロム・トーキョー!!!』

職業安定所(ハローワーク)で出会い(ハロー)、アイドル(ハロー!プロジェクト)の話で意気投合したという眉唾なエピソードで結成されたガールズバンド住所不定無職の2ndフルボリュームシングル『トーキョー・ポップンポール・スタンダードNo.1フロム・ト…

横浜聡子『おばあちゃん女の子』

横浜聡子の短編『おばあちゃん女の子』では山下敦弘『子宮で映画を撮る女』や横浜聡子『ジャーマン+雨』で強烈なインパクトを残している野嵜好美主演作。生活感を漂わせながらも溢れだす狂気を画面一杯に体現している。そして、それを受け止める宇野祥平がよ…

LIVE土井玄臣&中川理沙 in 中崎町common cafe

新大阪に着いたのち、いくつかの地下鉄を乗り継いで、「中崎町コモンカフェ」というお店に足を踏み入れてみると、店内は美味しそうな匂いに包まれていた。土井玄臣がカレーや肉じゃがを作っていたのだ。土井玄臣は玉ねぎ使いの魔術師である。あのクリーミー…

最近のこと(2011/11/01~)

空気がグッと乾燥してきたので、加湿器が欲しい。私立恵比寿中学の柏の葉ららぽーとのフリーライブに行ってきた。もの凄い人の数で、ブレイク前夜のグループの充実感に満ちている。もう、このまま変に物語をのっけたりしないで、少女たちの躍動だけで勝負し…

ロロ『常夏』

シーンとシーンの繋がりを弱くする代わりに、細かく配していく事で、1つの大きい物語ではなく、小さなグルーヴの明滅でもって、何か大きないものを描けないか、という試みで作られたのがこの『常夏』であるらしい。そういう意味では成功なのだろうか。でも、…

バナナ学園純情乙女組『秋の大運動会』

男女問わずセーラー服をまとった50人の若者が、爆音ノイズミックスで、アニメソング、初音ミク、モー娘。、ももいろクローバー、AKB、サンボマスター、小沢健二・・・ジャンク混ぜこぜの音楽で踊り狂う。「一億年と二千年前から君が大好きだと叫びたい、実行…

大橋裕之『シティライツ』

シティライツ(1) (モーニング KC)作者: 大橋裕之出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/10/21メディア: コミック購入: 6人 クリック: 46回この商品を含むブログ (29件) を見る大橋裕之の商業誌での週刊連載作品が単行本にまとめられた。傑作だ!夜散歩をして…

ナカゴー『ダッチプロセス』

どこまでもバカバカしいが、同時に非常に真面目な劇団だ。モスバーガー王子店の店長が突然大きなハンバーガーになってしまった、という導入のナンセンスさに興奮。しかし、「こういった不条理な出来事が巻き起こる演劇の行く着く先は3.11のメタなんだよなぁ…

最近のこと(2011/10/23~)

秋になったので読書を再開したい。手始めに夏目漱石『草枕』を鞄に携帯してみたけれど1ページ目までしか読んでない。『ブラック・ジャック創作秘話』1巻を読んだ。ブラック・ジャック創作秘話?手?治虫の仕事場から? (少年チャンピオン・コミックス・エクスト…

ジョン・ファヴロー『カウボーイ&エイリアン』

脚本の細部の雑さが気にならないほど気合の入った画作り。冒頭の西部劇としての画のクオリティはとりわけ高い。宇宙人来なくていいぞ、とすら思ったのですが、西部劇にSF劇が融和する宇宙人襲来のシークエンスもハッとするほどの鮮度で、素晴らしかった。こ…