青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

ジオラマシーンについて

ceroのギタリスト橋本翼のソロユニット、ジオラマシーンが素晴らしいのです。彼の紡ぐ歌は、ジオラマシーンという名の通り、住んでいる街の風景を立体的に浮かび上がらせる。どこに何があり、どこに自分がいて、どれくらの距離がそこにあるのか、という状況認識の歌に聞こえる。ジオラマを見るかのような俯瞰的視点で、消えていくものがあって、残るものがあって、朝は夜になり、春が来て、冬が来て、春が来て、毎日は続いていくという事を歌う。本当に本当の事。手作り感あふれる優しい音像と素敵な楽器の鳴り方と少し捻くれながらもポップなメロディー。今のHARCOが無くしてしまった美しさを感じたりする。



今、手に入る音源は『都の光』と『国道沿いのオーケストラ』の2枚。

こちら(http://www.myspace.com/dioramascene)で視聴もできますよ。目下一押し曲は上記2枚には未収録ですが、「はたらけ(仮)」が名曲。ご本人も「オザケンテイストです」とおっしゃる、実に「犬は吠えるがキャラバンは進む」サウンド。音源化希望です。そうそう、「国道沿いのオーケストラ」のスペシャルサンクス欄には小沢健二「カウボーイ疾走」ってあるんです。

日射しが強い真昼 まばたきを掠め取り 
陽炎の中に立つ きえてっちまうものを探して
本当のことへと 動きつづけては 戸惑うだけの人たちを笑う

あのアルバムも現在位置を確かめる歌達だよなぁ。とにかく、ジオラマシーン大注目のオススメアーティストなのです!