青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

J・J・エイブラムス『SUPER 8』

J・J・エイブラムスSUPER 8』を観た。

公開1週間足らずで賛も否も出尽くしているんじゃないか、というくらいに色々言われている本作ですが、僕はもちろん賛です。前半までは完璧。後半の展開にはてなマークが頻出するのもわかりますが、それでもこの映画のムードを称賛したい。


登場人物はデブ、チビ、ヒョロ、、そして彼らとつるむ母親を失った主人公(超かわいい)。いわゆる青春ヒエラルキーの落ちこぼれ、青春ゾンビ予備群。そんな彼らはひたすら撮る事、見る事で、喪失感を埋める。母親の生前の記録フィルムを眺めたり、大好きな女の子を女優として起用して撮影してみたりする。こんな映画を最近見た気がする。青山真治『東京公園』だ。更にジョージ・A・ロメロのゾンビというシンクロまで起きている。これはちょっと興味深い。青山真治は作中で榮倉奈々に名作DVDをぶちまけさせるし、『SUPER 8』では米軍やらエイリアンに襲われてしまう。しかし、それでもやはり撮るのだ。両作ともに映画への絶望と希望が刻まれた傑作だ。これを目新しさがないだの、整合性がないだの否定するやつはきっと映画が好きじゃないんだよ。


幼少期のスピルバーグもまた、劇中の登場人物同様の喪失感から映画にのめり込んでいったと聞く。という事で『SUPER 8』には彼のパーソナリティが強く反映されているようだ。映画のルックは記憶レベルでスピルバーグ。こんな映画もやはり最近見た事があって『星を追う子ども』だ。新海誠宮崎駿に対してやって失敗した事をJ・J・エイブラムス(彼はスピルバーグゾンビ)はものの見事にやってのけたわけだ。全ての映画ゾンビ、青春ゾンビ、いや、何かへのゾンビ全員が必見であります。



そういえば、中学受験で辛い時はスピルバーグの映画を見てがんばったものです。サンキュー、スピルバーグ。この順で見直す。

ジョーズ [DVD]

ジョーズ [DVD]

グーニーズ 特別版 [DVD]

グーニーズ 特別版 [DVD]

宇宙戦争 [DVD]

宇宙戦争 [DVD]