青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2020/05/18)


肉の万世」の看板が好き。昔、そのことを母に伝えてみたら、「お父さんに似ているからじゃない?」と言われたのを覚えている。たしかに父は牛に似ている。丑年生まれだし。車の祖母の家へ遊びに行った帰り道に「肉の万世」はあったのだけど、一方通行の道路沿いにあったため一度たりとて立ち寄ることはなかった。両親としては遠回りしてまで行きたい店ではなかったのだろう。しかし、「肉の万世」の看板が大好きなわたしは行ってみたかった。当時は一方通行なんて概念を知らないので、「あの道には入れないんだ」と言われても納得がいかなかったのだけども、聞き分けがよく諦めの早い子どもだったので、駄々をこねることはなかった。あんなにも煌々と光りながら、たしかにそこにあるのに、絶対に入ることのできない不思議なお店。それがわたしにとっての「肉の万世」なのだ。そのミステリアスさを維持したくて、今も「肉の万世」には入店したことがない。かつサンドも万世よりまい泉派だ。同じような存在として、東京ディズニーランドカリブの海賊のレストラン「プライオリティ・シーティング」があります。

晴天の日曜日。来週から天気がグズつくようなので、思いっきり身体を動かしておこうと自転車で長距離サイクリングを決行することにした。30キロくらいなら走れるかな、とiPhoneでマップを開き、人の少なそうな方向に狙いをさだめた。行先は「西武球場前」に決まり。今朝ラジオで聞いた、オードリー春日さんの娘さんの誕生日がカリブの怪人デストラーデ西武ライオンズの助っ人外国人)と一緒であるという情報が、指先の動きに無意識化で作用したのかもしれない。「秋山清デストラーデ」と唱えると、プロ野球ファンは今でも胸の奥がポォっと熱くなるのです。気温は29℃と少し暑いけど、風は涼やかで心地よい。スピードワゴンの小沢さんがいつぞや言っていた「あの頃の夏」って今日みたいな感じだよな、と思った。所沢を通過したあたりで、春日さんおめでとうございますという気持ちで「エミール」に寄ってシュークリームでも買ってこうかなと頭によぎったのだけど、さすがに自粛しました。西武池袋線沿線は今でも平成ジュブナイルの香りがする風景が顕在していて、改めて好きだなと思った。スタートから2時間と少しで、西武球場前に到着した。西武ドーム(現在はメットライフドームか)は、多摩湖の近くという自然溢れる立地にそびえている。この辺りに来るといつもドキドキしてしまうのだけど、それはきっとかつての「ユネスコ村大恐竜探検館」の記憶が振動するからだろう。あぁ夢のように楽しいユネスコ村。1993年に鳴り物入りでオープンした「大恐竜探検館」に行くことは、当時の埼玉〜西東京に住む小学生のステータスであった。あの迫力の恐竜ロボットたち。藤子・F・不二雄の世界に僕はいる、と思えた。『ジュラシック・パーク』(1993)とセットで衝撃を受けてしまったあの世代の憧れの職業1位は恐竜博士だったに違いない。ブームが去ってからは閑散とした客入りだったようで、惜しくも2006年に閉館してしまった。なんであんなにも楽しい場所だったのになぜ、少年時代のわたしは「もう一度ユネスコ村に連れて行って欲しい」とお願いしなかったのだろうか。

せっかくなので、と多摩湖のサイクリングロードを1周してから気づく。帰りもあるので、30キロではなく60キロの道のりだということに。そして、コロナの影響でコンビニやスーパーのトイレが封鎖しており、一切の尿意が許されないといういことに。帰り道はさすがに身体が重くなってきたので休憩をはさんだ。山に囲まれたコインランドリーの前のベンチに座ってみる。隣に設置された自販機で缶コーヒーを買って、Spotifyで解禁されたRADWIMPS三浦透子の「グランドエスケープ」を聞いたのが、いい思い出になりそうな予感。三浦透子の歌は本当に良いし、この曲の祝祭感には抗えないものがある。あと、あいみょんとのデュエット「泣き出しそうだよ」をはじめて聞いたのだけど、それもとても良かった。RADWIMPSにまつわる思い出もたくさんあるけど長くなるので、また今度にしたいと思う。わたしが人生で最初に人前に公開したレビューはRADWIMPS25コ目の染色体」であるらしい。mixiがすべてだった時代のお話。そういえば、わたしをmixiに招待してくれたのは箕輪だったのだけど、大炎上していましたね。最近はまったく連絡をとっていないので、彼のラジオに乱入して公開説教したいと思います、絶対変なことしないから。

ヒゲダンのライブに行って浴びてみたい。1人では心細いので、ペアーズで「Official髭男dism」のコミュニティに入るんだ。ステージに向かって手を挙げるやつできないけど、一緒に行ってくれるかなぁ。さっそく調べてみたらペアーズの月額料金は2,990円だそうです。ラランドのラジオは基本的にマッチングアプリの話しかしていないのだけど、Tinderというアプリは有料会員になると、「ライク」を超える「スーパーライク」という機能が使えるようになるという話に笑いました。あと、ラランド西田が1番好きな映画が『アバター』で、それも青いやつじゃなくて橋本愛が主演の『アバター』というのも笑った。

とても充実した一日であったような気もするけど、身体の疲労にも関わらず1人でいることの心細さに襲われ、なかなか寝付けなくなってしまった。<追記>調べてみたら、「肉の万世」の看板は、グラフィックデザイナーの巨匠・福田繁雄のデザインだった。マジかよ。