青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

LIVE『快楽天』 in 渋谷WWW


いまや東京インディーシーンの顔とも言える3バンドが揃い踏み。それぞれcero『武蔵野クルーズエキゾチカ/good life』、昆虫キッズ『裸足の兵隊』、シャムキャッツ『渚』といった充実のシングルを発表し、緩やかなユニティを築きながら確実にシーンにうねりを加えている、その成果の中間報告会のような趣だ。


1番手のceroは非常にリラックスしたムード。ハイライトは、一瞬で会場の空気を変えてしまうキラーチューン「さん!」と久しぶりに演奏したという「Vanishing Mind」だろうか。あだち麗三郎の叩くフィッシュマンズを彷彿させるビートにのっかる長尺曲だ。圧巻だったのは後半の体を揺らすJames Blakeを彷彿とさせる低音。James Blake来日ライブ終演後、興奮のツイートを残していた荒内佑によるアレンジでしょうか。好きなものをすぐに咀嚼して自分のものにして吐き出す、ceroのこの感覚が大好きだ。いい曲いっぱい出し惜しみのceroは12/25に行われるワンマンライブも必見であります。

cero&kakubarhythm presents cero ワンマンライブ!
『Contemporary Tokyo Cruise』
@渋谷 WWW
●出演:cero
●開場 18:00 / 開演 19:00
●料金 前売 2,500円 / 当日 3,000円 (ドリンク代別)
●入場者全員にスペシャルなプレゼントあり!

2番手は昆虫キッズ。高橋翔はステージに上がると顔がキリリと変貌する。緊3バンドにおいて最もセクシーで最も凶暴である昆虫キッズのオルタナティブな立ち位置を観客に見せつけていた。ベースのもとなつよのニューヘアーの美しい丸みと対照的なニューシングル「ATSRA」の鋭利さ。弾丸の雨のようなそのサウンドを貴方は聞いたか。MC.sirafuとスカート澤部渡も参加したという両A面シングル『ASTRA / クレイマー、クレイマー』は12/21に525円で発売です。これは2011年最後の爆弾だ。そして、トリを務めるはシャムキャッツ。間違いなくこの日1番のかっこよさ。大きな景色を描くような演奏だった。まもなく発売のミニアルバム『GUM』からの楽曲もばっちり。

GUM

GUM

このまま大きく羽ばたいていくんじゃないでしょうか、シャムキャッツ。アンコールでは、高城晶平と高橋翔を呼び出し、名曲「忘れていたのさ」にのせて2人にラップを要求。何故か厚着のフリースを着こんで瓢々と登場するナチュラルボーンやべぇやつな佇まいの高城晶平*1と、酔っぱらう事でこの局面を乗り切ろうと酒をあおりまくるナイーブな高橋翔。2人のフロントマンが実に対照的でおもしろかった。どちらも愛くるしいではないか。好き放題に場を荒らされても懸命に歌う夏目知幸。ナチュラルボーンやべぇやつに財布の中身をばらまかれても歌い続ける夏目君。そして、それをうれしそうに客席から眺めて一緒に「忘れていたのさ」を歌うスカート澤部渡の愛くるしさも忘れてはいけない。最後は3人がくんずほぐれつ絡みあって終了。高城君の「WWWみたいな大きい所でこういう事しちゃほんとダメだって、せめて無善寺とかにしとかなきゃ」に笑う。1番好き勝手やってたのに!とにもかくにも楽しいイベントだった。この3バンドがこれからを引っ張っていくのは間違いない。なんで音も歌詞も全く違うこの3バンドなのか。仲良しだから?違う。なんでこの3組かは知らない。しかし、この3組が私たちの生活の風景を変えてくれるような、想像力に満ちたバンドである事は確かだ。

*1:高城君のエピソードで1番好きなのは、映画「ライブテープ」の終盤のライブシーンにたまたま持ち帰りしたメガマックを食いながら井の頭公園にいたのでお客として参加した、というやつ。元旦にメガマック持ち帰りって頭おかしい