青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2020/06/18)

雨降りの木曜日。水曜日なんて"水"が入っているわりに晴れのイメージが強くて、むしろ木曜日は曇り空や雨が似合う気がしているのだけど、みんなもそうなのかしら。傘を差しながら会社へと歩いて向かう。時間に余裕があったので、途中で見つけた喫茶店に立ち寄りモーニング。"マーベル・シネマティック・ユニバース"と一瞬見間違えてしまうMUCというのは上島珈琲が大阪で展開しているフランチャイズ店舗の総称であるらしい。かなりの数の店舗があって、おかげていい雰囲気の喫茶店を各地で見かけることができる。特別なところはないけども、気取っていないところがいい。朝の店内は肌着のタンクトップに赤いジャージパンツを履いたおっちゃんが煙草を吸いながら明日から阪神タイガースの行末をマスターと談義していた。阪神の情報しか載っていないといっていいデイリースポーツをはじめて手に取って読んでみたのだけど、今年のセリーグの行末を、6人の評論家のうち5人が阪神を優勝、そしてヤクルトスワローズを最下位と予想していた。阪神を優勝と予想することに足並みが揃うのはいいとして、ヤクルト最下位まで揃えないでもいいではないか。店を後にすると、通学途中の制服を着た小学生たちが開け放たれた入口からマスターに「いってきます」と手を振っていて、その慎ましくも美しい光景に朝から胸がいっぱいになる。

営業所に行くと、先輩が「野球お好きなんですか?」と話し掛けてきた。まぁヤクルトファンですけど…と伝えると(こう応えるとたいてい反応が悪い)、「僕はロッテファンなんです」と先輩。阪神ファンだらけの営業所で同志を見つけたような気持ち。ロッテという地味さもヤクルトに通ずるところがある。「ロッテということは、開幕は石川ですね」と言うと、先輩は「そちらの開幕も石川が開幕なので、同じですな」と満面の笑顔で返してくれた。このやりとりお互いに「こいつは本物のプロ野球ファンだ」と認め合い、ロッテからヤクルトに移籍してきた成瀬や大松の思い出や、今年互いの贔屓に入団した佐々木と小川の未来などを語り合うなどして、すっかり意気投合してしまった。いつかこの人と甲子園球場プロ野球観戦に行くことになるだろう。この日は上司と同行で雨の中、奈良県のほうまで走った。山が多くて落ち着く。お昼に海鮮丼を奢ってくれた。奈良県には海がないけども、寿司屋や海鮮屋がたくさんあった。上司に営業力を見せつけようとはりきってしまい、グッタリと疲れる。仕事を終えて、錦鯉のラジオ『錦鯉の人生五十年』を聞きながら帰る。SMA所属の貧乏なおじさん芸人である錦鯉とモダンタイムス、そして浅井企画のランジャタイ、この3組のラジオの更新を心待ちにする日々が続いている。泣き笑いな人生のブルースが鳴っていて、これが疲れた身体に染みるのだ。オススメです。絶対に3組ともいつの日か売れて欲しい。

バスタブを擦らず洗い流せるという「ルック バスタブクレンジング」を買ったものの、結局スポンジで擦って掃除してしまう。鈴木梨央を信じきる力を僕に、と思いきやCMの子役は鈴木梨央から新海誠の娘に代わっていた。パプリカを歌うこどもたちのこどもらしさ、ちょっと苦手なんだよな。というよりも、パプリカ現象によって、ああいう笑顔と踊りが"正しいこどもらしさ"なのだ、という価値観が蔓延することで苦しむこどものことを想うとわたしの胸もまた苦しいのです。あの歌のおかげで、今やこどもたちにとっては世界中のあらゆる場所がダンスフロアなわけでしょう?大変だろうな。ステップなんてうまく踏めなくていいんだよと、叫び伝えたい。