青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2020/03/02)

しかし、まさか大阪とは。我ながら大阪が似合わないと思う。正直に言ってしまえば、大阪に苦手意識を抱いている。阪神タイガースファンの薄汚い野次とか、「こう来たらこう返す」という吉本新喜劇的な様式美とか、人々の気安さとか。『M-1グランプリ2001』 で、当時わたしが夢中になっていたおぎやはぎの漫才が大阪会場の一般審査員に100点満点中9点をつけられたこととか。しかし、実のところおぎやはぎの漫才には福岡会場でも12点というロースコアを叩き出しているので、はなはだ言いがかりなのだ。大阪に対するぼんやりとした偏見は東京の地で培ってしまったものである。そんなものはこれから取り除いていかねばならない。「関西人は~」なんていう大雑把なラベリングは時代にそぐわない。小さな声で喋る控え目な関西人もいるに決まっているのだ。敬愛する脚本家である坂元裕二が大阪出身であること、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』での有村架純兵庫県伊丹市出身)の関西弁の尊さを大切に胸に刻んでおこう。

これから家族も友人も知っている人が誰もいない土地で暮らしていくのだな、と考えると不安になって眠れなくなってしまったので、宮下草薙のラジオを流した。パンサー向井が『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)での若林のトークの“陰”の部分が心地よかったのに、急に結婚という光が当たってソワソワしていると語っていて、リトルトゥースの心情の完璧な言語化だなと感心していたのだけども、我々が心地よいと感じていた“陰”は今、草薙くんが放っている気がする。この日の『宮下草薙の15分』(文化放送)は、宮下草薙の2人が最強のカレーを作るべくスーパーを梯子したというトークだった。宮下草薙に夢中になっているファン層が涎を垂らして喜ぶ類の話だ。「楽しかった、楽しかったよね!?」という共感を強要する草薙くんがかわいい。友達っていいな、と思いました。レトルトや市販のルーだけじゃ不安なので「生きてるカレーが欲しい」と松屋でカレーを購入したというところもめちゃいい。アルコ&ピースの「新鮮な唐揚げ」を思い出し、笑顔で眠りにつくことができました。