ceroワンマンライブ『Scrap Ship Show』in渋谷AX
渋谷AXでceroのワンマンライブ『Scrap Ship Show』を目撃。ceroのライブを観るのは、2013年9月の恵比寿LIQUID ROOMでのワンマン以来だろうか。その数ヶ月の間に、8人編成の大所帯バンドのグルーブはすっかり仕上がっていた。現在のceroは凄い場所に到達している。リズム隊、とりわけ光永渉のドラミングに耳が釘付けだった。管や鍵盤と混じり合いながら、リズムが複雑にズレたり重なったりしていく。その高度なリズムがceroのスムースな歌メロを支えていく。光永渉という人は何者なのだろう。これほどのプレイヤーがこれまでさして話題になることなく、地下の小さいなライブハウスで叩いていたというのが不思議でなりません。
- アーティスト: cero
- 出版社/メーカー: カクバリズム
- 発売日: 2013/12/18
- メディア: CD
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01.cloud nine
02.マウンテン・マウンテン
03.21世紀の日照りの都に雨が降る
04.exotic penguin night
05.わたしのすがた
06.さん!
07.ディアハンター
08.outdoors
09.ターミナル
10.大停電の夜に
11.大洪水時代
12.船上パーティー
13.ship scrapper
14.我が名はスカラベ
15.Contemporary Tokyo Cruise
16.マイ・ロスト・シティー
17.Yellow Magus
18.8points
19.(I found it)Back Beard
アンコール
20.小旅行
凄まじいパフォーマンスがラストの「(I found it)Back Beard」「小旅行」の2曲に全て収束され「ラララ」と歌が零れだす様が実に美しい。あの2曲こそceroの航海のテーマソングだ。しかし、広いステージに全く違和感を覚えない堂々たるサウンドだった。今のceroのライブは、sufjan stevensのチェンバーポップとD'Angelo、Robert Glasperのブラックなリズムとが大瀧・細野、小沢健二の系譜で鳴っているわけで、それはまさに船に例えられるにしかるべき広大さと推進力であるな、と感じた。
余談になりますが、途中2度挟まれる轟音ノイズトラブルにはスピーカーの前だった事もあり心底驚かされた。ceroもやはり「銀杏BOYZの子供たち」達だったのかー、と感慨深くなりました。勿論嘘ですけど。しかし、『ミュージックマガジン』の「銀杏BOYZ特集」
MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2014年 02月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: ミュージックマガジン
- 発売日: 2014/01/20
- メディア: 雑誌
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震災の後の数日間、計画停電のときだけ違ったんですよ。街が暗くて、信号も全部止まってて、大渋滞で、真っ暗で、星が大きくて。異様な雰囲気だった。いつもと違って異様だったけど、歩いてる人が多かったし、みんな今までにない東京を見て、ニコニコしてウキウキしてた。
という発言をしていて、ちょっとビックリしたのだ。あれは確か渋谷WWWでの田我流とのツーマンライブでだったか、ceroの高城さんも
「3.11」後の灯りの消えた東京にポジティブな空気を感じた
と同様の趣旨の発言をしていたのですね。全然似てないし、気も合わないかもしれないけど、峯田×高城対談が非常に読んでみたいです。