青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

バカリズム×オークラ『住住』

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バカリズムとオークラが脚本を手掛け、バカリズム、オードリー若林正恭二階堂ふみの3人が本人役で出演。もしも、3人が同じマンションの同じ階に住んでいたら・・・を描くシチュエーションドラマだ。主題歌はなんと我らがEnjoy Music Club「そんな夜」だ。今回も当然のように名曲。ヒップホップマナーに倣うのであれば、Three Is a Magic Numberであるからして、仮に続編があろうとも、ゲストなどは出さずに、この3人の小さな物語として終息して頂くと、大変ありがたいものです。


Huluにて、2話まで鑑賞しましたが、これがおもしろい。悔しいけども、まんまとおもしろい。シットコムの最果てのようなドラマである。本人役という事で、現実とフィクションをあえて不明瞭にすることで、本来観ることのできないはずのものを覗き見するような感覚を視聴者に植え付けているのが巧い。炬燵を囲んで、ダラーっと続くボンクラトークと自意識のもて遊びは、ある種の人々の心の機微を強く刺激する事でしょう。人との距離の詰め方だとか小腹が空いた時の対処法だとか、本来ならば言葉にならないはずのものがずーっと垂れ流しされているような作品で、ある種、坂元裕二のドラマのようにと言えなくもない(勿論全然違うけど)。


この番組を流して「これ何チャン?」と聞いたら100人中90人は「テレ東」と応えると思うんですが、まさかの日テレ制作だった。いやいや、そう言われてみればバナナマン×おぎやはぎ×オークラによる伝説のシットコム『epoch TV square』

バナナマン&おぎやはぎ epoch TV square Vol.1 [DVD]

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BS日テレでの放送でありました。今作は明確にあの作品を意識していると思う。なんせマンションの1階にはコンビニがあるのです!*1EMCの「そんな夜」は当然、現代版「楽しい夜更かし」(大瀧詠一)であります。しかし、『epoch TV square』の放送が2003年であるから、当時のバナナマンらが29~31歳。対して、現在バカリズムが41歳、若林が38歳でありまして、あの”終わらない青春”感を期待するのは少し厳しい面もあるのですが(住んでるマンションが豪華過ぎんだよなー)、今回のドラマのようなメソッドがはまる芸人が他に見当たらないので仕方あるまい。三四郎世代の奮闘を祈ります。チャンピオンのスウェットにアディダスのジャージを合わせているバカリズムが最高。ブランド着てるやつ もう Good nightって感じ。しかし、二階堂ふみは憎たらしいほど巧い。ぎこちない感じを2周くらい回った感じで演じている。最高だ。
youtu.be

*1:エンジェルマートのタチバナちゃんって響きだけで懐かしくて涙腺が緩みますね