青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2017/10/17~)

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石田ゆり子のCMはいい。思わず、KIRIN FIREの缶コーヒー微糖(不味い)を購入してしまった。石田ゆり子にかかれば、あっという間に資本主義の犬である。今ならダイハツのムーブ(安全性能)もムロツヨシ(おもしろおじさん)も買えそう。石田ゆり子さんに今後やって欲しいCM。風邪薬、シチュー、チョコレート、アイスクリーム、カメラ、金麦で待ってるなど。インスタのアカウントを登録したものの、使い方がわからないので、石田ゆり子さんの投稿ばかり読んでいる。その中で、石田ゆり子さんが中学3年間を台北と過ごした事実を知り、あまりに物語が過ぎる・・・と胸が震えた。あと、ムロツヨシとのパナソニックのCMは李相日が監督しているらしい。小栗旬の出ているCMも好きだ。味の素の「ほんだし」活用術も好きだったし、前にも書いたが、味の素冷凍食品「ザ・チャーハン」が最高。
youtu.be
ナレーションの良さはもちろん、ワッフルニットのパーカーにジャージという衣装もいいし、最後に指でレンゲに炒飯を集める所作がいい。その前に指を舐めるショットを挟んでいるのも超センスがいい。それに比べて、向井理石原さとみのCMは何故あんなにも鼻につくのか。彼らのことが嫌いというのではなく、2人の嫌なところを増幅させたCMばかり量産されるのが問題なのだ。全部同じ人が作っているのだろうか、というくらいに”やだみ”が統一されている。


”パニーニ”という言葉の響きが凄く好きだ。しかし、パニーニとは何なのか。何度、検索しても忘れてしまう。熱々のチーズがはみ出たパンらしい。響きだけではないよさがあるので、忘れない為に記述しておこう。昨年末、2代目ベビースター坊やである「ベイちゃん」が引退し、新しい坊「ホシオくん」の登場が発表された。おやつカンパニーと言えばベイちゃんなのに。警視庁のピーポくん(今年で30歳らしい)が引退するようなものである!と断固心の中で反対してていたのが、ホシオくんのことをもう受け入れてしまっている自分がいる。大人になった今やベビースターラーメンなんて食べないけども。いや、実は幼い頃から飽きがくるのであまり好きではなかった。あとカールも臭いから苦手だった。何の繋がりもない3本の挿話と、お菓子界に向けた衝撃の告白から幕を開ける今回の「最近のこと」、いつも通り長くなりそうなので、本当に暇な時にお読み下さい。



ginzamag.com
『GINZA』のオンラインに劇団ロロレコメンドの記事を掲載して頂きました。11/2(木)より上演が開始するロロの『父母姉僕弟君』という公演、オススメです。2012年の初演は3回観に行きました。ちなみに、チチハハアネボクオトウト”キミ”です。Webの検索候補に「ロロ 父母姉僕弟くん」ってのを見かけて、唸りました。頭が柔らかい人の発想だ。




思い出せる範囲で先週の火曜日から。ジュンク堂に寄ってキャサリン・ダン『異形の愛』と大橋裕之大橋裕之の1P』を購入。

異形の愛

異形の愛

大橋裕之の1P

大橋裕之の1P

『異形の愛』はロロ『父母姉僕弟君』に多大な影響を与えた作品として挙げられている。ずっと気になっていたのだが、2012年当時は絶版だったので。今年の5月にめでたく河出書房新社から復刊。『父母姉僕弟君』の再演に合わせて、手に取ることにした。とりあえず、半分くらい読んだけども、凄まじき物語のドライブ感。面白すぎてどうにかなりそうである。ティム・バートンで映画化、という話はあったらしいのだが、いつの間にか頓挫したようだ。諸々の規制をクリアできなかったのは数ページ読んだだけでも手にとるようにわかる。
hiko1985.hatenablog.com
バートンの『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(2017)も素晴らしい作品だったが、『異形の愛』の代わりに撮った、という気がしてきてしまう。Netflixの資本と放送コードでもって、ティム・バートンに何とか映像化して欲しいものです。



この日から、『監獄のお姫さま』の放送がスタートした。今のところ、高まりきった期待値を超えてこない。ギャグにキレがないので、そこに持っていくまでの筋運びの粗さがどうしても気になってしまう。誘拐のターゲットを間違えてしまうくだりとか、「なめんなよ」と思ってしまった。2話は、冒頭の列車で手を縄で縛られた小泉今日子が、子どもから差し出された蜜柑を食べることができない、というシーンがよかった。あと、のっぺらぼうな男の心ない悪意が伊勢谷友介に映し出されていく演出。しかし、全キャスト分の男からのトラウマを観なきゃいけないのかと思うと辛い。いまいちよくわからなかったのはイジメと新人歓迎ミルフィーユ作りが並行して行われていたことで、小泉今日子菅野美穂が和解しなかった場合、あのミルフィーユはどうなっていたのだろう。先週の『オードリーのオールナイトニッポン』の、その頑丈さを確かめるべく、若林によって教室の窓からぶん投げられた春日のG-SHOCK・・・という中学時代の思い出トーク。まさに男子校の日常という感じでドキドキしてしまう。異性の目を気にしないと、10代という時間はあまりに暇すぎて、そういった無益なことに注力してしまうものだ。『フリースタイルダンジョン』の「烈固おそろしい」からのクリティカルに度肝を抜かれた。



水曜日。ドラフト会議のことで頭がいっぱいでパンクしそう。清宮がヤクルト入団したら、神宮球場のチケットなんておいそれと買えなくなりそう。という、今思えば、いらぬ心配をしていた。PUNPEEのアルバムにまったく飽きが来ないのだけども、ココナッツディスク池袋店で、スカートのメジャーデビューアルバム『20/20』を購入。

20/20(トゥエンティトゥエンティ)

20/20(トゥエンティトゥエンティ)

これもまた名盤である。「わたしのまち」「さよなら!さよなら!」「私の好きな青」の中盤の流れがお気にいり。終盤に初期の名曲「魔女」がどっしりと構えているのもうれしい。いつか「ウーリッツァー」「月の器」もメジャー盤に再録されて欲しい。スーパーで格安のイワシとサバを買って帰り、調理して食べた。
youtu.be
来月リリースのAKB48「11月のアンクレット」が名曲だ。MVのまゆゆもいい。往年のアイドル歌謡の質感が見事に蘇っている。秋元康の歌詞も、タイトルからして冴えている。当初、杉山勝彦のペンという情報が流れていたが、丸谷マナブの作曲だった。橋本奈々未の絶品ソロ「ないものねだり」の作曲者だ。



木曜日。アジの刺身を食べる。イワシとアジの味の違いがついているのか、自分で不安になる。あん肝が格安で売っていたので、バター炒めに。3口食べれば充分な味だった。業務用ポテトサラダ、マカロニサラダというのが袋入りで置いてあって、1キロで500円くらい。食べきれるわけがないのだけど、凄く欲しくなっている。西谷弘による『刑事ゆがみ』の2話も素晴らしい。足元を主題とした”走る”アクションの鮮烈さ。そして、壁とか柵などで世界の境界を超えられない人々が描かれていた。脚本も、水野美紀が切なくて良かった。外に吹き荒れる暴風雨でなかなか寝付けないので、『ハライチのターン』リスナーになった。



金曜日。身体がクタクタだったので、アフターファイブは雨降りの中、「タイムズスパレスタ」に直行。雨だからか、比較的空いていた。レスタの10、20、30日はエクストラコールドバスの日。エクストラコールドバスとは何ぞやと言うと、普段15℃ほどの水風呂に、氷を大量に入れて10℃を切るキンキンの”冷え”を提供する試み(ロウリュウサービス後のみ)である。これがもう爆発的にととのってしまう。やはりサウナの快楽の原理をシンプル化してしまえば、高低差なのだ。4回ほどのセッションをこなし、身体を拭いて館内着に着替え、レストランで生姜焼き定食。レスタの生姜焼き定食は、サウナマジックを抜きにしても美味い。オリジナルなタレを駆使した上質な美味さなので、生姜焼き定食の場末感を愛する原理主義者の舌に合うかは保証できないのだが。お腹を満たして、休憩室でうたた寝。こんな幸せ、私のような下衆の身に降りかかっていいものだろうか、と不安になる。どうかこの喜びが皆々様に降り注ぎますように、と中村一義のような心持で帰路についた。頭をスッキリさせたのでアイデアが降り注いでくるに違いないと思いきや、気持ちよくなり過ぎて、帰宅してすぐに寝てしまった。



土曜日。ほりぶん『牛久沼』を観に、雨の王子駅へ。観劇前に「カレーハウスじゃんご」でお昼ご飯を食べる。ラーメン屋みたいな出で立ちのお店だが、本格的なカレーを出す。メニューが大変豊富で、それぞれルーの質感も異なるというのだからワクワクしてしまうではないか。もの珍しさから豚骨スペシャルなるメニューを注文してしまったのだけども、看板メニューである骨付きチキンのムルギーカレーあたりを頼むべきだったと後悔。
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豚骨スペシャルは極めてサラサラのルーに豚の角煮一切れに、豆腐ときゅうりが乗った不思議カレーであった。しばらく時間が経つと、米がルーをすべて吸い尽くし、ルーという概念が消えてしまった。哀しい。ほりぶんの演劇は、北区の誇る区民センター「北とぴあ」で上演。1階のホールでは、倍賞千恵子のコンサートが予定されているようで、年配客で大変混雑していた。5年前に「北とぴあ」に内設されたプラネタリウムでカメラ=万年筆のライブを観たことがあるのを思い出した。「北とぴあ」には何でもあって、何もない。最高だ。『牛久沼』は期待を裏切らないおもしろさだった。観劇後、十条に移動して、八百屋で野菜、総菜屋でポテトサラダ、麵屋で焼きそばと堅焼きそばの麺を買った。十条の商店街は最高に楽しい。買い物の締めに、「だるまや餅菓子店」でかき氷を。
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久しぶりに行ったのだけど、店内は相変わらず昔のホームドラマのよう。『男はつらいよ』のように、やたらと人の店から奥間への出入りが多い。店の人同士のお喋りを聞いているだけで楽しい。そして、ここのかき氷は本当に美味い。「涼しくなってからのかき氷は、氷もシロップもベトつきがなくなり、夏場よりも美味しい」というのは、この店のせがれの受け売りである。ご厚意で、出来立てのみたらし団子を食べさせてもらったのだけども、これがまた幸せの味であった。鹿児島産の緑茶を買って帰路へ。期日前投票も済ました。明日が台風直撃ということで、投票所はこれまで見てきた中で1番混んでいた。



日曜日。台風に備えて家で大人しく過ごす。しかし、洗濯物が溜まっているので、洗濯機を2回転させて大雨に打たれながらコインランドリーへ出向く。近所のコインランドリーは薄暗く、『かりあげクン』が数冊置いてある、古いタイプのやつ。当然、乾燥機にもマイナスイオンやら除菌効果のようなものはついていないのだけども、仕上がりはフワッフワだ。古の技術も侮れたものではない。家に籠ったことで、ついに『ドラクエⅤ』のクリアを果たす。世界を救った充実感。親子三代に渡る大河ドラマに胸がいっぱいになる。主人公の子どもらのかわいいことよ。選挙速報を観て、寝る。ねると言えば、長濱ねるさんの私服、チャンピオン製の長崎ちゃんぽんパーカーとか超クールだ。
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WOWOWのCMの有村架純を観ていて、ほとんどねるじゃんと思った。同じ工場のタヌキ型ロボットなのでしょう。なので、長濱ねる主演の朝ドラを早く観せて欲しい。長崎が舞台なら尚いいし、女性版『横道世之介』みたいな話なら、咽び泣きます。




月曜日から水曜日、の細部の記憶がない。Netflixで『ボージャック・ホースマン』のシーズン2まで観終えたので、フィンチャーの『マインドゲーム』を2話まで観た。Netflixのマイリストがパンパンでうれしい悲鳴だ。どうやって時間と集中力を捻出すればいいかわからない。佐久間Pのようにスケジュール管理すべきなのだろうか。相変わらずイワとアジばかり食べて、1日だけ豚肉と白菜のミルフィーユ鍋を作った。木曜日は、ついにドラフト会議当日。17時からは仕事そっちのけで、職場の送別会の間もドラフトの下位指名の動向に夢中だった。この日の為にプロ野球ファンをしている、という極論もあるくらいにドラフト会議は楽しい。ヤクルトは清宮をクジで外すも、外れ1位で3球団重複した村上を引き当てる。九州のベイブルースと呼ばれる大型左打の捕手だ。足も速く、肩も強いとの触れ込みなので、コンバートするならファーストではなく外野で観たい。最下位球団であるのにウェーバー制の利点を捨てて、どう考えても下位で指名できそうな投手を2位で選択したのが今でも解せない。しかし、動画でチェックしてみた2位大下は、ピッチングも顔も実にヤクルト的だった。金久保と宮本を下位で指名できたし、悪くないドラフトだったのだと信じたい。あとは、本当に石井琢と河田の両名がヤクルトのコーチに就任してくれるのかだ。宮本ヘッドコーチと石井琢打撃コーチってえぐみが凄い。



金曜日。仕事後に、いつものメンバーでインドカレー屋でご飯を食べる。ハライチのラジオ聞いたか、いいサウナあったか、クドカンのドラマ観たか、『わろてんか』つまらんな、Netflix入ったほうがいいぞ、ロロ観ろよ、何かいいことあったか・・・と様々なカルチャーといくつかの恋に関して語り合った。長谷川博己好きの友人はハライチ岩井が長谷川博己に似ていることを頑なに認めてくれない。先日までドイツに旅行していた友人によると、ドイツのホテルにはだいたいサウナが併設されているが、どこも混浴であるらしい。男性は下にタオルを巻くが、女性は胸の露出に抵抗がないのだそうな。夢のような話だが、夢のない話でもある。私たちは隠されなくなった胸にロマンを抱くことができるのだろうか。帰宅してから夜中まで、『イッテンモノ』『フリースタイルダンジョン』『アメトーーク』『勇者ああああ』『ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~』などの録画を一気に消化した。



土曜日。天気が悪くて、ウダウダしている内に午前中が溶けてしまった。お昼に板橋が誇るソウルフードである両面焼きそば「アペタイト」を食べに出掛ける。最近では、オードリー若林や瑛太(『ハロー張りネズミ』の撮影の際だろうか)をも魅了しているらしい。久しぶりに食べたが、確かに美味いのだけども、焼きそばに1000円近く払わないでも・・・と思ってしまい、どうしてもそこまでノレない。あと、個人的にもう少し汁気の飛んだ焼きそばのほうが好きだ。ソース焼きそばにおける水分の問題は、もう少し論者によって語れてしかるべきではないか。乃木坂46の東京ドーム公演が近いので、MV集やライブDVDを順繰りに観て、ヴァイブスを高めた。「逃げ水」のMVの評価が急上昇中。
youtu.be
冒頭の緒川たまきの印象に引っ張られて、シュールさが、ナイロン100℃っぽいと思えるようになった。夜はエンケンさん追悼の意を込めて、カレーライスを作って食べた。



日曜日。この日も雨で起きる気がせず、昼前起床。昨夜、必死に寝かしつけたカレーを食べる。コンディションがととのったので、『ストレンジャー・シングス』シーズン2の鑑賞を開始する。一気にいきたかったが、もったいないので、半分で留めておいた。すべてのシーンが最高。もうどうにもならない。カッカと興奮してしまったので、銭湯に行こうかと思ったが、雨風が強まったので、断念。家のお風呂にバブを入れて入った。「厳選ひのきの香り」のバブをとても気に入っている。10月ベストバイに数えたいくらいだ。お風呂で、吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』を読み直した。

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

もちろん、宮崎駿に促されて(新作長編映画のタイトルらしい)。冒頭のデパートの屋上のシーンを読み返しただけでも、改めて名著であると震えた。『断片的なものの社会学』とかにグッと来た人は、読み直してみてもおもしろいかもしれない。漫画版も話題だが、原書もこれ以上ない読みやすさなので、岩波文庫で読むのが1番いいと思う。