青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

『快楽天』cero、昆虫キッズ、シャムキャッツ


渋谷WWWの1周年記念ライブ『快楽天』素晴らしいイベントでした。いまや東京インディーシーンの顔とも言える、の3バンド揃い踏み。2月に行われた代官山で同様のイベントが行われてから、cero『武蔵野クルーズエキゾチカ/good life』、昆虫キッズ『裸足の兵隊』、シャムキャッツ『渚』『サマーハイ』といった充実のシングルをそれぞれ発表し、緩やかなユニティを築きながら確実にミュージックシーンにうねりを加えていっている過程の、その中間報告でありました。会場には多くのバンドマン、ライター、イベンタ―が多く顔を見せており、(噂によれば、あのロック愛好家で有名な女優も来ていたとかいないとか)、程良い緊張感と祝祭感が非常にいいムード。詳細にライブレポを書こうと感想を寝かせておいたのですが、そんなの書けない事に気付きました。不覚!適当に書きます。


ceroは非常にリラックスした本人たちのムードと気合入りまくりの照明のコントラストがおかしくてよかった。ハイライトは、一瞬で会場の空気を変えてしまうもはやお馴染のキラーチューン「さん!」と久しぶりに演奏したという「Vanishing Mind」(曲名あやふや)だろうか。あだち麗三郎の叩くフィッシュマンズを彷彿させるビートにのっかる長尺曲。

ヘッドフォンをして人ごみの中に隠れると もう自分は消えてしまったんじゃないかと思うの

という感じの音楽。余談ですが、あの感覚を平易な言葉で表現してしまう宇多田ヒカルってまじで天才ですね!圧巻だったのは後半の体を揺らすJames Blakeを彷彿とさせる低音。James Blake来日ライブ終演後、興奮のツイートを残していた荒内佑によるアレンジでしょうか。好きなものをすぐに咀嚼して自分のものにして吐き出す、ceroのこの感覚が大好きだ。いい曲いっぱい出し惜しみのceroは12/25に行われるワンマンライブも必見であります。

cero&kakubarhythm presents cero ワンマンライブ!
『Contemporary Tokyo Cruise』
@渋谷 WWW
●出演:cero
●開場 18:00 / 開演 19:00
●料金 前売 2,500円 / 当日 3,000円 (ドリンク代別)
●入場者全員にスペシャルなプレゼントあり!

2番手は昆虫キッズ。高橋翔はステージに上がると顔がキリリと変貌するのがさすがです。緊張されているようにも見えましたが、音と照明の派手さで補い、3バンドにおいて最もセクシーで最も凶暴である昆虫キッズのオルタナティブな立ち位置を観客に見せつけていた。まぁ、もっともっと凄いライブをするバンドだとは思っていますが、久しぶりに見るライブはやっぱりかっこいい。のもとなつよのニューヘアーの美しい丸みと対照的なニューシングル「ATSRA」の鋭利さ。弾丸の雨のようなそのサウンド。くそかっこいいです。MC.sirafuとスカート澤部渡も参加したという両A面シングル『ASTRA / クレイマー、クレイマー』は12/21に525円で発売!2011年最後の爆弾だ。

ASTRA/クレイマー、クレイマー

ASTRA/クレイマー、クレイマー



そして、シャムキャッツ。4日前に見たばかりだしなぁ、と余裕をかましていたらこの日1番のかっこよさで見事にトリをかざっておりました。まじなんだ、シャムキャッツ。大きな大きな景色を描く演奏だった。11/23発売のミニアルバム『GUM』からの楽曲もばっちり。

GUM

GUM

このまま大きく羽ばたいていくんじゃないでしょうか、シャムキャッツ



アンコールでは、cero高城昌平、昆虫キッズ高橋翔を呼び出し、名曲「忘れていたのさ」にのせて2人にラップを要求。何故か厚着なフリースを着こんで瓢々と登場するナチュラルボーンやべぇやつな佇まいの高城君*1と、酔っぱらう事でラップを乗り切ろうと酒をあおりまくるナイーブな高橋君が、対照的で実におもしろかった。どちらも愛くるしい。好き放題されても懸命に歌う夏目君。ナチュラルボーンやべぇやつに財布の中身をばらまかれても歌う夏目君。かっこいい。そして、それをうれしそうに客席から眺めて一緒に「忘れていたのさ」を歌うスカート澤部渡の愛くるしさも忘れてはいけない。最後は3人がくんずほぐれつ絡みあって終了。数年後、この3人のBL本か中野ブロードウェイを席巻するぜ!高城君の「WWWみたいな大きい所でこういう事しちゃほんとダメだって、せめて無善寺とかにしとかなきゃ」に笑う。1番好き勝手やってたのに!無善寺に謝れ!とにかく楽しいイベントだった。この3バンドがこれからを引っ張っていくのは間違いない。なんで音も歌詞も全く違うこの3バンドなのか。仲良しだから?違う。何でかなんかは知らないが、この3組が僕の生活の風景を変えてくれるような、想像力に満ちたバンドである事は確かだ。





*1:僕が高城君のエピソードで1番好きなのは、映画「ライブテープ」の終盤のライブシーンにたまたま持ち帰りしたメガマックを食いながら井の頭公園にいたのでお客として参加した、というやつ。元旦にメガマック持ち帰りって頭おかしいぜ!