青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

ジオラマシーン『BIG SOUVENIR』 in 所沢MOJO


所沢MOJOにて、ジオラマシーンと片想いのライブを観てきた。ジオラマシーンとはceroのギタリスト橋本翼によるユニット。今回は8人編成でのライブで、うち6人が片想いメンバーである。本当に素晴らしい演奏だった。先日、地上から220mlの高さから夜の東京を見下ろした。街の灯りは嘘みたいに美しく、動く車や電車は何かの導きのもとに動いているようで、東京の全てがまるでジオラマのように感じられた。ずーっと俯瞰して街を観ていると、なんだか神様が側にいるような時間が流れる。ジオラマシーンのライブを見ている間、ずっとそんな幸せな時間を想い出していた。ギターやベースや管楽器の音色とメロディーがジワジワと熱を帯びていく感じはどうしても小沢健二を彷彿とさせた。あの小さいな空間であんなにも濃密な表現を体感できる幸せ。店の外の国道から漏れてくる車のライトすら愛おしくなるような、そんなライブだった。ジオラマシーンに急いでアクセスしよう。知らないでいるなんて大いなる損失である。


片想いのライブも素晴らしい。美しさとは何か?音楽とは何か?という答えが片想いのライブにはあるのだ。片岡シンという人の圧倒的なパフォーマンス力を思い知らされるライブだった。オラリーさんのキュートさも忘れてはいけない。誰が考えているのか知らないのだけど、入れる合いの手がいちいちフックになっていて、それはもう往年のつんく♂に匹敵する勢い。全曲が名曲という凄まじさなのに、現在手に入る音源がないというはがゆさも、もう気にならなくなってきた。片想いが作る空間に足を運べばいいのだ。