政府の緊急事態宣言を受けて、会社が全社員への5月上旬までの在宅勤務を発令。わたしはまだ大阪に家がないので、東京での待機となる。社長からのメッセージに「社員あっての会社なので、まずは身の安全を。給料はしっかり補償するので無理せずに安心して自宅待機するように」というようなことが書いてあった。「社長がなんかいいこと言ってますよ」と隣の席の先輩には平静を装って伝えたのだけど、こっそりと実態が見えなてこなかった社長への好感度が爆上がりしていた。これこそ国のリーダーに言って欲しかった言葉ではないか。
しかし、少しずつ大阪に身体を慣らしているところなのに、またゼロからのスタートになってしまいそうだ。とりあえず住居の候補地を絞っていかなくてはならないのだけども、「あそこはだめだ」「ここがいい」と会社の人の意見があまりにバラバラで頭が混乱してきた。中にはとても書けないような差別用語で土地を否定するような意見もあって呆れてしまう。この会社の人達は悪い人間ではないが、知とリテラシーが決定的に欠けている。3月で退社した後輩社員がどんな人だったのかを先輩に聞いた時の、「あいつは本なんて読んでるんだぜ。しかも『人間失格』とかいう固い本を。だから全然喋れなかったんだよ」という発言には開いた口がふさがらなかった。25歳を過ぎて会社で『人間失格』を読んでいるのもどうかとは思うが、会ったことのない後輩社員を抱きしめてやりたい気分だ。
ホテルのある北浜まで聞きそびれていた『オードリーのオールナイトニッポン』（ニッポン放送）を聴きながら散策して帰った。藤岡拓太郎さんがオススメしてくれた「まん福ベーカリー」に寄って、チーズバーガーとくるみあんパンを買った。夜の23時までやっている素敵なパン屋さん。ホテルの部屋で齧り付いたチーズバーガーがとてつもなく美味しくて感激してしまった。冷めて美味いハンバーガーは本物なのだ。まだまだ北浜での連泊が続きそうなので、また買いに行こうと思う。
明日は有給休暇を申請して、住居探しのために街をいくつか巡ってみようと思う。江坂、中津、玉造、福島、野田あたりを見れたらと思います。外出している場合ではないのだけども、このままボーッとしていると宿無しで6月に突入してしまうので、背には腹は変えられない。明日が休みだと思うと気が大きくなって、長時間『あつまれどうぶつの森』をプレイしてしまった。少し多目に買っておいたカブが108円から177円に値上がりしていて、「今だ！（たぶん）」と売却。初心者なので相場がわからないけど、結構いい儲けだったのではないでしょうか。それでも永遠と続く家のローン地獄。家の増築と島のインフラ整備ってどっちを優先させたほうがいいのでしょうか。
プロ野球、サウナ、映画館が日常から失われていて、だいぶ味気ない。ここからさらに色んなものが失われていくのだろうな。でも、少しだけこの事態における民衆の連帯感も覚えていて、大阪でも一人ぼっちじゃない気になれている。
