青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2021/09/01~09/07)

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大阪に来て1年以上があっという間に過ぎていった。大阪という街はとても気に入っていて、このままここに住んでもいいとさえ思っている。しかし、仕事には疲弊していて、どうにも文章が書けない日々が続いている。しかし、書かないとどんどん書けなくなるのが文章。せめて日記くらいは続けていけないものか試してみようと思う。最近は、日記のようなものを好んで読んでいる。大岡昇平『成城だより』だとか三輪亮介『生活記録』とか。やっぱり日記というのは良いのだ。1980年頃に書かれた『成城だより』を読んでいて、そこにちりばめられた固有名詞が煌めいたままであることにはたいへん勇気づけられた。何を読んで、何を観て、何を聴いて、何を食べたか・・・そういったものを書き記すだけでもその人の思考のようなものがぼんやりと形作られるということ。やっぱり、しんどくて1回で終了してしまうかもしれないけども、とりあえず9月からの1週間を綴ってみよう。『大豆田とわ子と三人の元夫』について書かないですか?とたまに聞かれるのですが、いつか書きたいと思います。あと、公開中の『サマーフィルムにのって』のインタビュー記事をCINRA.NETにて書かせて頂きましたのでぜひお読みください。


9月1日水曜日

9月に入り大阪もだいぶ過ごしやすい気候になった。大阪に引っ越して1年経つものの、つい無意識で東京の天気予報もついチェックしてしまう。東京はとても涼しいそうですね。

最近の営業先はもっぱら京都で、週のほとんどを京都で過ごしている。これまで抱いていた京都の特別性みたいなものがどんどん薄れていっている。金閣寺の3文字で胸をときめかせていたあの頃にはもう戻れないのかもしれない。訪問予定をこなしたので、宇治の小倉にある喫茶店「よこやま珈琲」で少し休憩。「うまいコーヒーの店」と書かれた看板がストレートで気にいってしまった。たしかに美味しいコーヒーで、豆を買いに来るお客さんがとても多かった。30分くらい本でも読もうかと思ったが、iPhoneを眺めているだけで時間が過ぎてしまう。Cleo Sol『Mother』を車で聴きながら、大阪に戻る。

帰宅して風呂にお湯を溜める。湯が溜まるまでの退屈しのぎにTwitterのスペースという機能に足を踏み入れてみた。Clubhouseと同じようなものなのだと思う。一人の女性が兎と戯れながら、職場の人間関係などの日常の出来事を喋っている。聞いている人が途中で退席すると、「あー、つまらなかったよね、ショックだな」とぼやくので、出るに出られなくなってしまい、そのままお風呂の中でも聞き続ける。「同棲している彼氏がそろそろ帰ってくる」「“駅に着いた”って」「帰ってきても、内緒で放送を続けてみようかな」「彼の好きなビートルズの“オブラディオブラダ”を流して待っていようかな」などと、興味を引いてくるので最後まで聞いてしまう。

男「ただいまー」
女「おかえり」
男「ん、なに?喋ってるの?」
女「怒った?」

というやりとりの後、「スペースは終了しました」と突然放送が打ち切られるという幕引きで、なんだか気持ちが沈みました。安田大サーカスのクロちゃんが無人島から脱出して家を探すという企画の『水曜日のダウンタウン』を観てから寝た。

9月2日木曜日

この日も京都へ。車中ではFM802で放送されているOfficial髭男ismのラジオ『LANTERN JAM TIMES』を聴いた。ギターの方がオードリー若林正恭の『社会人大学人見知り学部 卒業見込』に感銘を受けたと、オススメしていた。最近リリースされた『Editorial』収録曲のお気に入りのギターフレーズやコード進行などについて解説していて楽しい。『Editorial』は、ずっと待ち続けていた槇原敬之の黄金期に比類するソングライティングと歌唱が詰まったアルバム、とても感激している。この何十年に一度のアーティストの脂が乗った時期のライブを見届けたい!とライブに申し込んでいるのだけども、大阪はおろか福井の会場さえも落選が続いている。諦めずに何度も申し込んでいこうと思います。お昼はセブンイレブンでラップロールグリルチキンタンドリーソースを食べた。美味しいので、最近は週に3回くらいのペースでこれを昼食としている。

帰宅して、『火曜は全力!華大さんと千鳥くん』での「ダイアン×ダイアン×ダイアン」の録画を観る。楽しみにしていたのだけど、途中で寝てしまったのだ。『SMAP×SMAP』のオマージュをひさしぶりに観た気がする。配信ライブ『ダイアン対かまいたち 見届け人は千鳥さん』でも感じたけども、この3組が揃うと味が濃すぎるのかどう楽しめばいいのかわからなくなってしまう。劇場時代を知っている関西の人は、「あの空気感こそが千鳥、ダイアン、かまいたちなのだ」と思うのだろうか。

GERA放送局での『ランジャタイのサンバイザーラジオ』が9月で終了してしまうとのことで残念。売れて忙しくなったからとのこと。NHKのドラマで伊藤さんが上白石萌音の夫役で出演するというのだから驚きだ。また、ランジャタイによれば『キングオブコント』の準々決勝で1番ウケていたのはジグザグジギーとのこと。わたしがお笑いライブで出待ちしたことのある芸人はジグザグジギーとランジャタイだけですので、胸が熱くなった。ぜひ再び決勝の舞台で観たい。最近のGERA放送局でのオススメは『囲碁将棋の情熱スリーポイント』と『ママタルトのラジオ母ちゃん』です。

9月3日金曜日

天気が悪い日が続き、頭が痛い。車の中で先月末にリリースされたonett『Get Along』を聴く。好きです。週の疲れを労うべく、セブンイレブンで「ねっとり濃厚な味わいまるで濃密芋」というアイスを買って帰る。これが実に美味しい。この「まるで~」シリーズのアイスは爆笑問題田中裕二も推奨する傑作だけども、その中でも燦然と輝くマスターピースではないでしょうか。濃厚、濃密と商品名がくどいのもポイントです。どうにも頭痛が収まらないので、イブプロフェンの頭痛薬を飲む。ソファーに寝転びながら、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』を観た。Kis-My-Ft2のデビュー10周年特集。あまり人に言ったことはないのだけど、わたしはキスマイの藤ヶ谷太輔がけっこう好きなのだ。理由は自分でもよくわからないのだけど、観ているとときめいてしまう。横尾と二階堂を外して5人でのデビューがほぼ決まっていたのだけども、藤ヶ谷・北山が「7人でいきたい」とジャニーさんを説得した、という話には涙腺が緩んでしまった。横尾・二階堂がどうこうではなく、7人より5人のほうが確実にグループとして運営しやすいのは自明なのだけども、理屈じゃなく「この7人なのだ」という無鉄砲さ。キスマイの絆にほだされて、中居くんの何かがうずき出さないかを期待する。しかし、キスマイの最大のヒット曲が「Thank youじゃん!」というのにはズッコケてしまった。1曲でもいいから国民的ヒット曲を彼らに。

せっかくの金曜日なので夜更かしして、Paraviにて筒井ともみ脚本のTBSドラマ『もしも、学校が…!?』(1985)を最後まで観る。『3年B組金八先生』(や『ビューティフルライフ』)でお馴染みの生野慈朗がプロデューサーを務めており、職員室のセットなどはおそらく桜中学の使い回し。なのでルックは初期の金八という感じなのだけど、UFOやピラミッドなどのオカルト要素が満載の不思議なドラマだ。序盤はいまいちノレなかったのだけど、回が進むにつれ引き込まれた。偏差値史上主義の学校教育の中で、落ちこぼれとされたルーザー達が、周りからどんなに虐げられようとも、UFOの到来を懸命に待ち続ける。アナログながら思い切った演出の数々も楽しい。オープニングで先生役を務める三田村邦彦片岡鶴太郎山本コウタローがTHE SCHOOL!というユニットで「人生はコメディ」という楽曲を披露するのだけどもこれがとにかく最高。楽曲は高橋研のペンなのだけども、彼の作ったおニャン子クラブ「真っ赤な自転車」と「じゃあね」も大好きだ。続けて、山田太一脚本の『想い出づくり。』(1981)の視聴を開始。当時26歳の田中裕子があまりにキュート。誰も加入していないような気がするParaviだが、実は宝の山なのである。

9月4日土曜日

起床してすぐさま近所の喫茶店へ。卵サンドとホットコーヒー。すぐに帰ろうと思っていたけど、突然大雨が降り、大きな音で雷が鳴り響く。これはしばらく帰れないぞ、と積んだままになっていた斎藤倫『さいごのゆうれい』を読み終える。

<じだい>って、知ってるかな。
それは、とても、ふしぎなもの。
さわれもしない、目にも見えない。
空気みたいなもんかって?空気なら、吸ってみたら、ここにあるってわかる。
だけど、<じだい>は、わからない。
そのなかにいるときは、おもわない。じぶんが、<じだい>のなかにいるなんて。

斉藤倫のこの独特な句読点使い、なんてかっこいいんだ。こういった固有な文体を手に入れたいもの。そして、ストーリーテリングもさることながら、印象的な細部の書き込み。ずっと心に残るだろうな。読み終えるとちょうど、外は小雨に。お店の人が傘を貸してくれるというが、「近いから大丈夫です!」と固辞する。爽やかに断ったつもりだったが、まずは「ありがとうございます」って言わなきゃダメだったなと小雨に当たりながら反省した。

歩いて天満橋の京阪シティモールへ。ジュンク堂書店藤本タツキ『ルックバック』、ニトリでグラスと珪藻土マットを買う。北浜の「天乃江 あまのえ」という天婦羅屋でランチ。天婦羅はもちろんなのだけど、付け合わせの総菜、漬物、なによりお味噌汁が抜群に美味しい。天かすが入っているのがナイスアイデアだ。天婦羅は塩で食べてもいいし、タレをかけてご飯にのっけて天丼にしてもいいと、カスタムが自由。食事を終えて、そのまま少し散歩。「大阪総合園芸センター」に寄ってみるも、いい出会いはなし。スーパーの「LIFE」に寄って、入浴剤、ピーマン、カボチャ、卵、ボスカフェベース、牛乳、食パンなどを買った。堺筋本町タワーマンションの横にあるは「LIFE」は品揃えが他のところより明らかに良い。ご時世的に出かける気にならないので、散歩とスーパーでの買い物がなによりの娯楽。

帰宅して録画の消化。ドラマ『サ道』と『お耳に合いましたら』を観る。『お耳に合いましたら』8話「青春はすっぱいぞ」は松本壮史の脚本・演出回。素晴らしかった。佐々木役の鈴木仁がかわいくて、とても好き。松本壮史監督のInstagramドラマ『デートまで』に主演していた彼だったとは。

家に籠り続け、FODで福田康脚本の『HERO』のスペシャルドラマと2007年の映画版を観た。何度観ても好きなドラマ。スペシャルドラマは中井貴一堤真一綾瀬はるかと豪華な面々。今、公開している『マスカレード・ナイト』も鈴木雅之×木村拓哉という同じ座組なのだけど、『HERO』の良さって福田康の脚本な気もしていて、なかなか手が伸びない。

9月5日日曜日

起床して、卵サンドとボスカフェベース。掃除と洗濯を済ませて、少し読書。福島智『ぼくの命は言葉とともにある』を読み進めている。天気が良いので、自転車で大正区~西区あたりをサイクリング。「カドヤ食堂総本店」の行列に並んで中華そばを食べる。素材にこだわっているようで、滋味溢れるお味。北区の野田まで走り、「八坂温泉」という銭湯に入る。軟水の水風呂が気持ちいい。サウナ3セットで湯上りにポカリ。番頭のおばちゃんがとても感じが良くて、それだけでまた来たい気持ちになった。

最近の『ハライチのターン』で話題になっている大塚食品のマイクロマジックポテトを探している。マイクロマジックの天然だ、養殖だのくだりは、Panpanyaの漫画のようで実に楽しい。帰りに「阪急OASIS」と「コーヨー」に寄ってみるも、マイクロマジックは見当たらず。どこもハインツ日本のオレアイダポテトが幅を利かせている。こちらも赤いパッケージなのでややこしい。当時のマイクロマジックのCMでは「僕のポテトはチンチンチン チンチンポテト」という光GENJI が歌っていた記憶がうっすらとある。さぞかし当時の男の子を喜ばせたことだろう。昼の中華そばでお腹は空かないものの、無性に甘いものが食べたくなり、南森町の「ミスタードーナツ」で芋のドーナツとオールドファッションを買い、それを夜ご飯とする。なぜかひさしぶりに『千鳥のニッポンハピーチャンネル』が観たくなり、ドラマ「ロングロード」のところを観直す。

9月6日月曜日

会議続きで身体が怠い。昼はセブンイレブンのラップロールタンドリーチキン。18時に発表の『キングオブコント』決勝進出者が気になってソワソワ。やったぜ、空気階段ジグザグジギーアルコ&ピースの返り咲きも観たかったけども、とてもいい10組だと思いました。先週の『オードリーのオールナイトニッポン』を聴きながら、夜ご飯は豆腐と納豆とキムチ。とてつもない眠気に襲われてしまい、21時過ぎには寝てしまう。

9月7日火曜日

10時間を超える睡眠のおかげで目覚めバッチリ。この日も京都へ。移動時間が長かったので、『空気階段の踊り場』『真空ジェシカのラジオ父ちゃん』『宮下草薙の15分』『問わず語りの神田伯山』とラジオを消化。営業のメリットはラジオがめちゃくちゃ聞ける、その一点に尽きます。夕方に大きい商談を終えて、ホッと一息つく。この日も豆腐と納豆とキムチ。テレビではキムタクが納豆へのこだわりを語っていた。帰宅して、少し仕事。パソコンでの作業中もKanye West『Donada』をずっと流していた。仕事を終えて、TVerで『爆笑問題霜降り明星のシンパイ賞』を観る。とても好きな番組なので、終わってしまうのが悲しい。ヤクルトスワローズの奥川投手が素晴らしいいピッチングをしていたようなので、後追いでチェック。



ひさしぶりに日記をつけてみるも、書くのにとても時間を消費することに気づいてしまった。画像やリンクも面倒くさいので止めたにも関わらず、非常に時間を喰われる。これは続く気がしないぞー。