青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

電気グルーヴライブin恵比寿リキッドルーム

電気グルーヴのライブを観てきた。決して熱心な電気リスナーではないので、今回が初ライブ。いや、ちょっとビックリしました。百戦錬磨と言いますか、会場のもっていき方がエグいくらいに上手い。音もギラついていて超快楽的。光と映像のドラッギーな演出でちょっと頭のネジが飛びそうになりました。大スターのおでましだ、といったピエール瀧の存在感もよい。熱心なリスナーではない、と言えどもほとんどのアルバムは一応聞いているわけで。「ガリガリ君」「富士山」なんてもう楽しいし、「N.O」なんて歌われた事にゃうれしくなってしまうわけです。「ガリガリ君」のプリミティブな快楽性ね。いくらでもかっこいいの作れる人たちがこういう曲をやり続けているのかっこいいなぁ。クラブミュージックの敷居を下げてくれている。後、「N.O.」でビックリしたんですけど、石野卓球、生で聞いても歌めっちゃ上手いですね。また、彼らのディスコグラフィーの中でも特1枚だけ異様に思い入れのある2000年の『VOXXX』から「ハロー!ミスターモンキーマジックオーケストラ」(1曲目!)と「フラッシュバッグディスコ」を聞く事ができたのが感慨深い。

VOXXX

VOXXX

本当にこのアルバムは大好きなのだ。中盤の意味のわからん狂乱の言葉遊びテクノは、当時10代前半の私には理解の範疇を超えていて、ジャケットの雰囲気と相まって「気持ちわりぃ」くらいの思いだったんですけど、あれから12年の間、年を重ねるごとに、あの不条理な言葉のイメージの連なりの飛距離と速度に、また、何も意味のある事を言わない態度に、心奪われていったのですね。「インベーダーのテーマ」とかは当時から好きでしたけどね。ハロにちはましては、ラストには

涙脆いというのか こんな大きな身体をしながら
今でもとんだ泣き虫で
寂しかったり嬉しかったりすると
涙が出てきて 時折 恥ずかしいと思うことがあります

とくるわけだから、ちょっとやばいのだ。前半と後半の4曲の正統派なかっこよさも最高だ。「レアクオティーン」の

東京の若者のすべてがここに集まっています

にわけもわからずアジられて興奮したものだ。


後、やっぱり電気の2人と言えばその素晴らしいトーク力だと思うのですけど、この日もキレキレでした。

瀧「早く(ライブ)終わらせて(瀧の)家でオセロ大会しよーぜ!」
卓球「まぁ、オセロ大会と言っても、占い師が来るやつなんですけどね。激太りしちゃったりして」

いやぁ、キレてますね。立川談志→ツービート→爆笑問題浅草キッド電気グルーヴだなぁ、と。いいライブを観れました。対バンの神聖かまってちゃんはこの日はあんまりよくなくて、大敗だったのではないでしょうか。