青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

2011-01-01から1年間の記事一覧

コマツシンヤ『睡沌氣候』

睡沌氣候作者: コマツシンヤ出版社/メーカー: 青林工藝舎発売日: 2011/06/30メディア: コミック購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (7件) を見る本屋さんを歩いていたら目についたその表紙に心奪われてしまい、いわゆるジャケ買い。これが大当た…

最近のこと(2011/07/25~)

Happle(元いなかやろう)のライブを観てきた。コーラスワークの面白さとドラムの素晴らしさにまいってしまった。フロントマンの土岐佳裕は次長課長の河本のような陽気さをふりまいているのだけど、どこかさびしげな人だな、と思った。道化師のようなこのフ…

昆虫キッズ「裸足の兵隊」~ただいま言えたらときめく進化さ~

昆虫キッズはいつでも僕らにファンタジーをくれるんだけど、ついでにそのファンタジーの薄皮をひきはがして裏側も見せつけてくる。ゾンビや魔王や年老いたシンデレラや裸足の兵隊さんが出て来て、そんなもんはニセモノだ、と叫び出す。するとファンタジーは…

ジオラマシーン『BIG SOUVENIR』 in 所沢MOJO

所沢MOJOにて、ジオラマシーンと片想いのライブを観てきた。ジオラマシーンとはceroのギタリスト橋本翼によるユニット。今回は8人編成でのライブで、うち6人が片想いメンバーである。本当に素晴らしい演奏だった。先日、地上から220mlの高さから夜の東京を見…

私立恵比寿中学インストアイベント

オーマイゴースト? ~わたしが悪霊になっても~ / ご存知! エビ中音頭アーティスト: 私立恵比寿中学出版社/メーカー: Stardust Digital発売日: 2011/07/27メディア: CD クリック: 20回この商品を含むブログ (12件) を見る夏と言えば、オバケで盆踊り。私立恵比…

最近のこと(2011/07/13~)

Paradise、壊れかけのテープレコーダー、灰野敬二のスリーマンライブを観た。とライブ前に公園でローソンのスープンで食べるどら焼きfeat.ずんだ(愛)を夢中でほうばる。「ずんだ」というどうしょうもなく愚鈍な響きからは想像できぬあのふくよかな味わい。…

岩本ナオ『町でうわさの天狗の子』

思春期から10代後半までにおいて、変わりたい期待と変わっていく不安の海に溺れていくうちに、自分が何やら周りの人間とは異なるとてもつもなく汚らわしい化物なのではないか、と思い悩まされる事はなかっただろうか。そんな不安を他者に(ましてや異性に)…

J・J・エイブラムス『SUPER 8』

登場人物はデブ、チビ、ノッポ、そして彼らとつるむ母親を失った主人公(超かわいい)。いわゆる青春ヒエラルキーの落ちこぼれ、青春ゾンビ予備群だ。そんな彼らはひたすら「撮ること」と「見ること」で、喪失感を埋める。母親の生前の記録フィルムを眺めた…

下北沢インディーファンクラブ2011

下北沢インディーファンクラブに今年も参加。下北沢ライブハウス15箇所で開催される同時多発フェスです。去年はガツガツと色んな会場を歩き回っていましたが、今年は比較的落ち着いて回れた。 まず、シェルターでシャムキャッツを観る。会場ギュウギュウで女…

芸劇eyes番外編『20年安泰。』

芸劇eyes番外編『20年安泰。』を水天宮ピットにて観賞。この先の演劇界の20年を担う、として選出されたロロ、範宙遊泳、ジエン社、バナナ学園純情乙女組、マームとジプシーの若手5劇団の短編オムニバス公演だ。何と言ってもバナナ学園純情乙女組のインパクト…

最近のこと(2011/06/20~)

暑い。今年の梅雨は過ごしやすいなぁ、と連呼していたのがアホみたいだ。青山真治『東京公園』が素晴らしかった。視線の映画である。「見る」「見られる」「見つめ合う」という運動で画面が連なっていき、その一見些細な運動がいかに美しいものであるかを改…

『アーバンソング』 高城晶平(cero)&MC.sirafu LIVE

四谷にあるスナックアーバンで行われた『アーバンソング』というイベントに行ってきた。九龍ジョー先生の企画である。出演はおまつとまさる氏(松倉如子と渡辺勝)と高城晶平(cero)&MC.sirafu(片想い、ザ・なつやすみバンド)という素晴らしいブッキング…

『穂村弘×西加奈子トークショー』 in 青山ブックセンター

君がいない夜のごはん作者: 穂村弘,出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2011/05/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 75回この商品を含むブログ (47件) を見る青山ブックセンターで行われた穂村弘×西加奈子のトークショーに参加してきた。…

最近のこと(2011/06/09~)

秋葉原グッドマンで昆虫キッズ、シャムキャッツ、ゆーきゃん、石橋英子、TV not Januaryという錚々たる面子のライブへ。昆虫キッズは横分けの男の人が出てきて歌い始めようとしているので、「違う人出てきちゃったよ!」と王子がつっこむという仕込みネタか…

オードリー若林 トークライブ『スプレー缶の正しい捨て方3』

オードリー若林正恭が男性限定トークライブなるものを行っているのをご存じだろうか。そのあまりに生きづらそうな屈折っぷり、男子校6年間、人見知り、といったワードで私の懐にするりと入り込んできた彼が行う男性限定ライブに行かずにいれるか!と興奮して…

『ファンタくんのザ・なつやすみまつり!』 in 無力無善寺

無力無善寺でのザ・なつやすみバンドとファンタスタスのイベント『ファンタくんのザ・なつやすみまつり!』を観てきました。間違いなく、ザ・なつやすみバンドは充実期にある。4人の音が有機的に鳴っている。「かなしみは僕を超えて」という新曲はメロディー…

ザ・プーチンズ『川島さる太郎の自己破産』

ところでみなさま、ザ・プーチンズという2人組をご存知だろうか?ギターやスティールパンを奏で、魅惑のボイスで歌う身長190cmのイケメン「街角マチオ」と美人テルミン奏者の「街角マチ子」による演劇型音楽ユニットだ。こんなにも才能のある人達がまだまだ…

井上剛『その街のこども』

ひたすら夜の街を彷徨う2人はの歩みは、呼吸のようであり、生きることそのもののようである。時に感傷的であったり、官能的であったり、と様々な表情を見せる森山未来と佐藤江梨子の歩行の身体性が素晴らしい。個人的にセブンイレブンで肉まんを食べる、って…

最近のこと(2011/05/26~)

学生時代の先輩と後輩と鎌倉をプラプラしてきました。うどんばかり食べた。鈴木清順『ツィゴイネルワイゼン』の撮影で使われたミルクホールという喫茶店に入った。『ゴッドタン』の「照れカワ芸人更正企画」が最高でした。矢作とオードリー若林の照れカワ芸…

TOKYO PLAYERS COLLECTION『in her twenties』

劇団競泳水着の主催・上野友之による個人プロジェクトTOKYO PLAYERS COLLECTION(略してトープレ)の公演『in her twenties』を王子小劇場にて観賞。1人の女性の20代の10年間を、1年を1人ずつ計10人の女優が演じる。順番に1人ずつ出てくるわけでなく、10人が…

わっしょいハウス『おばけが出現』

滅茶苦茶おもしろい。完全にツボだ。ここまでツボだと悔しくなってしまうくらい好きだった。序盤で『ドラえもん』論が展開される。 『ドラえもん』の何が凄いって、スネ夫もジャイアンもパパもママも街の人、一切ドラえもんに驚かないとこなんだよ、だって猫…

Paradise LIVE inミュージックオルグ

南池袋ミュージック・オルグにてParadiseのライブを観た。昆虫キッズのギタリスト冷牟田さんが所属するバンドである。2枚組アルバム『N'importe ou hors du monde』が実に素晴らしいのだ。N'importe ou hors du mondeアーティスト: Paradise(ハ゜ラタ゛イス)…

深田晃司『歓待』

外国人移民のようなアクチュアルな問題を気づいていたら描いていた、という佇まいがよい。はじめからそこに寄りかかって作ると映画は死んでしまう。家族という共同体について描くはずが、そこをひたすらズラしていったら、移民問題、いや他者との関わり方に…

空気公団×ビデオSALON「まとめを読まないままにして」

涙が出るくらい素晴らしいですね。木漏れ日と園児たちのステップとはしゃぐ声。ラストはハーメルンの笛吹きのよう。どうか私も連れていってほしい。

土井玄臣『んんん』

光のその眩しさを感じるには、まず闇を知らねばならない。2005年発売くるり主催のレーベル、ノイズマッカートニーのコンピレーションアルバムに「終点はあの娘の家」が収録され話題となった関西在住のシンガーソングライター土井玄臣が昨年『んんん』という…

武田鉄矢の異常な愛情 『3年B組金八先生』の裏側トーク

車に乗って適当にラジオを流していたら、武田鉄矢がゲストで出てきて『3年B組金八先生』の裏側トークを聞くことができた。とにかく上戸彩を絶賛していた。「君には山口百恵さんを感じる」と目をかけていたらしい。 坂本金八は鶴本直(上戸彩演じる性同一性障…

ceroライブ『湿地帯の発表会』 in 渋谷wasted time

渋谷wasted timeでのceroのドラム柳さんの脱退ライブを見てきた。もうね、泣けてしかたなかったです。いや、別に自分はこの半年間くらいしか見てきてないんですけどね。高校時代からの友人の4人が一直線に並んで最後のライブをしているわけです。かと言って…

東陽一『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』

酔いがさめたら、うちに帰ろう。 [DVD]出版社/メーカー: バップ発売日: 2011/04/20メディア: DVD購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (27件) を見る西原理恵子の元夫の鴨志田穣のアルコール依存症体験をベースにした作品。「好き、嫌い」「うれし…

東京女子流『鼓動の秘密』

鼓動の秘密アーティスト: 東京女子流出版社/メーカー: avex trax発売日: 2011/05/04メディア: CD クリック: 21回この商品を含むブログ (14件) を見る東京女子流とはエイベックスが送り出す、ローティーンアイドルグループ。何故か年齢は非公開らしいが、だい…

ジオラマシーンについて

ceroのギタリスト橋本翼のソロユニット、ジオラマシーンが素晴らしいのです。彼の紡ぐ歌は、ジオラマシーンという名の通り、住んでいる街の風景を立体的に浮かび上がらせる。どこに何があり、どこに自分がいて、どれくらの距離がそこにあるのか、という状況…