青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

ナカゴー『ミッドナイト25時』

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60分という短めの尺の作品だが破壊力は抜群でした。「ハンバーガー屋を営む姉妹の家に突然、何かに追われる女が逃げ込んできた・・・」という導入からサスペンスの予感がプンプンと漂っているのだけれど、その後、物語は洗脳、殴り合い、猟奇殺人、人肉バーガー、幽霊、超能力、果てはアニマルパニックと観客の予想をことごとく裏切り、上回り続ける。サイコスリラー、SF、ホラー、パニック、バイオレンス、アクションetc・・・もしこれが映画だとしたら、TSUTAYAの店員はどの棚に今作を収めればいいか悩む事だろう。タイトルはミニシアターのお洒落系映画みたいだというのに!生きているのか死んでいるのか、人間なのか人ざるものなのか、まともなのか狂っているのか、そういった枠組みが全て破壊された焼け野原で、ただただ確かなのは、飛び散ったガラスの破片が与える痛みだけ。この過剰に反復されるガラスの痛みのアクションが、どうにも滑稽で可笑しい。ハチャメチャなやり方でしか”本当のこと”は伝えられない。そして、ただひたすらに笑える。サイコスリラーで、ホラーで、バイオレンスで、ひたすらに爆笑を掴み取るという異常さがナカゴーという現象だ。

この『ミッドナイト25時』にはナカゴーの劇団員は1人も出ていないのだけど、全出演者にナカゴーメソッドが浸透している。演出が行き届いているのだろう。女性達、もの凄いテンションであった。そして、唯一の男性キャストである映画監督の古澤健(『making of love』での怪演!)もいい味出していた。