青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

わっしょいハウス『おばけが出現』

アトリエヘリコプターにてわっしょいハウス『おばけが出現』を鑑賞してきた。

何でもあの五反田団、前田司郎のお気に入り劇団だそう。これがもう滅茶苦茶おもしろいわけです。完全にツボ。ここまでツボだとなんかもう悔しくなってきますね。とにかくズラしてある。会話と演じてる肉体の時間軸は完全にズレてる。これが演劇という手法のメタになっている。もうメッタメタ。序盤のほうで『ドラえもん』論が展開される。

ドラえもん』の何が凄いって、スネ夫ジャイアンもパパもママも街の人、一切ドラえもんに驚かないとこなんだよ、だって猫型ロボットだよ?凄くない?

みたいな。これがもう、僕が何でドラえもんを愛している1番の理由とバッチリ合致するもんだからうれしくて、うれしくて。僕がドラえもんが1番好きなのは、ずばりその違和感へのツッコミがない所なのだ。野比家の中にすっかりおさまって、草むしり当番とか金魚にエサやり当番なんかに組み込まれてる所なんかが愛おしくてしかたない。で、これがこの「おばけが出現」に流れてる優しいテーマだ。部屋に幽霊が住みついている。しかし、そこへのツッコミはひたすらズラして話が進んでいくのだ。異物の完全なる受け入れ。優しいなぁ。しかもちょっと少女マンガチックな味付けあり。
何より、その会話のズラし方、間がまさに五反田団直系かくや、と言ったセンス。今年1番笑いました。笑いの才能を持ってる人たちは今、演劇にいる進んでいってるのかもしれない。お笑い好きは絶対に犬飼勝哉という才能をこれから追い続けなくてはいけない(もちろん前田司郎も)。それを表現する浅井浩介、椎橋綾那、立蔵葉子の3人も素晴らしい。もう絶対それ!という間、声、台詞回しで体現されていてうれしくなってしまう。幸せだったな。


もうすっかり虜になってしまったので、以前の公演『桜庭ハウス』のDVDも購入。設定も台詞もかなり同じで。なかなかおもしろいんだけど、『おばけが出現』はこちらを磨き上げた作品だ。今後の公演も絶対チェックです。


アフタートークではもう1つの前田司郎チルドレン、ザ・プーチンズが登場して楽しませてくれました。6/10〜12に同じくアトリエヘリコプターで上演される「川島さる太郎の自己破産」(演出:前田司郎)も見に行こうと思います。



<余談>
幽霊キクちゃん役を演じた椎橋綾那さんという役者さんが素敵すぎてすっかり魅了されてしまった。なんだか居心地の悪そうな顔が本当にキュートだった。パンフレットを見てみたら、「私がもっと人付き合いをちゃんとできれば違うのかなと思いますが、そこは頑張れそうにナイです。」って書いてあって、完全に恋に落ちました。