青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2017/12/27~)

youtu.be
ロロ+EMC feat. いわきっ子による「ミーツミーツミーツ」のライブ動画が公開された。本当にいい曲。2017年に1番素敵なメロディを書いてきたのは江本祐介に間違いなし。島田桃子さんのラップ(というかボイス)、やはり特別。ロロの新作『マジカル肉じゃがファミリーツアー』が横浜KAATでまもなく上演開始するので楽しみだ。2回は観に行きたい。


正月休みに実家に帰省すると、「いつからうちは山賊の末裔になったのだ」と母に窘められた。このブログは身内バレしてきているようだ。お腹を痛めて産んだ子が、いい年して山賊だなんだと戯言をまき散らしているだなんて、気の毒でならないので、どうか読まないで頂きたい。母から聞いたところによると、妹もこのブログの存在を把握しており、彼女の結婚式について書かれた「最近のこと」を読んで激怒していたらしい。すっかり書き忘れていたんですが、妹の花嫁姿は本当に綺麗で、目に入ったその瞬間に涙が溢れそうになりました。しかし、これはブログ開設以来の危機である。親族に読まれているブログに何が書けましょうか。山口おすすめ、ソリオ、バンディット。


あけましておめでとうございます。1月も早くも3分の1が過ぎ去ってしまいましたが、まだ2018年にしっくりきていないので、2017年のことから振り返りたいと思います。12月27日の水曜日。仕事帰りに近所の銭湯へ。100℃超えの熱々のサウナを楽しむ。すっかり気持ちよくなって、中華屋で550円の焼きそばを食べた。塩分を失った身体にソースがどこまでも染みわたる。そのままレイトショーで『8年越しの花嫁 奇跡の実話』を鑑賞。
f:id:hiko1985:20180109122525j:plain
監督は瀬々敬久だ。2009年に廣木隆一が『余命1ヶ月の花嫁』、2014年に塩田明彦が『抱きしめたい -真実の物語-
hiko1985.hatenablog.com
という邦画界にたまに現れる「難病×結婚式」ものの傑作の系譜。主演は佐藤健と土屋太鳳である。もしかしたら、この2人の役者にあまりいい印象を持っていない人もいるかもしれないが、その偏見は今作で覆ること間違いなし。かく言う私も土屋太鳳のことを圧の強いダンスをする爽健美茶な女としか思っていなかったのですが、すっかりファンになりました。全編に渡って素晴らしいのだが、特に好きなのは2人の出会いである合コン解散から佐藤健路面電車に乗り込むまでのシーン。土屋太鳳がその後に待ち受ける悲劇を微塵も感じさせない軽快な足音をたてながら佐藤健の元に二度行きつ戻りつする。電車に乗り込む佐藤健はその後もバイクや船でひたすらに移動して待ち続け、土屋太鳳はあらゆる意味で健の元に戻ってくる。そして、何より衣装がいい。お洒落ということではなく、とにかく生々しいスタイリングで、登場人物の実存を高めている。N3Bやダウンジャケット、クタっとしたスウェットやロゴ入りロンTにブーツ。そこに丸井で売っているような虹色のマフラーを纏う佐藤健はもう完全に2000年代の地方都市の男であった。人がそこに”在る”感触というのはどうにも涙腺を刺激する。ちなみに脚本は岡田恵和で、実話をベースにしていがらも岡田ワークスのベストリミックスという感触がある。薬師丸ひろ子杉本哲太もよかった。多少ネタバレしてしまえば、難病ものといっても、重要なのは記憶喪失もの(『スターマン・この星の恋』『ひよっこ』など)だ。
hiko1985.hatenablog.com
帰宅して、録画しておいた『水曜日のダウンタウン』の2時間スペシャルを追っかけ再生。サンドウィッチマンハンバーガーショップのコント、諳んじられるまでになった。松野明美とクロちゃんの生きざまに痺れた。2人の世界の捉え方、憧れてしまうところがある。クロちゃんに関しては、色々書いたけども、一瞬、一瞬に見せる表情が何より最高なのだ。あと、団長とあのトーンでああいう会話するんだ、っていうのが知れてうれしかった。



28日の木曜日。仕事納めだったので、景気づけにデパ地下で「名古屋うまいもの弁当」買って帰る。大きな海老フライと煮物が充実しているところに惹かれた。乱暴に持ち帰ったら、煮物の汁が米に侵入していた。このお弁当の感じ、「懐かしい」と思った。明日から休みだという開放感に満ちつつも、年末の休みが3日しかないことに少し不貞腐れる。2018年のカレンダーを確認してみると、来年も3日しか休めないっぽい。何よりも年末の休暇が好きなのに。
f:id:hiko1985:20171206220357j:plain
藤井健太郎プロデューサーの新作特番『人生逆転バトル カイジ』が新しくて、刺激的で、抜群におもしろかった。山根がヴィランとして覚醒した時の高揚感。職場の同期に山根みたいなやついた。リアルカイジ献血するまでずっとダッフルコート脱がなかったのもおかしかった。ダッフルコートのイメージは小沢健二からカイジくんへと移行しました。あとすぐに負けた若年性ホームレス瀬川さんは、アルコアンドピースの平子っちの魂をデブらせたみたいなルックで印象に残った。無色で借金を抱え、365日間炒飯を喰う生活から脱却したいと参加したニート炒飯が、地下労働施設でペリカを使用して炒飯を食っている映像がハイライトではないだろうか。人間の奥深さのようなものを捉えていた。芸人枠では、元・巨匠の岡野が何もできぬまま1stステージで敗退するも、こりゃめでてーな伊藤が大活躍。華があるし、頭の回転も速い。人情クズキャラでいつの日か売れて欲しいと思った。



29日。「文春オンライン」に寄稿した記事が公開されました。今更の告知ですが、お時間ありましたら、お読みください。2017年のテレビドラマについてです。
bunshun.jp
ここに挙げた以外では『デリバリーお姉さん』『架空OL日記』『わにとかげぎす』『リバース』あたりが好きでした。でも本当は海外のテレビドラマに心揺さぶられた1年だった。この日は大泉学園に住む友人宅に集まって、忘年会だった。せっかく大泉学園なので、昼前から集まって、ドムドムバーガーを食べることに。店内がやたら混んでおり、何事かと思えば、おばあちゃん達が集まり、タッパーに詰めた佃煮を食べていた。ドムドムはどこまでも自由だ。新作の厚焼きたまごバーガーに挑戦した。「天のや」インスパイア系の辛子マヨネーズたまご焼きで、美味いです。他のメンバーは全員甘辛チキンバーガーを選択していた。冒険しないやつらである。「お母さんの作る料理みたいで美味しい」と口を揃えていました。家族想いのやつらである。大泉学園を腹ごなしに散歩する。都内唯一(?)という牧場を訪ねた。前を通り過ぎるだけのつもりだったのだが、従業員の方が「昨日赤ちゃんが生まれたばかりだから」と声をかけてくれたので、見学することに。生後1日の仔牛は中1男子くらい大きかった。体重は40キロあるらしい。「すっごく大きいんですねー」と従業員の方に話しかけると、すごい真顔で「そうですか?妥当だと思いますけど。人間が50キロの母体で3キロの赤子を産むとして、牛の場合は~」と説明されて、コミュニケーションの難しさを痛感しました。


宴ではチーズダッカルビなる料理を食べた。今流行っているらしい。そういえば、『水曜日のダウンタウン』でもクロちゃんとレイちゃまが食べていた。鶏肉と豚肉とどちらでもいいらしいので両方試した。牧場に行ったばかりなので、牛肉じゃなくてよかった、と思う。豚キムチをチーズにつけて食べるようなものなので、それはもう当然のように美味しい。所謂「馬鹿が食う料理」というやつ。チーズダッカルビ、声に出したくなるネーミングだし、ぜひまたやりたいぞ、ダッカルビ会。ダッカルビしながらみんなで『有吉の壁』を観た。チョコレートプラネットとパンサーを観ると安心する。シソンヌと安村がいないのが寂しかった。ニューカマーではすゑひろがりずがいい仕事していた。あと、三四郎のオアシスが好きでした。リアムが「Don't Look Back in Anger」を歌っちゃう隙の甘さも含めて。『有吉の壁』はhuluで未公開シーンも観られるのですが、それでもプラス20分くらい。放送ではカットされていたオープニングの声出しの感じとか最高だし、もっとたっぷり観たいものです(4時間くらい)。富士急のエンディングで映っていたノブ(千鳥)の白塗りしたシンプルToshlが気になりすぎる。



30日。昼まで寝ていた。お昼に銀だこを買ってきて食べる。昔、バイト先の大阪の人が「結局、銀だこにはかなわん」と言っていたのが忘れられない。録画しておいた『よゐこ無人島0円生活2017』を消化。ナスD のパートは見応えたっぷりだが、素潜りしているだけのよゐこのパートは途中で早送りしてしまった。無人島0円生活の対決、これまで観たことがなっかたのだけども、同じ島で同じ時刻に対決ということでないとあまりおもしろくない気がする。同条件の中での差異を観たいし、たまに鉢合わせるみたいなドラマがちょっと欲しかった。夕方くらいに出掛けて、東京駅でウィンドウショッピングをした。新しくできた丸の内グランスタの「百果百菜」で"美味しい千葉産ピーナッツソフトクリーム"を食べた。甘さ控えめで美味しい。これといって欲しいものを見つからず、手土産用に芋羊羹とレモンケーキを購入。帰宅して『フリースタイルダンジョンMonstersWar 2017〜お前ら時代に忖度してる場合じゃねぇぞ!全員ブッ潰してやるスペシャル〜』を観る。めちゃくちゃ興奮した。優勝したチーム輪入道のバランス、最高でした。チーム呂布カルマに対して、「よくもまぁこんなモテなそうな3人集めた」とディスっていた漢に笑った。

Yesterday's Gone

Yesterday's Gone

youtu.be
2017年の聞き忘れミュージックとしてLoyle CarnerのアルバムとAhh! Folly Jet『犬の日々』を購入。どちらも好き過ぎて、余裕で年間BEST入りだった。「犬の日々」は買ってから毎日聞いている。映画は観てないものが多すぎるのですが、洋画は『マリアンヌ』『ミスペレグリンと奇妙な子供達』、邦画は『昼顔』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』あたりが心に残っています。



31日。近所の銭湯の朝風呂タイムで年内ラストサウナを決める。大晦日にサウナに入るのはすごく気分がいい。ととのいの中で2017年の自分を見つめ直した。蒸気の中で「2017年は楽しかった」という結論に至りました。テレビで『逃げるは恥だが役に立つ』の再放送をどっぷり観てしまう。紅白に間に合うように買い物にでかける。ここ数年は、大晦日はすき焼きと決めている。デパートで少し奮発して牛肉の切り落としを買い、スーパーで葱、豆腐、白菜、春菊、白滝、椎茸を購入。毎年すき焼きでお腹がいっぱいになってしまい、年越し蕎麦に苦戦するので、今年は生蕎麦と天ぷらは買わず。星野源さんに倣い、吉岡里帆どん兵衛をストックしておくに済ませた。今年の紅白は、去年より楽しかった気がする。ウッチャンの番組を全国民が観ていると思うなよ、という感じはなくはないのですが、有村架純がかわいいので全部OK。二宮さんの司会はやはり相葉さんと比べると段違いのスキル。中継の映像の間に合わない時、そのまま伝えるのなく、「待ってください、心の準備がまだ」とアドリブを決めていたがクールだった。『ひよっこ』の特別編で桑田佳祐浜口庫之助に扮していたのにはグッときました。今年は浜口庫之助の音楽をたくさん聴いた。ベストアクトは椎名林檎トータス松本の「目抜き通り」だ。すべてが圧巻でした。初出場エレファントカシマシのドラムの頼りない音が優しくて泣けた。銀杏BOYZが50歳になってあの4人で紅白出たら号泣しただろな、とも思った。欅坂46のステージが残酷ショーみたいになっていて、辛い。確かに目は釘付けにされてしまうのだけども。鈴本さんをしっかり支えたぺーちゃんと、いち早く駆け付ける上本さんにグッときた・・・いや、グッときている場合じゃない。ヤクルトスワローズと一緒で、あまりにプレイヤーのメンテナンスがなっていない。何が問題なのか傍目にはわからないけど、解決して欲しいものです。乃木坂46鈴木絢音さんが選抜に繰り上がっていたのに感激しました。あと、SHISHAMOの生々しいバンドサウンドと『ちびまる子ちゃん』みたいな衣装。少し着飾った時はまるちゃんが家族でフランス料理を食べに行く時の恰好みたいだった。そして、Superflyの歌力とストリングスアレンジのぶち上がり方、緊張している安室ちゃん。毎年、紅組のパフォーマンスに心惹かれるのだが、なかなか白組に勝てません(2016年は勝利していたらしい)。気が付いたら年越ししていて、新しい地図『27Hunホンノちょっとテレビ』で初笑い、初泣き。そのまま『カウントダウンTV』と博多華丸大吉と千鳥がMCを務めた『落ちましておめでとうございます!落とし穴未経験の芸能人・落ち初め大連発SP』を交互に観て、寝た。



正月は餅食って、寝て、テレビを観ていた。『ゴッドタン』の「芸人マジ歌選手権 新春SP」のカミナリのラップとバカリズムの「ライトブルー」カバーが最高でした。EMCの着実なステップアップ、頼もしい。あと、『めちゃ²イケてるッ!』の「中居&ナイナイ日本一周」に涙。本当に大好きな企画で、多分初回からほとんど観ていると思う。オープンカーでSMAP歌うの好きだったな。ああいう笑いが「やらせ」と言われて通用しなくなるのは、それはそれで粋じゃないな、と思った。ドラマは『おんな城主 直虎』の総集編と『架空OL日記』を一気に観た。『おんな城主 直虎』、本当に『ドラクエV』ばりの大河ドラマで、最高でした。1年かけてじっくり観たかった。NHKはずいぶんと肌を生々しく撮るのだな、と驚いた。

架空OL日記 DVD-BOX

架空OL日記 DVD-BOX

対して『架空OL日記』は加工して、毛穴が存在しない世界になっていた。あれはあれでどうなんだろう。しかし、バカリズムの脚本は天才的。『住住』といい、誰もが一度はやりたくても成立させられていないであろう駄弁りの強度を手にしてしまっている。演者も全員達者だった。さえちゃんを演じた佐藤玲という女優に注目したい。スピッツ『醒めない』のジャケットの子らしい。『西郷どん』1話、大久保利通役の子どもがしっかり瑛大顔だったのが最高。まもなく放送が開始する『anone』ですが、多分全話レビューとか書けないタイプのやつだと思いますので、「書かないのかよ」とか言わないでくださいね。


サウナ始めは駒込「ロスコ」でした。寝そべって入れるサウナで駅伝を眺め蒸されるのは最高。水風呂も気持ちよかった。
f:id:hiko1985:20180109122656j:plain
丹沢あんパンと揚げパンで有名な「オギノパン」がパルコに出店していたのでオランダブールを買ってみた。これがむちゃんこ美味かった。トーストするとゴマが香り立って、ピーナッツクリームの甘さを引き立てます。今まで食べたピーナッツクリームのパンで1番美味しかった。見かけたらマストバイでお願いします。



年末年始、ぐうたらとご馳走ばかり食べ、寝て過ごしてしまった。身体が重いし、胃腸がひどく疲れている感じがするので、3連休を使って断食に挑戦してみることに。プロ野球選手は、シーズン終わると、断食して身体をリセットする人が結構多いらしく、前から気になっていたのだ。プロ野球選手じゃないのに。落合博満は成績が下がってきた40代に、ファスティングを敢行したことで、目の神経の周りの脂肪が落ちて、動体視力が向上し、再び3割バッターに舞い戻ったと言う。うさんくさくて、最高のエピソードである。3日の断食期間を終え、まだ回復食期間なのですが、結論から言えば、辛かったです。「美味しいものを食べること」がこれほどに生きる上でのモチベーションになっていたとは。酵素ドリンクを飲んでいるので、空腹感はさほど感じないのですが、食べ物のことを考えられないのがとにかく辛かった。虚無感というやつ。三大欲求と呼ばれているの伊達じゃないです。あと、初日は頭痛がひどかった。塩分不足が原因のようなので、梅干しや具なしの味噌汁を飲むといいらしい。何もやる気がせず、家に引き篭もって本を読んでいた。2017年の読みの残し、憧れライター御三方の著作『青春狂走曲』『小沢健二の帰還』『ルポ川崎』を一気に読んだ。

青春狂走曲

青春狂走曲

小沢健二の帰還

小沢健二の帰還

ルポ 川崎(かわさき)【通常版】

ルポ 川崎(かわさき)【通常版】

どれもめちゃくちゃ刺激的な読み物でした。なのでしばらく、サニーデイ・サービス小沢健二、BAD HOPばかり聞いていた。断食3日目にはサウナに入った。ややクラクラしましたが、気持ちよかった。3日目になると辛さは消え、頭が冴え渡るとのことでしたが、残念ながらそこまで万能感は覚えませんでした。とは言え、胃腸の疲れは当然なくなったし、身体も軽やか。食にさして興味がない人であれば、やってみる価値はありかもです。3日目の夜に『ホームアローン』を観てしまったので、今1番食べたいのはチーズピザと冷凍マカロニディナーです。今年もよろしくお願いいたします。
f:id:hiko1985:20180109140516j:plain