青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2020/06/17)

本格的に夏になるまでは会社には徒歩で向かっている。毎日少し余裕を持って家を出て、色んな路地をグルグルしながら身体に街のマップを染み込ませていく。これぞ『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』世代、あるいは『風来のシレン』『チョコボの不思議なダンジョン』で育った者たちの身体と脳の連動感覚。京都が碁盤の目状に都市が形成されているのは有名たが、歩いたり、車で走ったらしていて、実は大阪市内もそうなのではと気づく。調べてみるとやはりそうで、豊臣秀吉大阪城を築城する際に、下水開発を意識しながら川の流れに合わせて美しく都市計画を進めていったのだそうだ。碁盤の目上は美しいのだけども、通りの方がとても似ていて混乱する。同じ形をしているのに、並んでいる建物が少しだけ違うという無数の平行世界に迷い込んだような気持ちになる。『四畳半神話体系』という傑作も、森見登美彦上田誠が京都の街で暮らして得た身体感覚によって生み出されたのだな、と納得してしまう。この日は「BIG SAND」というサンドイッチの専門店に出会えた。生ハムだのアボカドだのといった小洒落たサンドではなく、タマゴやツナ、生クリームたっぷりのフルーツサンドを主流としているところが好ましい。タマゴとツナのミックスサンドを買って歩きながら朝食にした。サンドが大ぶりなのもうれしい。自動販売機で買ったサントリーBOSSの無糖ブラックで流し込む。喫茶店のモーニングもいいが、こういう朝食も悪くないな。

仕事で松虫通りを走ることができた。西成区にあるなんてことにい幹線道路なのだけど、ゲントウキというバンドが『路面電車とチーズケーキ』というミニアルバム(名盤)の中でとても素敵な場所のように歌っている通ってなのだ。

松虫通りは今日も晴れて
僕の心まで踊りだすのさ
今すぐに君の所へいちもくさん

なんてことないこの通りが誰かにとっての素敵なものなのだと思うと、それだけで特別な気持ちになれる。車を停めようとすると、カーナビが「盗難多発地域です、ご注意下さい」と警告してきてもだ。いや、そもそも大阪で目的地を設定して、この警告が出ない確率は2割にも満たない。盗難多発認定が辛口過ぎるのでは。対して、北浜はお金持ちそうな人と綺麗な感じの人ばかり歩いてる。治安は良さそうだが、少し肩身が狭い。とTwitterでつぶやいたら、「ダイアンのユースケも、大阪時代に住んではったらしいですよ」と教えてもらった。西澤さんはシュッとしてはるからな。昔、西澤が「僕、中途半端にシュッとしてるから笑いづらいんですよね」とボケじゃなく言っていたのを見た気がするんだけど、あれ何の番組だったんだろ。

この日もスーパーに寄って、刺身と豆腐。お惣菜コーナーで見つけた手作りだし巻き玉子も買った。『愛の不時着』にハマってから、無性にキムチを食べたいと思うことが増えている。落ち着いたら、鶴橋あたりに買いに行ってみよう。『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)を聞きながら夜ご飯を済ませて、お風呂に入ってすぐに寝てしまった。疲れが溜まっている。