青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

南池袋ミュージックオルグよ、永遠なれ。

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ライブハウスオルグが2014年12月をもって閉店するとの報が。寂しい。多分、僕が生涯で1番通ったライブハウス。池袋という文化未開拓の地に新しいライブハウスができる、とい報を受け、2011年4月30日のグランドオープンライブにも足を運んだ。「シャムキャッツ、NRQ、福岡史朗バンド」のスリーマンだ。グランドオープンにこの3組を抜擢する事からもうかがえるように、インディーズシーンに精通したライブハウスで、店主ミヤジ氏の目利きと受け皿は広く早かった。個人的に職場からも自宅からもアクセスが良かった事もあるが、やっぱり、出演者の充実が、何よりオルグに足を運ばせた要因だろう。土井玄臣やTHE PYRAMIDやHi,how are?やcar10といった東京外のミュージシャンがいち早く紹介される場になっていた。


思い出深いライブはたくさんある。例えば、cero高城晶平ソロライブ。バックにNRQとissy(片想い)を従えたバンド編成で、s.l.a.c.k.「NEXT」のカバーをした瞬間の興奮よ。『音楽前夜社本公演 vol.8』も衝撃的でした。出演はMAHOΩ、ジャポニカソングサンバンチ、Panorama Family、Diego、ニュー山バンド(柴田聡子!)、ドナ・ドンナ。音楽前夜社、柴田聡子という才能との出会いもオルグであったのです。MAHOΩではまだayU tokiOがドラムを叩いていた。この日、初お披露目だったジャポニカソングサンバンチのライブには、新しい事の始まり息吹が。初めて観たミツメもまたオルグであった。この時期はベースのナカヤーンが活動休止中で、川辺素がヘフナーを弾く貴重な3人編成であった。現在の堂々たるプレイには遠く及ばずヘロヘロな演奏ではあったけども、スピッツとJOY DIVISONが出会ったかのようなオルタナティブなキラメキに心奪われたものです。他にもシャムキャッツ『サマーハイ』リリースパーティー、昆虫キッズと乍東年雄の対バン、ザ・なつやすみバンド×NRQのツーマン、黒沼英之とmabanuaのセッション、うつくしきひかりとGofishの共演、HAPPLE、藤井洋平、JOSE AND MINNYらが介した『くほんぶつないと』などなど、忘れ難いライブにたくさん遭遇した。これはあくまで私の歩んだオルグ史であって、インディーポップファン達の無数のオルグ史があるのでしょう。ステージと客席がフラットな空間、楽器の鳴り、好きだったなー。入口の手の甲に押してもらうスタンプ、ミヤジ氏の大きな眼鏡、独特の湿気っぽい匂い、ウィルキンソンのきつめの炭酸、トイレの順番待ち・・・南池袋ミュージックオルグ、インディーキッズの夢の跡なり。
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