青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

ナカゴー『ミッドナイト25時』

ナカゴー特別劇場vol.13『ベネディクトたち/ミッドナイト25時』の内『ミッドナイト25時』をアーツ千代田3331にて鑑賞。
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個人的には2012年の大ナカゴー『評価』以来のナカゴー。60分という短めの尺の作品だが破壊力は抜群でした。「ハンバーガー屋を営む姉妹の家に突然、女が何者かに追われて逃げ込んできた・・・」という序盤の導入かサスペンスの予感がプンプンと漂っているのだけれど、その後、物語は洗脳、殴り合い、猟奇殺人、人肉バーガー、幽霊、超能力、果てはアニマルパニックと観客の予想をことごとく裏切り、上回り続ける。サイコスリラー、SF、ホラー、パニック、バイオレンス、アクションetc・・・もしこれが映画だとしたら、TSUTAYAの店員はどの棚に今作を収めればいいか悩む事だろう。タイトルはミニシアターのお洒落系映画みたいなのに!

生きているのか死んでいるのか、人間なのか人ざるものなのか、まともなのか狂っているのか、そういった枠組みが全て破壊された焼け野原で、ただただ確かなのは、飛び散ったガラスの破片が与える痛みだけ。この過剰に反復されるガラスの痛みのアクションが、どうにも滑稽で可笑しい。ハチャメチャなやり方でしか”本当のこと”は伝えられない、なんていうのはよく聞く文言だが、では、ナカゴーはそのハチャメチャさで何を伝えたいのか、というのを考えてみると、さっぱり見当がつかないのだ。ただひたすらに笑える。サイコスリラーで、ホラーで、バイオレンスで、ひたすらに爆笑を掴み取るという異常さがナカゴーという現象だ。

『ミッドナイト25時』にはナカゴーの劇団員は1人も出ていないのだけど、しかし、どうにもきちんとナカゴーメソッドだった。女性達、凄いテンションだったな、そして、男性キャストとして何故か1人出演している映画監督の古澤健(『making of love』での怪演!)もいい味。2本立ての内のもう1本『ベネディクトたち』は、再演を重ねている人気作だそうなので、こちらも観るのが楽しみ。1本観て、その半券を提示すればもう1本は無料なのだそうだ!