青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2020/04/19)


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一人でいるのもみんなといるのもなんか違くって
誰かと二人 僕の部屋で コーヒーを飲みたい

このライブが今年の2月の頭。まだコロナにも呑気に構えていて、大阪に転勤だなんて夢にも思っていなかった。「僕の部屋においでよ」なんて言えない時代に突入するなんてな。緊急事態宣言で在宅ワークになり1週間。会社や取引とも会わなくなり、わたしはとうとう言葉を発する機会を失った。友達と会うのはダメでも、家族や恋人といるのはなんとなくOKらしい緊急事態宣言下のこの街。濃厚接触をしていいかの基準は、そこに愛があるのかどうか?らしい。ずっと一人ぼっちでわたしはかなしい。

昼過ぎに起きて部屋の掃除と洗濯。昨夜の『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)を流しながらカレーを作った。もちろんスパイスからではなく市販のルーでの調理なのだけど、それすらも初めての挑戦なのだ。あんなにカレーが好きなのに作ったことがないなんて恥ずかしいことです。玉葱を刻み、牛肉と炒める。カレーにジャガイモと人参はいらないんじゃないかと思っていたので、玉葱を多目に。茶色になっていく玉葱に、これが噂に聞く飴色になるまで炒めるか、と感動しましたた。ルーの箱には「キツネ色になるまで炒める」と書いてあった。これであとは煮込むだけでいいなんて、なんて簡単なんだと思いきやアク取りが少し面倒だった。「料理は手際だ」と言ってみたかった独り言をつぶやき、洗い物と並行しながら煮込んだ。そんなこんなで出来上がったカレーは、たしかにカレーだった。次は色々アレンジして作ってみようと思います。オススメのルーのブランドあったら教えてください。オードリーのラジオを聞いていたら、zoomでの飲み会に挑戦してみたくなった。どんなにステージが上がっていっても、交友関係がどきどきキャンプの佐藤光春、ビッグスモールンのゴン、Hi-Hiの岩崎なオードリーが好き。彼らの「芸能界って勝ち癖ついてやつばっかで疲れる」という感覚を、多くの人が支持しているんだと思うとうれしくなる。

腹ごなしに散歩をした。ランニングしている人が多く、公園はいつもより賑わっている。みんな運動不足に悩んでいる。Mr.Chirdren『IT'S A WONDERFUL WORLD』を聞いた。わたしにとってのパーフェクトJ-POPアルバムだ。全曲良いが、「渇いたKISS」と「UFO」でいつも泣いてしまいます。散歩の途中で寄ったファミリーマートで下赤塚「神馬屋」のどら焼きが売っていたので、思わず購入してしまった。突出したものはないが、オーソドックスで平均点の高いどら焼きでかわいいのです。赤塚はいくつかの場所にハナパテと書かれたアートが壁やシャッターに書かれている。何なのかよくわかないけど、ハナパテオは素敵な響き。スーパーで豚バラ肉と玉葱を買って帰宅した。

ロロのYouTube配信を利用した演劇『窓辺』、14時、18時、21時の3回分すべて観た。この状況下で、すばやく強度のあるクリエイティビティーを発揮するロロに感心してしまう。zoomの通話画面がロロの形をしていたのは奇跡としかいいようがない。20分の通話劇は生々しくエロティックで、カジュアルなのにとても切なかった。亀島一徳の「ともだち、ともだち、ってね」の発話の素晴らしさ。

『欅って、書けない?』(テレビ東京)が渡辺梨架と長沢菜々香フューチャー回と聞いて、ひさしぶりにリアルタイムで観た。ぺーちゃんとなーこちゃんはとてもかわいかったのだけど、登場したパン屋は本当にクソだなと思った。2人もすぐに感じとっていたように、パン屋は社会そのものの比喩として機能していて、歪な形の2人を「こうであるべき」とい枠にはめて矯正しようとする。大きな声で返事をする、やる気のある態度を常にとる・・・しかも、”愛情”という聞こえのいいものを盾にしてパワーハラスメントを行使する。欅坂46というのは、そういう大人への反抗を体現するグループだったのではないのか。それこそパンのように、色んな形があっていいのだ。誰もが大きな声で返事する必要なんてないし、内に秘めた想いは美しい。なーこちゃんのグループ卒業は悲しいが、彼女の持つ”おかしさ“が、矯正されることなく、おかしいままに肯定される世界へと飛び立って欲しい。