青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

『Nizi Project』の素晴らしさに寄せて

まさに一世風靡という感じの『Nizi Project』の素晴らしさに遅ればせながら打ちひしがれている。もしあなたが(数日前のわたしのように)まだこの番組に触れていないというのであれば、YouTubeで公式にアップされている#1をクリックすることをオススメする…

パク・ジウン『愛の不時着』

<Intro> アロマキャンドルやジャガイモを見かけるたびに、ヒョンビンのあの涙の滲むようなやさしさを思い出し、胸がいっぱいになってしまうのです。これが世に言う『愛の不時着』ロスというやつなのか。世界中で大ヒットを飛ばし、日本においてもNetflix視…

シャムキャッツは”忘れていたのさ”

そうだよ 僕は忘れていたのさ シャムキャッツの記念すべき全国流通盤『はしけ』の1曲目を飾っている楽曲は、執拗なまでに「忘れていたのさ」と連呼するのである。一体何を忘れてしまったのかは明言されないのだけど、彼らは、いや、“わたしたち”はたしかに何…

坂元裕二『スイッチ』

だんだん不思議な夜が来て あたしは夢の中へ 堕ちていく天使は 炎を見出してく JUDY AND MARY「LOVER SOUL」 JUDY AND MARYの楽曲の挿話が『最高の離婚』(2013)を彷彿させる・・・などと列挙していたら限がないほどに、これぞまさに坂元裕二の集大成といった…

最近のこと

note.com 「最近のこと」はこっちに書いてますので、よろしくお願いします。はてなブログ、スマートフォンで見るとエントリーのトップに広告が出るの最悪ですね。残念です。

ぼる塾チャンネルを観よう

自粛疲れなのかSNSが荒ぶっている。たしかに気疲れはしていて、せっかくのあり余った時間に有意義なことができない。あんなに好きだったドラマや映画さえ観る気が起きない。そんな時はぼる塾のYouTubeチャンネルを観よう。ぼる塾というのは、しんぼると猫塾…

鈴木おさむ『M 愛すべき人がいて』1話

あの日も海を見ていたな というドラマ冒頭での安斉かれんの発話。おそらく浜崎あゆみの鼻にかかった声色のモノマネなのだろうけど、あまりにも特別なヴォイスではないか。その不思議な響きは、 そこは巨大な宇宙船の中のようだった たくさんの夢を乗せてる宇…

森下佳子『義母と娘のブルース』

これは、亜希子(綾瀬はるか)がすべての孤児の母であらんとする物語だ。かつて孤児であった亜希子は、これからひとりぼっちになってしまうかもしれない少女みゆき(横澤菜帆、上白石萌歌)の義母となるべく、良一(竹野内豊)との契約結婚を決意する。亜希…

『千鳥のニッポンハッピーチャンネル』エピソード1〜3

『千鳥のニッポンハッピーチャンネル』は千鳥・大悟が「日本にハッピーを届けたい!」というコンセプトのもとに様々なコンテンツを発信していくという形式のAmazon Prime Video配信による新番組である。その第一弾(エピソード1〜3)では、日本が元気だった…

安達奈緒子『G線上のあなたと私』8話

やはりこのドラマは山場のようなものを意図的に回避していく。弱っている眞於(桜井ユキ)の部屋を訪れる理人(中川大志)。凡百の展開であれば間違いなく、2人は関係を持つことになり、也映子・理人・眞於の関係がこじれていくことだろう。しかし、そうはな…

オードリー若林正恭の結婚に寄せて

オードリー若林正恭が結婚。それはもう、かなり大袈裟に動揺してしまったのである。ナイーヴであることを唯一のアイデンティティとして、大人への一歩を踏み出せず、”青春ゾンビ”なんて造語と戯れながらダラダラと思春期を彷徨っている。そんな風にして自意…

安達奈緒子『G線上のあなたと私』2話

楽しくしてれば、こっちの勝ちだ まさに、悲しみを明るさで塗り替えよういうこのドラマのトーンを言い表した素晴らしい台詞だ。也映子が、悲しい思い出のドレスを、発表会の楽しい記憶に塗り替えるとするのがこの2話のはじまりである。 「照れちゃってるよ〜…

安達奈緒子『G線上のあなたと私』1話

『G線上のあなたと私』がおもしろい。TBSの火曜ドラマで、磯山晶(チーフプロデューサー)、安達奈緒子(脚本)、金子文紀(演出)という座組みへの期待に、見事に応えてくれる秀作の予感だ。 アラサーOL、40代主婦、男子大学生という世代も性別も異なる3人…

尾崎将也『まだ結婚できない男』1話

『結婚できない男』が13年の時を経て、まさかの続編である。主題歌は持田香織による「まだスイミー」、前作の主題歌「スイミー」のセルフカバーである*1。「スイミー」のようで、どこか違う。そんな楽曲に同調するように、劇中もまた13年前となんら変わらな…

『キングオブコント2019』 かが屋のコント美学

かが屋のコントは美しい。コント内で鳴る扉のベルの音が複層的に響く。「会計を済ませたお客がドアを開けて店を出ていく音を、待ち人の到来と勘違いしてしまう」という複雑な心理描写をベルの音と表情だけで表現してしまうのだ。こういったコントを私は美し…

TBSラジオ『空気階段の踊り場』

この番組には強烈な人間賛歌が迸っている。路上のアウトサイダーにインタビューをするという番組の初期を支えた名物コーナー「サラリーマン“じゃない”人の声」*1に、 “歯のない人”が頻繁に登場する。まるで何かが欠けた人の象徴のように。童貞、借金、不倫、…

最近のこと(2019/07/01~)

the 1975 - i always wanna die (sometimes) {tradução} この夏はあまりいいものではなかった。その決算として、巨大台風の通過とともに体調を著しく崩す。出張先のホテルに引き籠もり、熱にうなされながらひたすらに眠り続けていた。季節の変わり目にいつも…

みそさざい『しあわせジョン』

変な犬と暮らしはじめた pic.twitter.com/Jug4tvT1rZ— しあわせジョン(ζ''U)シカクしあわせジョンフェア9/30迄 (@misosazainfo) June 4, 2019 2019年6月から@misosazainfoというアカウントでTwitter上で掲載されている『しあわせジョン』という漫画にすっか…

新海誠『天気の子』

降り続ける雨を、流れる“涙”の比喩としよう。この街では、誰かがいつも泣いているからだ。映画のキーヴィジュアルに選ばれたのは代々木会館だった。『傷だらけの天使』(1974)でお馴染みの通称“エンジェルビル“*1。つまり、これは現代社会から爪弾きにされ…

ドラマ25『サ道』

ディープリラックスと美しき世界への圧倒的感謝。タナカカツキによる決定的バイブル『サ道』にて言語化されたサウナの気持ち良さが、端的に映像化されていた。サ道作者: タナカカツキ出版社/メーカー: パルコ発売日: 2011/11/28メディア: 単行本(ソフトカバ…

最近のこと(2019/04/01〜)

10連休ですね。もちろんうれしいのだけども、この"変わっていってしまう"感覚に精神が疲弊してしまっている。Robag WruhmeというドイツのテクノDJの「Venq Tolep」という曲の美しさに心を慰められています。平成から令和のまたぎのお祭り騒ぎにも、なんだか…

ニンゲン観察バラエティ モニタリング『オードリー・春日俊彰のプロポーズ大作戦』

クミさん。 今までたくさんの手紙をもらってきたけど、今日はじめて手紙を書きます。 昨日、家にある数々の手紙を読みかえしてみました。春日の誕生日、バレンタイン、クリスマス、一ヶ月記念、一年記念、春日が入院したとき、M-1の日。そのどれもが春日に対…

最近のこと(2019/03/01〜)

ここ最近のミューズは日向坂46なのです。メジャーデビューシングルの表題曲「キュン」がとてもかわいい曲でうれしい。今1番楽しみにしているテレビ番組は『ひらがな推し』で、3/17放送の「ヒット祈願駅伝」の"かとし"と"ひなのなの"の走りとお喋りにサトミ…

『R-1グランプリ2019』岡野陽一のイノセンス

2019年の『R-1グランプリ』の興奮もすっかり覚めやった中*1、敗者復活から勝ち上がった岡野陽一(元・巨匠)が披露した1本のコントが頭にこびりついて離れない。それは「鶏肉をもう一度大空に飛ばしてやりたいんだ」という奇天烈な内容で、当然のように客席…

『オードリーのオールナイトニッポン10周年全国ツアー in 日本武道館』

たまらなく不安な夜には、いつもラジオが流れていた。ラジオはわたしたちの夜に忍びこむ。「さびしいのはおまえだけじゃない」と。武道館とライブビューイング会場に駆けつけたのは2万2千人のリトルトゥース。その1人1人にオードリーとの"夜"があるのだと想…

Netflix『TERRACE HOUSE OPENING NEW DOORS』

想いを寄せる安未とのドライブデートが上手くいかなかった雄大。得意の料理で挽回しようと、スーパーへの買い物に安未を誘うも、やんわりと断られてしまう。何もかもが期待どおりに運ばすにふて腐れる雄大は、場の空気を悪くしていく。その子どものような振…

くりはらたかし『たんぽぽふうたろうと7ふしぎ』

今、1番素敵な絵を描く漫画家/イラストレーターはクリハラタカシさんなのです(断言)。やわらかい線で紡がれる所作の中に、生きることの喜びが詰まっています。くりはらたかし名義の新作絵本が発売されました。さすらいのたびびと"たんぽぽふうたろう"が"…

大賀俊二『映画 おむすびまん』

さる日のTBSラジオ『ハライチのターン』で話題に上がっていた30周年*1を記念した『それいけ!アンパンマン』の人気投票。結果の詳細が気になり、サイトをじーっと眺めていると、ふと思い出した。私は"おむすびまん"が大好きだったのだ!いや、ビックリマーク…

プロフェッショナル仕事の流儀「 生きづらい、あなたへ~脚本家・坂元裕二~」

「私 この人のこと好き 目キラキラ」みたいなのは そこには本当はない気がするんですよね バスの帰りで雑談をして バスの車中で「今日は風が強いね」とか 「前のおじさん寝ているね」「うとうとしているね」とか そんな話をしながら 「じゃあね」って帰って…

水曜日のダウンタウン「MONSTER HOUSE」3話

これぞ、2018年のベストキスシーン。なんて醜く、なんて美しいのだろう。クロちゃんは「愛されたい」と叫ぶ獣だ。まるでこれまで誰からも愛されたことがないかのようだ。その欠落を埋めるようにして、どこまでも貪欲に愛を求めている。蘭ちゃん*1とのキスを…