青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

POISON GIRL BANDのライブ@大宮武道館『もしもポイズンとランジャタイが天下を取ったら』

POISON GIRL BANDとランジャタイである。この組み合わせで駆けつけないわけにはいくまい。タイトルに「@大宮武道館」とあるものだから、会場は当然、大宮武道館という所なのだろう。調べてみると、大宮武道館というのは試合や練習などを行うスポーツ施設。
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大宮駅から東武野田線というローカルな電車で10分ほどの大和田駅という場所にあるらしい。駅から10分ほど歩いてみると、なるほど確かにどことなく武道館のような建物が表れる。どこから入ればいいのかもよくわかないまま右往左往していると、中からは賑やかなスポーツの声が響いてくる。どうにもお笑いライブが行われている雰囲気など微塵もないので、不安になり改めてチケットを確認してみたら、「会場:大宮ラクーン」とあるではないか。何なのだ@大宮武道館というのは。「ローカルとアーバンの交わったポイズンらしい絶妙な会場チョイスやね」などと(頭の中で)盛り上がっていた気持ちを返してくれ!慌てて大宮駅に引き返し、大宮ラクーンへ。パチンコ、サイゼリア、ガスト、ドンキ、ブックオフなどがひしめく、ヤンキーと退屈が煮詰まったような複合商業施設に内在するよしもと専属の劇場へ。幸いなことに時間に余裕を持っていたので何とか開始時刻に間に合った。


タイトル通りに「もしもポイズンとランジャタイが天下を取ったら」という体で、天下を取った2組がワイドショーの番組に出演して世相を斬るというライブで、これがまぁ実に企画として弱い。結局面白かったのはラジオでも語っている鉄板トーク(国崎さんのホクロ除去と伊藤さんの包茎手術)の箇所で、どうにもグダグダなまま50分が終了。しかし、ラスト10分のランジャタイの持ち込み企画「ポイズン吉田よ、阿部ちゃんの有難み思い知れ」がもう強烈で全てを帳消しにしてくれました。あの伝説の「全日本中井貴一選手権」をコンパクトに濃縮したような世界観。
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写真もないのでどうにも言葉では説明しようがないのですが、吉田さんに3つの試練が与えられ、それをクリアできないと「阿部乳ライフ」(阿部ちゃんの宣材写真に乳房を模したピンクの風船が2つ付いたもの)がカラスにつつかれる。阿部乳ライフは阿部ちゃんの身体と連動しており、カラスにつつかれる度に、阿部ちゃん本体も苦しむのである。阿部乳ライフがつつかれる度に悶え苦しむので、阿部ちゃんの胸にオロナイン軟膏を塗ってあげるランジャタイ。優しい。ちなみに2つ目の試練は、共に生まれ育ったキャベツ太郎をやむなく食べなくてはいけなくなった阿部ちゃんの姿を観て、吉田さんが1分以内にもらい泣きできるかを試すものでした。「せめてパーティ開けがいいか?」と泣きながらキャベツ太郎に問いかける姿で、吉田さんが見事にもらい泣きしてクリアしてしまうという、独特過ぎる世界観の中でのセオリー無視の展開、吉田さんは最終的に阿部ちゃんの有難さを再認識し、見事コンビを再結成。会場は笑いと涙の渦に。全くあの面白さを伝えられる気がしませんが、とにかく最高でありました。いつも凄いな、と思うのは無茶苦茶にやっておきながらも、グダグダにならずに、ちゃんとやり切ってその世界は完結させる所だ。ランジャタイ企画はできるだけ見逃さずに、眼に焼きつけたい。


POISON GIRL BANDとランジャタイが普通にお笑いについて語るトークライブが観たいし、新ネタおろし合いの合同ライブも観たいし、とにかく阿部ちゃんからランジャタイ愛がだだ漏れていたので、どんどんこの2組の絡みを見せて頂きたいものです。