青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

0泊2日仙台ラプラス捕獲ツアー

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土日を使った0泊2日の弾丸ツアーで仙台旅行を敢行してきました。目的はいくつかあって、車のオーディオで槙原敬之の音楽をきくこと、サウナ、寿司、牛タン、そしてラプラスである。ポケモンGOが「震災復興支援プロジェクト」として、福島、宮城、岩手3県の沿岸部でレアポケモンであるラプラスの出現率を上げているというのです(11/23まで!)。正直、ここ1ヶ月はほとんどポケモンGOを起動していなかったのですが、ラプラスとなれば話は別なのです。何なんでしょう、あの心を掴んで離さない存在感。希少価値とかバトルに強いといった要素も勿論あるんですが、やっぱりデザインなんですよね。「手塚治虫の描く女性キャラみたいだからじゃない?」と言われて、それだっ!とハタと膝を打ちました。手塚先生はポップカルチャーの父なのであります。



東京から東北自動車道をブーンと進んで、休憩を何度か挟んで約5時間ほどでしょうか。遠い。正直、こんな遠いとは思っていませんでした。しかし、音楽があるから大丈夫。車のオーディオで改めて聞くことで、槙原敬之のハイファイな音像に感嘆。

君は僕の宝物

君は僕の宝物

SELF PORTRAIT

SELF PORTRAIT

後、90年代SMAP、南野洋子などを聞き漁る。昔のJ-POPはクオリティの高さは勿論なのですが、そもそもお金がかかり方が違う、と実感できます。続けて昨今の国産ミュージックを流すと実にショボく感じてしまう。そんな中、所謂インディーシーンからの1枚でありますayU tokiO『新たなる解』の録音が強く耳に訴えかけてきました。
新たなる解

新たなる解

なんて繊細な管楽器の鳴り。そして、弦楽器のふくよかでゴージャスな響き。昨今のインスタントミュージックに静かに「No」を突き付ける甘美でありながら、パンクスの魂を感じる音楽。では、最近になってやっとこさミュージックビデオがリリースされた「犬にしても」をお聞き下さい。
youtu.be




仙台駅に到着後、まずは海岸沿いの塩釜へ。少し遅いお昼ご飯として有名店「すし哲」へ。カウンターの寿司屋というと、緊張してしまうものですが、こちらは一見さんに対しても実に気安く接して下さり、大変リラックスしてお寿司を堪能することができました。お店に置いてあった『塩釜すし哲物語』(ちくま文庫)をパラパラと眺めていますと、寿司屋の敷居を下げる事をモットーにしているというような事が書いてありましたので、それを見事に実践されているなと感じました。肝心のお寿司も勿論美味しい。
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有田焼のお皿が美しいですね。お店にはここまで水に浸かりました、という印がついていて、津波の壮絶さをいくばくかでも想像してみる。店を出て、いざポケモンGOを起動。さっそくラプラスの影が。恥ずかしながら、いい歳して、ポケモンでアドレナリンが出てしまいます。10分に1体くらいのペースでラプラスが発生しているようで、約1時間ほどで5~6体のラプラスを捕獲。お台場に1日中いて1体捕まえられるかどうかのラプラスですので、すでして大満足。しかも、塩釜は想像していたよりもプレイヤーが少なく、気ままにゲットできます。CPと個体値高めで「ふぶき」を覚えているラプラスをゲットできたので、一旦、仙台駅に戻り、もう1つの大きなお目当てであるサウナへ。今回の訪問先は東北界隈最強の名を欲しいままにしているカプセルホテル&サウナ「キュア国分町」です。
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ずっと行ってみたかったサウナの1つなのでうれしい。サウナにはまると国内の旅が更に色めき立ちます。3時間1080円という、リーズナブルなスピードコースを選択し、いざ館内へ。1階にある指定されたロッカーで館内着に着替え、エレベーターで浴場のある5階へ。全体的に清潔な印象がグッド。備え付けの自販機で購入したイオンウォーターで水分を補給し、洗い場へ。身体を念入りに洗い、広い湯船に浸かる。この時点で思わず声が出るほどにすでに極楽。長時間ドライブの疲れが癒えます。そして、身体がほどよく温まったら、身体の飛沫を拭き取り、サウナへ。広いサウナには左にサウナストーンと右に遠赤外ヒ―タ―のダブル設置!こいつは凄い。90℃設定と記載されていたが、もっと暑く感じる。すぐさまドバドバと汗が出る。汗が流れていく度に、疲労成分も身体から消えていくような気分だ。10分前後を目安に退出。シャワーでよく汗を流してから、水風呂へ。90cmの深めの仕様で、水流もドバドバ。17℃設定でシャキーンと冷えます。塩素臭はややあるが、備長炭使用というのがよくわからないけどうれしい。身体が高温から急激にクールダウンし、心臓がバクバクいっているのが聞こえる。露天場に出て、デッキチェアーにもたれかかると、視界がグニャリと回るような心地よさに襲われる。身体の負荷すべてが消えていくような。こうなってくると思考回路もひたすらハッピー野郎で、「この先、俺はずっと楽しいぞ」と根拠なく叫び続けました(心の中で)。サウナ→水風呂→休憩を2セットほどこなして、1日3回開催されているというロウリュウの最終回に。9のつく日はヴィヒタロウリュウという事で、運よくそちらに直撃。通常のロウリュウ(なんと、ここは1人あたり10回もあおいでくれます)の後に、冷やしたヴィヒタで背中を10回あたかれるヴィヒタロウリュウ。叩かれる度に、香りがサウナ中に広がり、ととのいのます。すべてが高水準で、大満足で3時間が過ぎ去りました。



ととのい過ぎて、すっかりお腹が空いたので、牛タンを探し求め、国分町を徘徊。21時を過ぎており、街は危険な香りをプンプンさせています。国分町は東京で言えば、歌舞伎町や川崎のような歓楽街。地面で吐く酔っ払いや奇声を放つ若者、ホストから堅気ではない客引き。なかなかのおそろしさの中、なんとか見つけた1軒で牛タン定食。
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サインだらけだったので、メディア有名店なのでしょう。それなりに美味しかったので、満足。



さて、ここで帰路についても一向にかまわなかったのですが、サウナで得た全能感により、ラプラス最多発生地域である石巻市への突入を決意。震災において最も被害の大きかった地域。初めて訪れるので、どこがどう変わってしまったのかを捉えるのは難しいのですが、やはり明らかに建物の数は少なく、5年という月日を経ても、まだまだ復興の途中である事を痛感させられる。時間的に宿泊や食事でお金を落とすことができなかったので、せめてもとコンビニや自販機を多用した。石ノ森正太郎ゆかりの地という事で、街には仮面ライダーやゴレンジャーやサイボーグ009のモニュメントが多く見受けれる。駅周辺はプレイヤーで溢れかえっていたので、車が邪魔にならぬよう、中心部や住宅街を少し離れた日和山公園や国道などでラプラスを捕まえました。高台にある為、多くの人が避難したというこの公園から見える夜景は、復興途中と言えども、確かに眩く、底しれぬ強さのようなものを感じた。
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なんだかんで5時間ほど粘ってしまい(ここがこのゲームの恐い所だ)、気付けば30体近いラプラスをゲットしておりました。他にも、基本的にピッピとイーブイが大量発生、まれに野生のカビゴンカイリューも現れるパラダイスっぷり。



夜中の3時を過ぎたあたりで、帰路につくことを決意。工事の為、三陸自動車道が閉鎖というトラブルに逢い、かなりテンパりながら、白んでくる空を横目に疾走。5時をピークに異様な眠気に襲われ、たびたび休憩を挟むことに。これはまずいと、車内に流す音楽をラジオに変更。ネットで爆笑問題バナナマンのラジオを流し、大笑いしながら、なんとか意識を保ち、10時に自宅に戻ることができました。笑いに命を救われました。サウナを挟んだとは言え、24時間起きたままの長距離運転は無謀でした。もう若くはないのです。あまりの疲れで日曜日は18時間も睡眠に費やしてしまい、何もできずに終わり!



<追記>
22日に発生した地震により、イベントは中止になったそうです。残念ですが、賢明な判断です。
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