青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2011/11/16~)

最近やっと思い出せたmixiのパスワードでログインして自身の過去の日記を読み返してみる。自分の学生時代と比べてTwitterでフォローしている大学生はみんなアンテナが広くて、うらやましくなる。私もパラダイス・ガラージなどを聞いて悶々とする学生生活を送りたかった。つまりはスカート澤部渡のスクールライフだ。彼が大学1年生の頃から6年以上綴っているブログ『幻燈日記帳』がおもしろい。大ファンで2回くらい読み直している。10代にして趣味も文体も卓越している、というのを抜きにしても、あのコミュニケーションへの飢えと、膨大な時間を持て余す感覚。私も大学入りたての頃、友達もいないし、退屈で、大学から家の定期圏内の駅1つ1つを降りてひたすら歩き、ミスドがあったら入って「さびしいなぁ、さびしいなぁ」と本を読んでたっけなぁ。『幻燈日記帳』に頻出するyes mama ok?、すきすきスウィッチを聞いている。

Incomplete Questions

Incomplete Questions

忘れてもいいよ

忘れてもいいよ

美しい連鎖。私もそんな風に誰かの何かのきっかけになるようなブログを書いていきたい。mixiTwitterでかれこれ4、5年くらいお世話になってるむぎちゃんさんがpixivで発表している漫画「ホーロー記」がとてもよい。絵が超ハイセンス。続き気になるぜ。7Pに出てくる男の子がシャムキャッツの夏目君みたいでかっこいいです。



渋谷O-NESTで開催された『猫王会』で観たスカートのライブが素晴らしかった。とにかくグッときてしまった。スカートの楽曲は僕らが抱えるディスコミュニケーションによる孤独、が美しくポップソングに昇華されていて、本当に泣きそうになってしまう。いや、ほんと心なんて一生不安じゃん。でも、大丈夫だ。不安はこんなにも美しくあるんだから。「ストーリー」「返信」「ガール」「だれかれ」といったキャリアの中でも珠玉の名曲が詰まった7曲入りシングル(1000円!)が12/15に発売予定。しかし、本当にかっこいいライブだった。はっぴいえんどの「氷雨月のスケッチ」のカバーもナイス。澤部君の孤独や憤りがドラムの佐久間さん(昆虫キッズ)や清水さんによって、身体を帯びていき、1匹のモンスターになっていく。でもあくまでポップ。ポップモンスターである。



住所不定無職のフルボリュームシングル『トーキョー・ポップンポール・スタンダードNo.1フロム・トーキョー!!!』がとにかくよいのでヘヴィーローテーション中である。ウルトラミラクルポップ。環ROY x 鎮座DOPENESSがKAKATOというユニットでアルバム作ってフリーダウンロードで公開中。山下達郎宇多田ヒカルUAくるり真心ブラザーズなんかをトラック使いしているのにダサくないのが凄い。DJ Kmogo「Walk This Way(A系B-Boy Mush up) Rhymester vs 川島海荷」もフリーダウンロードできるオススメ曲。川島海荷の「MajiでKoiする5秒前」のトラックでRhymesterがラップする楽しいマッシュアップだ。映画『私の優しくない先輩』で素晴らしい長回しダンスシーンで使われたこの川島版「MajiでKoiする5秒前」ですが、ビックリするほど売れなかったそうでレコード屋でも中古屋でもお見かけしないので報われてよかったと思います。金曜日。溜まっていたオードリーのANNを聞く。妹にやっと貸してもらった『きのう何食べた?』5巻を読んだ。

きのう何食べた?(5) (モーニング KC)

きのう何食べた?(5) (モーニング KC)

あいかわらずおもしろい。「低脂肪乳、木曜の特売日」の話が白眉だと思った。



土曜日は雨なので夕方までひきこもり。無性に食べたくなってしまったペヤングをお昼に食べる。卵とかラー油とかをチョイ足ししたら美味しかったけど、お腹がゴロゴロした。録画していた『ゴッドタン』『怒り新党』『11人もいる!』などを消化。『11人もいる!』に泣かされる。元恋人の結婚に向けて、白身だけで調理したオムライスの”白”にケチャップの”赤”で寿の文字というのはちょっと巧すぎる。クドカンはまだまだ進化しているのだ。「太ってくれてありがとう」というプリミティブな肯定も美しいと思った。雨はやまなかったけれど、池袋に出向き、オルグシャムキャッツ夏目知幸のソロと柴田聡子のライブを聞いた。夏目君の場を作る巧さに感心。高田渡「コーヒーブルース」、さだまさし「雨やどり」(憎いね!)のカバーを聞いてちょうだいませませ、と緩い感じに終わる。ソロの変な曲の世界観は大橋先生の漫画みたい。柴田聡子は以前、オルグで山の上バンドというユニットで聞いていたもののソロは初めて。この人も自分の歌のリズムを会得している。1曲目なんか「超すげぇ!」と興奮してしまいました。彼女の歌わざるを得ない人、という佇まいもよかった。帰って家で坂本慎太郎『幻とのつきあい方』とDirty Projectors + Bjork『Mount Wittenburg Orca』を聞く。どちらも強烈である。

幻とのつきあい方(初回限定盤)

幻とのつきあい方(初回限定盤)

Mount Wittenberg Orca

Mount Wittenberg Orca



日曜日。とても暖かい。高円寺円盤で開催された佐藤幸雄(exすきすきスウィッチ、絶望の友)のPOP鈴木との公開練習なるものに足を運ぶ。佐藤さんが人前で演奏するのは19年ぶりだそうです。「19年ぶりの!」となるのは嫌だった、と本人はおっしゃっておりましたが、どうしたってその演奏に19年という時間が立ちあがってくる。音練習終了後、サービスで円盤店主田口さんをドラムとして、すきすきスウィッチの「おみやげ」を演奏してくださりました。「ドラムを叩くなんて久しぶりだなぁ」と言いながらもいきなりエンジン全開でドラムを叩く田口さん。いつも1番ドラムの音量にシビアな方なのに。かっこいいぜ。

わらかないことがないことがなかった

「歌いたい事があるのだけど、それが何かわからないので歌う事を再開した」というような事をおっしゃっていた。終演後も音楽を演奏するという事、聞くという事から活動当時の貴重な話や、果てはももクロやかまってちゃんについての話など滅茶苦茶おもしろいエピソードを乱れ打ち。円盤を出て、「天下一品」を喰らう。



今週の記憶がない。水曜日の祝日は朝早く起きてドトールでモーニングを食べて、昼はBSでエリセの「ミツバチのささやき」を見る、という過ごし方をしたのは覚えている。優雅だ。そしてライブハウスへ。cero高城晶平のソロ(バンド編成)、yojikとwandaのバンド編成(MC.sirafu、吉田悠樹服部将典、イトケンという編成)のライブを池袋ミュージックオルグで。池袋でこれだけのメンバーのライブを見る事ができる幸せ。オルグが今インディーシーンを育む場になっているのを確かに感じる。日本におもしろい音楽はないものか、と探しているならオルグのHPを逐一チェックする事をオススメ致します。ライブに話を戻しますと、MC.sirafuのスティールパン吉田悠樹二胡という贅沢な上物を迎えた演奏の飛翔力。それを乗りこなす高城君の歌の強さ。歌の上手い人なんだ、というのに改めて気付かされた。「明日の天使」「水平線のバラード」などライブでしか聴く事ができないが、もう特別な曲だ。繊細なアンサブルが素晴らしかったceroの名曲「目覚めてすぐ」がハイライトでしょうか。アンコールでは客席にいたオラリーさんをステージに迎え、メンバーが3人もいるので片想い「踊る理由」をカバー。

来年あたりこの曲が本格的にシーンを象徴するナンバーになるのではないかしら。



心をすっかり射抜かれてしまったTOKO-NATSUフェスでのフジロッ久(仮)のライブ動画があがっていたのでご紹介。

いやぁ、やっぱ凄いですね、このお客を巻き込んだエネルギーの循環。ええじゃないか、ってこんな感じだったのかしら。音源も悪くないのですが、やっぱりまずライブを見たほうがいいと思う。ちなみに上の動画には東京インディー界No.1ダンサーが映り込んでいるので要チェックです。異彩を放っているのはどついたるねんのメンバーです。



『官能教育』という朗読イベントで、マームとジプシーの藤田貴大×中勘助『犬』を見てきた。朗読のはずなのに3人の役者は最近のマームとジプシーの舞台と同様に、ひたすらに動きまくっていた。その身体の運動でもって、時間軸と場面をいじくり回した結果、3つの世界が舞台に並行して現れ、徐々に融解していく様は圧巻でした。舞台上で言う「カンニング」とやらを演者と観客全員で行った結果、最後にもう一度改めて演じられるシークエンスの痛切さの増幅されっぷり。リフレインの手法がどんどん研ぎ澄まされていく。末恐ろしい。青柳いづみさんの赤い服姿も麗しかった。