青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

昆虫キッズLIVE in 下北沢440 


先週日曜日に下北沢440で行われた昆虫キッズのライブが素晴らしかった。本当に素晴らしかったのです。昆虫キッズは僕がライブハウスに足繁く通うきっかけをくれたバンドだ。ようは恋をしてしまったのだ。ライブを見て、いてもたってもいられなくなったのは初めての経験だった。雷吾、意味もなく夜中をかけて自転車を漕いだ。この日の昆虫キッズのライブはその時以来の興奮を覚えました。基本的にかっこいいライブをしているとは思いますが、7割くらいの魅力しか出てない事もある。バンドというのは不思議だ。いいライブというのは本人たちのコントロールできない何かの力が突然働いてできちゃったりするものなのだろうか。何でも、この日は440でバンドがお世話になった方が退職される日だったそうで、そんなセンチメンタルな理由も演奏に作用するのかもしれない。


「恋人たち」「練乳をダイレクトで喰うガールフレンド」の演奏がいつも以上にくっきりとセクシーに聞こえて、「あれ、今日めっちゃいいのでは」と。そしたら客席からも「今日いい!」との声が。続く「サマータイマー」「まちのひかり」「いつだって」は圧巻。各楽器が有機的にアンサンブルを聞かせてくれる。かっこいい時の昆虫キッズはかくもセクシーで凶暴だ。ライブ中、口をあんぐり開けながらどんどん前のめりなって聞いた。新曲も素晴らしい出来。次のアルバムも楽しみ。そして名曲「S.O.R.」に続いて、例の退職される方に捧げた「シンデレラ」がまた圧巻。佐久間さんのドラムセンスは天才で、のもとさんのベースは凶暴で、高橋君と冷牟田君のギターは変態でセクシー、というのを改めて教えてくれた。昆虫キッズの演奏は、日常の膜をメリメリと破って、「見てはいけないんだけど、とても親しみのある何か」をつきつけられる感覚に陥る。セットリストも、もし昆虫キッズのベストアルバムが発売されるなら入るであろう曲ばかり。この日の演奏で「太陽さん」を聴きたかった。


相変わらずMCが好きだ。冷牟田君が「新曲とてもいいよ」って言った後に高橋君が超うれしそうに「ほんとに?」って返していたのがよかった。高橋君は前にもTwitterでこんなつぶやきをしていた。

ひやむたさんに「俺だけを見てくれ」とメールした、「基本高橋君を見つめるよ」と返事が来た。
すげーうれしい。メール保護した

とにかく秀逸なホモソーシャルっぷりを撒き散らしているのですが、これは確信犯だろ!そして、のもとさんがセクシーで死んだ。