青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

The Teenagersというバンドについて


The Teenagersは今何をしているのだろう。1stアルバムが出たのは2008年であり、わずか4年前なのだけども、ずいぶん昔のバンドのような気がしてしまう。The Teenagersというのはロンドン在住のフランス人によるバンドだ。そのナードな佇まい、チープなシンセサイザーの音色、どこまでも甘いメロディ、無気力でポエトリーチックな歌唱、ソフィア・コッポラ直系のPV、そして下品だけど可愛げ気があって、でもやっぱり内容のない歌詞・・・・若者が夢中になる要素だけで構成されている。

この代表曲「Homecoming」のリリックはこうだ。
ナイスなおっぱいのアメリカ女とやったぜ!まるでBlink182の曲のようだ、夢が叶った、完璧にね!
最高だ。俺たちの音楽である。「僕は知っているよ、君は84年生まれで、デンマークポーランドのハーフなんだよね」など、憧れのスカーレット・ヨハンソンの経歴等をボソボソつぶやき、サビでは「多重婚とか、まじで俺は気にしないから、ねぇねぇ、結婚してよ!」と歌う頭のおかしい「Starlett Johansson」だって愛せずにはいられまい。

女の子への飽くなき憧憬が、実にロマンティックに響いてくる。当時の彼らは本当にただ無邪気な態度だったのだろうけど、もし今こういう表現をするバンドがいたら、勝手に強い意志とかを感じてしまいそうである。

Reality Check

Reality Check

残念ながら唯一リリースされたアルバムはちょっとサウンドが単一過ぎて食傷気味になるので、Merokからリリースされた2枚のシングルを聞けば充分なのです。