最近のこと(2017/09/02~)
全日本コーヒー商工組合連合会という実にくどい名前の団体のポスターがかわいかった。この夏、喫茶店によく貼ってあった。しかし、もう疑いようもなく秋である。毎年9月は残暑の中で「秋はどこへ行った?」と大騒ぎだったのだけども、今年は確かに秋が存在している。感覚としては、8月31日できっかり夏が終わったという印象だ。過ごしやすいけど、少し切ない。情けないようで、たくましくもある。玄関のドアを1人で開けよう。90年代育ちなもので、気を抜くと、すぐに小室哲哉のフレーズが顔を覗かせてしまいます。いや、あの年代に思春期を過ごした者は誰しも心の中に小室ファミリーを養っているはずだ。
またしても「最近のこと」を書きそびれてしまった。先々週のこと、もう忘れてしまったな。せめて、週末のことだけでも思い出して記しておきたい。土曜日は友人らとドライブを楽しんだ。行先は静岡、「サウナしきじ」と「炭火焼きレストラン さわやか」というコースである。東名高速が事故渋滞の為、静岡に辿り着くのに、えらい時間がかかってしまった。しかし、車内では『オードリーのオールナイトニッポン』を聞いていたので問題なし。去年の放送で、若林さんが元カノとの結婚を意識していた話がとてもエモくて、車内が盛り上がった。ドン・キホーテでの買い物帰りに、ベンチでセブンティーンアイス(チョコミント)を食べながら嗚咽を漏らして泣いたというディテール描写がよかった。ぜひ映像化して欲しい。静岡に着くやいなや、すぐさましきじを目指す。3時間たっぷりサウナを堪能した。最近サウナに目覚めたという友人らはしきじの水風呂にいたく感動していた。しきじの水風呂はとびきり温度が低いわけではないのに、上がってもしばらくは身体中がひんやりと心地よい。薬草サウナがいつもより温度低めだな、と思っていたらすぐさま常連さんが店員に「温度上げて」と交渉しに行っていて、頼もしかったです。風呂上りに炭火焼きのお店に行くなんてナンセンスだ、と思いつつも、さわやかのハンバーグは相変わらず赤くて美味しかった。
友人が「生肉は苦手だけど、これはしっかりとした食感があるから、食べられる!」と言っていて、うるせえな、と思った。久しぶりの運転で、腰が痛んだ。日曜日は自転車で阿佐ヶ谷へ。ナカゴー『地元のノリ』を観た。映画監督の今泉力哉が見事な河童ぶりを披露していた。土田亜有未さんのデフォルメはいつも吹っ切れていて最高だ。観劇後、中野のブロードウェイを散策。タコシェで宇曽川正和『HAND CLAP STORY』とスラッコ『しょうゆさしのフェイバリ飯』の2冊を購入した。どちらも自費出版(?)なのが信じられない豊潤さだ。宇曽川正和の漫画は何度読んでも全然わからないのだけども、それでも面白いから何度も読んでしまう。古本屋で安くなっていたサミュエル・ベケットの戯曲全集とリチャード・パワーズ『舞踏会へ向かう三人の農夫』を買う。後はもっぱら「茄子の煮びたし」を食べる日々でした。9月の前半は狂ったように茄子を食べた。
やっと先週のこと。月曜日は阿佐ヶ谷ロフトで『ロロ納涼LIVE2017』を観た。ゲストはEMC。3月に観た「演劇人の文化祭」と曲目などは同じだったが、今回のほうがワチャワチャしていて、文化祭ぽかった。なんたって、大喜利あり、特別フードありだ。そういえば、亀島くんが加わった6人バージョンのロロマップは今回が初めだだったはずだ。ロロとEMCによる楽曲「ミーツミーツミーツ」は超名曲なので、ぜひとも音源化して欲しい。まもなく始まる本公演『BGM』が楽しみ。もてスリムさんが書いているフィールドワークレポートや、対談はどれもおもしろいので必読。
note.mu
気が付いたら2日連続で阿佐ヶ谷にいる。阿佐ヶ谷姉妹は、阿佐ヶ谷駅の道路を挟んだ2つのスーパーの抗争に巻き込まれているらしい。江理子さんがイトーヨーカドー派、美穂さんが西友派だそうだ。ちなみに私は西友の陳列の無機質さというか工業感があまり好きじゃないので、イトーヨーカドー派かな。どっちでもいいわ。
火曜日。タワレコとユニオンでやなぎさわまちこ『わたしの向こう側』、小沢健二とSEKAI NO OWARI『フクロウの声が聞こえる』を購入。
- アーティスト: やなぎさわまちこ
- 出版社/メーカー: COMPLEX
- 発売日: 2017/09/06
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- アーティスト: 小沢健二とSEKAI NO OWARI
- 出版社/メーカー: Universal Music =music=
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まっことに素晴らしかった。アニメーションシットコムの極地。ラストの2話で、この作品にシュルツとディケンズが顔を覗かせていたことに気づく。間髪を空けずにシーズン2に突入することに。
- 作者: 阿部共実
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/08/30
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水曜日。疲れが溜まっている気がしたので、帰宅してすぐさま近所の銭湯へ。サクっとサウナを楽しんだ。肩凝りも解消。風呂上りに、サブウェイでツナのサンドイッチを齧り、シネコンでジョン・ワッツ『スパイダーマン ホームカミング』を観る。前情報を入れてなかったので、ヴィランがマイケル・キートン(元バットマン)なのに驚いた。スーツも車も乗りこなせない子どもである、スパイダーマンがいい。ジョン・ワッツの紡ぐこのモチーフは『COP CAR コップ・カー』から一貫している。ジョン・ヒューズリスペクトの学園ものパートだけでも観ていられた。でも、100分くらいならもっとよかったな。『水曜日のダウンタウン』の替え歌選手権の野生爆弾くっきーとハリウッドザコシショウに身体が熱くなるほど笑ってしまった。「全 全 全アバラ」と「恭平柴田の走り方」が頭から離れない。セーム・シュルトのボディで全砕けしたいので、野生爆弾の国際フォーラムで行われる単独ライブのチケットを購入した。Amazonプライムの『野性爆弾のザ・ワールド チャネリング』も少しずつ観ている。OP曲が電気グルーヴの「少年ヤング」なの、かっこいい。
木曜日。仕事後に新宿へ。紀伊國屋で本を見て回り、地下の「モンスナック」でサラサラのカレーを食べる。
「モンスナック」は途中で飽きてしまう。テアトル新宿で坂元裕二の朗読劇を観た。酒井若菜の熱演に感動。会場でたくさん芸能人・有名人を観た。「行きました!」とSNS等で発信が確認できた人に限るならば、サンボマスター山口と浅草キッド水道橋博士と佐久間プロデューサーを目撃した。山口さんと博士に関しては、トイレで並んで用を足した。頻尿なので、映画や演劇の前に飲み物が飲めない、というような話をしていてほっこりした。佐久間さんが開演前に小腹が空いたのか売店でウエハースを買い、ロビーで食べている姿が凄くよかった。よくわかりませんが、とても信頼できる感覚だ、と思ったのだ。家でお土産にもらった「湘南ハニーレモン」というお菓子を食べる。これがめちゃウマ。平塚市を中心に展開している「葦」という洋菓子屋さんの名物らしいのだけども、甘さと酸味のバランスが最高。元気が出るお菓子だ。HPをチェックしてみたら、商品説明も素敵だった。
しっとりとした口あたりの生地に、レモンの甘酸っぱいおいしさをぎゅっと閉じ込めました。レモンの爽やかな風味とハチミツのまろやかなコク・・・。たっぷりのレモングラス(レモン砂糖)で大切にコーティングしました。
全体的にいいが、「大切にコーティングしました」ってところが凄く良いですね。
金曜日。『ミュージックステーション』に小沢健二とSEKAI NO OWARI、乃木坂46が出演するというので、一目散に息を切らして帰宅。乃木坂46の新曲は、振付も含めて毒にも薬にもならぬ感じ。歌い出しのフロント4人の不安定な生歌はよかったけども。齋藤飛鳥さんのかわいさ、天井知らずだ。『あさひなぐ』の映画は、推しメンでもある桜井玲香さんと伊藤万理華さんに期待している。白石麻衣さんも女優として、ポスト真木よう子(いい意味です)だと思っているので楽しみ。服部オーケストラまで従えての小沢健二とSEKAI NO OWARIのパフォーマンス、むちゃくちゃハートにきてしまって何度も観直した。深瀬慧の歌の上手さに、改めて痺れる。溜まっていた録画を消化していたら、あっという間に真夜中になってしまった。『ハロー張りネズミ』9話がまじでよくわからなかった。
土曜日。時間に余裕があったので、念入りに掃除と洗濯をした。秋晴れで気持ちがいい。久しぶりに近所のとんかつ屋に行ってカツカレーを食べた。
こんなに美しいカツカレーがありましょうか。ここはカレーもスパイスの効いた本格派の美味さなのだ。自転車に乗って、ユナイテッドシネマとしまえんへ。クリストファー・ノーラン『ダンケルク』をIMAXで観た。なんて美しいショットの数々。そして、サウンドの迫力。ストイックな戦争体験の果てが、いい話っぽくまとまるのがどうも釈然としなかった。あとこれは自分の認識力の無さなのだろうけど、複数の時間軸が並走してラストで交差していく手法の感動ポイントが掴みきれなかった。一瞬だけ映る兵士がceroの髙城さんに似ているなーとか思っていたんですが、なんとスチールになっていた。
どうでしょう、ちょっとだけ似ていませんか。そこから自転車で大泉学園まで移動して、レイトショーで黒沢清『散歩する侵略者』を観た。ウルトラセブンとジョン・カーペンターと『宇宙戦争』で「いやんなっちゃうなぁ、もう」(©杉村春子)な快作だった。苛立つまさみは今まで観てきた長澤まさみで1番いい。概念のない松田龍平の表情と身体性はあまりにもハマっているし、長谷川博己のサングラスは最高だ。1分程度の出演ながら観る者を虜にする東出昌大のおぞましさ。若い2人の宇宙人も、前田敦子も満島真之介もよかった。夜の地方都市を散歩するシーン、好き。
hiko1985.hatenablog.com
『クリーピー』に続いて、シネコンで黒沢清が観られるのうれしいな。邦画の予告を大量に観たが、どれもしんどそうだった。中条あやみさんが変なバンド映画に出るみたいでかなしい。福田雄一ばかりが映画やらドラマを撮らせてもらえる状況、辛い。日本のコメディ、全部殺すマンだ。『ユリゴコロ』の予告で聞いた吉高由里子の声が凄くて、感激した。ブックオフ練馬高野台店でSMAPのライブVHSを3本購入。どれもナイス選曲で観るのが楽しみだ。帰りにコンビニで買った湖池屋プライドポテトの「柚子香るぶどう山椒」が美味しかったです。
日曜日。草加健康センターへ行ってきました。久しぶりだったけども、やっぱり最高。熱々のサウナに、15℃とキンキンに冷えた水風呂。しかも、凄まじい攪拌で熱の衣を吹き飛ばすものだから、1分も入っていられない冷たさ。芯から温まった身体が、芯から冷えていく。その快感ときたら。陽光の入る露天で椅子に座っていたら、あまりの気持ち良さに寝落ち。サウナ後の餃子とビール(ノンアルコール)が美味い。
あと、特製タレにつけて食べる手羽先も美味しかったです。食堂は今日もカラオケ大会中。基本、演歌か徳永英明なんですけど、この日はおっさんがスピッツの「チェリー」歌っていました。買い物して帰宅。YouTubeになぜかフルであがっている槇原敬之のライブ映像を堪能した。2002年の『THE CONCERT CONCERT TOUR 2002 〜Home Sweet Home〜』のファイナルである。復帰後初のライブということで序盤はマッキーのパフォーマンスがややぎこちないのだけども、選曲、歌唱、演奏とどれをとっても文句なし。いきなりスローナンバー6連発、それも「うん」「今年の冬」「まばたきの間の永遠」「ズル休み」「もう恋なんてしない」「MILK」である。生で聞いたら死ぬ。美麗なコーラスワークまでこなすバンマス小倉博和(サザンオールスターズのサポートやBANK BANDでお馴染み)のギタープレイも最高。どう見てもヘヴィメタルプレイをかましそうなルックスなのに、実にアーバンなハーモニーを添える。あのルックス、ただそれだけでグッとくるので、ぜひこのライブ映像、観て欲しい。この日の『乃木坂工事中』は楽しかった。『欅って、書けない?』のツアードキュメントもよかった。ずーみんの復活パフォーマンス、泣いてしまった。