青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2019/07/01~)


the 1975 - i always wanna die (sometimes) {tradução}
この夏はあまりいいものではなかった。その決算として、巨大台風の通過とともに体調を著しく崩す。出張先のホテルに引き籠もり、熱にうなされながらひたすらに眠り続けていた。季節の変わり目にいつも風邪をひく。身体も季節に添うようにして、生まれ変わろうとしているのだろう。風邪が完治した時の身体の調子の良さというのは格別で、あれを味わえるのであれば、たまには風邪をひくにも悪くないと思える。風邪の気分を盛り上げるべく、ポカリスウェットとイオンウォーターを3本ずつ飲んだ。ヘルトーム・シュミットによるパッケージデザインを崇拝しているので、スポーツドリンクはアクエリアスではなく絶対にポカリスウェットを飲みます。そんな愛するポカリスウェットに苦言は呈したくないのだけど、イオンウォーター安藤さくらのCMがなぜかわからないが苦手だ。イオンウォーターは飲みやすいのだけども、ノスタルジアを刺激するステビアをぜひとも復刻して欲しい。ステビアという語感も好きだ。


猛暑に体力も精神もやられてしまったのか、慢性的に憂鬱な気分に襲われていた。そんなブルーの隙間を縫うように、カレーとサウナをはめ込み、なんとか夏を生き抜いた次第だ。2019年のマイベストカレーは上板橋「八花仙」のスパイシーチキンとポークビンダルの二種盛り、高田馬場「ブラザー」の鯖キーマ。もしくは、490円の奇跡と断言したい「松屋」の創業ビーフカレー。“ごろごろチキンカレーシリーズ”を超えました。定番化を切に願います。『マツコの知らない世界』で登場した「崖っぷちの人間を救うのはドライカレー」「カレーは、明日目覚めなくていいという覚悟で食べる」といった金言は胸に刻んだ。出張先のホテルでついつい観てしまう番組ランキング1位が『マツコの知らない世界』だ。2位は何故か『人間観察バラエティ モニタリング』なのだが、おもしろいと思ったことはない。カメラの存在を意識していないはずの『モニタリング』よりも、カメラに映されていると自覚している『ドキュメント72時間』のほうが、明らかに「人間が映っている」という感じがするのは何故なのだろう。“まなざし”を意識することではじめて、人は人らしく為るのだろうか。ちなみに、2019年の『ドキュメント72時間』のベストは、「東京・阿佐ヶ谷 金魚の池のほとりには」だ。


この夏、印象的だったサウナでのととのい。

成増(東京都)「ヒルトップ」
巣鴨(東京都)「ニュー椿」
川口市(埼玉県)「ひろいサウナ」
須坂市(長野県)「湯っ蔵んど」
中野市(長野県)「ぽんぽこの湯」
松本市(長野県)「林檎の湯屋 おぶ〜」
南都留群(山梨県)「桜庵」
富山市富山県)「スパ・アルプス」
妙高市新潟県)「神の宮温泉 かわら亭」

信越地域の名施設に出会えるのは出張体制の旨味。どの地域も水質が優れた施設が多く、これから気温が下がってくると更に凄いことになるんじゃないかとワクワクしています。長野はまさに「水が合う」と言いますか、居心地が良い。第二の故郷、BUMP OF CHICKEN的に言えば、「涙のふるさと」と化している。60歳くらいで、長野に移住したいくらいです。長野駅周辺に行くとついつい寄ってしまうスポットは「ヤマとカワ珈琲店」「ライスハウスabab」「信州蕎麦の草笛」「平安堂長野店」です。あと、長野・山梨限定というセブンイレブンのホットスナック「ポテサラちくわ天」がめちゃ美味い。


生活の中心にはラジオがある。今、最も愛おしいのは、『空気階段の踊り場』だ。水川かたまりにはいつも笑っていて欲しい。今年のキングオブコントはさすがに決勝進出していることでしょうから、むちゃんこ期待している。すでにして単独のチケットがまったく当たりません。4月からの佐久間宣行と霜降り明星のラジオも、すっかり生活の一部に。『オードリーのオールナイトニッポン』は、むつみ荘からの放送の回が素晴らしくて、強く印象に残っている。「記憶を場所に宿るのだ」というようなエピソードの連打。セックスの振動でサンタ人形がクリームに倒れたケーキを見て、「ファーゴだ」と思ったという若林のエピソードの美しさ。誰も書いていない”シーン”だと思った。オードリーと言えば、日向坂46がセットで思い出されてしまう。『立ち漕ぎ』はもちろん買いました。

日向坂46ファースト写真集 立ち漕ぎ

日向坂46ファースト写真集 立ち漕ぎ

とてもいい写真集だと思います。ラジオと『ひらがな推し』(現『日向坂で逢いましょう』)で繰り返されるキン肉マンネタを全力で楽しむべく、『キン肉マン』をジャンプコミックスで買い直し、読み直してしまった。死んだバッファローマンの両腕が時空を超えて、テリーマンの胴体に繋がるところとか、中学生の頃に読んだ時とは違う箇所で感動している自分に気づいたので、文章化したいのだがいつになることか。間もなくリリースされる3rdシングル「こんなに好きになっちゃっていいの?」は、欅坂46「二人セゾン」に並ぶ!とまでは言わないが、名曲と呼んで差し支えない。

日向坂46 『こんなに好きになっちゃっていいの?』
楽曲、衣装、振り付け、照明、美術・・・すべての要素が文句なしの名作MVではないでしょうか。世界観もハッタリが効いていて、楽曲のマジカルさを引き立てている。ときに、心ある人間が皆一様に、松田好花への推しを表明している気がする。かくいう私は、加藤史帆・佐々木久美・上村ひなの・松田好花の四項で揺れている。しかし、センターの小坂奈緒さんが、あだち充をこよなく愛するという情報を知ってからというものその存在がむやみやたらに気になって仕方ないのです。一方で、欅坂46からは長濱ねるが卒業。卒業の日に放送された『長濱ねるのオールナイトニッポン』、正直まったくおもしろくなかったけど、全部聞きました。「Isn’t She Lovely?」をバックに流しながらの「さよなら、またね」という別れの挨拶はとても良かったです。

こちらのエントリーをわたしからの鎮魂歌として刻みます。そして、乃木坂46からは桜井玲香が卒業。『真夏の全国ツアー2019 FINAL』を映画館のライブビューイングで見届けました。「自分じゃない感じ」のダンスかっこよかった。桜井玲香さんのおかげで本当に楽しい時間を過ごしてきたので、感謝の念しかありません。大仰なミュージカルとかもいいんですが、いつかあの演技力と声を”小さな物語”で発揮して欲しいと祈っています。

そして、このエントリーが繋いでくれた三者の縁がインタビュー記事に結実しました。「CINRA.NET」でのロロ三浦直之とEMCの対談です。

余裕がれば、もっとやれることがあったはずで悔いも残るんですが、とりあえず形に残すことができてよかったです。このインタビューに備えてのファミレスでの顔合わせの時の会話が縦横無尽ですっごい良かった気がしていて、そちらも録音しておけばよかった。Enjoy Music Clubの新曲「東京で考え中」「HEY HEY HO」、ロロ『はなればなれたち』の公演も素晴らしかったですね。江本祐介の『Live at Roji』も愛聴した。「ワゴンR」は掛値なしの名曲。ここ数年の江本祐介のメロディーメイカーとしての充実を早くまとめ上げて欲しい。



映画館にはあまり行けていない。ここ数か月で印象に残っている映画は『天気の子』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『トイ・ストーリー4』で、まだ観られていないけども、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は絶対好きだから早く劇場に駆けつけるべきなのだが、3時間近い尺に膀胱との相談が終わっていない。しかし、『天気の子』よかったな。小栗旬と本田翼も好きになってしまった。数ヶ月間、書いていなかったので長い文章を構成して書くという能力をリハビリしながらなんとか完成させてこのエントリー。

「まだ書けた」と胸をなでおろした次第なので、ぜひお読みください。


金曜ロードショーで放送していた『千と千尋の神隠し』『崖の上のポニョ』が圧倒的過ぎて、2回ずつ観た。それでも飽き足らず製作ドキュメンタリー『ポニョはこうして生まれた。』もDVD5枚分(12時間30分!!)をチビチビと全部観ました。宮崎駿と過ごす夏だった。『学校の怪談2』と『学校の怪談3』をスクリーンで観られたのもうれしい出来事だった。和製『ストレンジャー・シングス』として楽しむのが今の気分らしい。2の前田亜紀、3の米澤史織は私の初恋のようなもの。このシリーズに異様に肩入れしてしまうのは、役者陣がほぼ全員同い年だからかもしれない。


舞台は五反田団『偉大なる生活の冒険』の再演が印象に残っている。前田史郎と内田慈のカップル、良かった。犬飼勝哉『ノーマル』もおもしろかった。胸にトローンと宙吊りになったままだ。浅井浩介という役者の素晴らしさを再確認した。巷で非常に評判の高いIakuという正統派劇団の公演も観に行ったのだが、どうも体に合わなかった。前田司朗的なもの、が演劇を観る際の物差しになってしまっている気がする。


音楽はたくさん聴いた。ライブは鎌倉molnでの図書館のワンラマンライブ、山田敏明のソロデビューアニバーサリーライブなどが心に残っている。サブスクリプションのおかげで話題のリリースものにしっかり耳を傾けることができる。最近は

Men I Trust『Oncle Jazz』
Whitney『Forever Turned Around』
(Sandy)Alex G『House of Sugar』
Hi,how are you?『Shy,how are you?』

の4枚が心の琴線を捉えていて、車でずっと流しています。とりわけ、Men I Trustは「これぞ、私の聞きたいPOPS!」というツボを押さえてくれている。

Men I Trust - Numb
MVも素晴らしい。冒頭の黄色のイメージの応酬、すごい鮮烈。楽曲でグッときたのは、佐藤優介のCD-Rからのリード曲「Kilaak」でしょうか。あと、OMSBの「波の歌」だ。この2曲もMVが素晴らしいので、チェックお願いします。

けもの『めたもるシティ』
けもの『LE KEMONO INTOXIQUE』
松田聖子ユートピア
三浦透子『かくしてわたしは、透明からはじめることにした』

旧譜はこの4枚。けもののすばらしさをいまさらながら確認しました。

けものMV 「おおきな木」
第1期のSPANK HAPPYに並ぶソングライティング。そういえば、FINAL SPANK HAPPYのアルバムも楽しみだ。『天気の子』の劇中歌でも活躍中の三浦透子が2017年にリリースしたカバーアルバムはスピッツサニーデイサービス、フィッシュマンズなど、いかにも選曲の中に、ELTやglobeのカバーが忍び込んでいて、これがいい。とくにglobeの名曲「Precious Memories」のカバーが実に秀逸で、何回も繰り返し聞いている。本家はこれでもかとエモーショナルな歌唱なのだが、三浦透子はクールな歌唱で解釈することで、歌の切なさが際立っている。

オフィスビルすりぬけて
今日も 一日が終わって
クーペタイプの疲れたシートに座って
カーステレオからslow dance
そして切ない love song
時々 ふっと思い出す
Mm precious memories


懐かしくても会えずに
どこにいるかも理解らずに
偶然街ですれ違っても気付かずにお互いの道を目指してる

特別な時間を共有したはずの2人がすれ違っていく。小室哲哉が90年代に書き散らしたこの種の“哀しさ”が原体験として刷り込まれている世代であるから、新海誠の物語にもまんまと琴線を揺さぶられてしまうのだろ。小室哲哉の日本人への影響は、村上春樹のそれよりも根深い気がしている。


2019年のヤクルトスワローズは圧倒的な最下位で、監督とヘッドコーチの辞任で幕を閉じる。そんな中でも、高卒2年目村上宗隆の早すぎる覚醒、期待している廣岡、塩見、中山、濱田、梅野、高橋といったが若手が順調(?)に育ったシーズンであった。一方で、ヤクルトの魂とも言える館山、畠山(と三輪)の引退。大引も退団してしまうらしい。2015年のV戦士たちがどんどんいなくなってしまう。館山と畠山は私の中で本当に特別な選手なのだが、引退試合のチケットを押さえることができなかった。でも、行ったら大泣きしてしまうだろうな。


水は海に向かって流れる(1) (KCデラックス)

水は海に向かって流れる(1) (KCデラックス)

夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)

夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)

最近の漫画とは言えば、何はなくともこの二作だろう。田島列島の待望の新刊は何回読み返してもおもしろい。作中でも言及されているとおりレヴィ=ストロースの『親族の基本構造』や交換や交感といった“構造”が物語を下支えしていて、なおかつ細部を敷き詰める会話のセンスもずば抜けているという、ほぼパーフェクトな1冊。続きが気になる。和山やまの『夢中さ、きみに。』も素晴らしかった。”まなざし”がドラマを駆動させている。『動物のお医者さん』の頃の佐々木倫子を彷彿とさせるタッチ、さらにあらゆるキャラクターに松田龍平の魂が根付いている感じがする。こちらも言葉のセンスがずば抜けている。


18日までほぼ全巻を無料で開放していた『進撃の巨人』を貴方は読んだか。

進撃の巨人(29) (講談社コミックス)

進撃の巨人(29) (講談社コミックス)

リアルタイムでは3巻くらいであまりの暗さに挫折してしまったくちの人間なのですが、このたび休日を捧げ一気読みしました。もう、鼻血が出るほどおもしろかった。近隣諸国との衝突など不穏なこの時代が要請する物語を真摯に、かつ全力でエンターテインメントとして描き切っている。緻密なプロットと物語のドライブ感(展開がまったくモタつかず、ササっと処理されていくのが現代的だと思った)は圧巻の一言です。この10年で、『鋼の錬金術師』級の漫画を読みそびれていたという損失。未読の方、まだ間に合いますよ!というか、これはコミックスで揃えるべきです。


暑くてどこにも行く気がせず、休日は喫茶店で本を読んでいる。ここ最近で読んで(読み直した)、印象に残っている本。

若い読者のための世界史

若い読者のための世界史

鳥類学フィールド・ノート

鳥類学フィールド・ノート

二週間の休暇〈新装版〉

二週間の休暇〈新装版〉

夏物語

夏物語

太宰治の辞書 (創元推理文庫)

太宰治の辞書 (創元推理文庫)

女生徒 (角川文庫)

女生徒 (角川文庫)

八月のフルート奏者 (新鋭短歌シリーズ4)

八月のフルート奏者 (新鋭短歌シリーズ4)

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)

みゆき(1)

みゆき(1)

じんべえ 1 (Big comics special)

じんべえ 1 (Big comics special)

ゴンブリッチの『若い読者のための世界史』がおもしろくて、勉強になったので、ばかみたいに分厚くて重い『美術の物語』も思い切って購入した。『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』が20周年らしく、「ベストオブギャグ総選挙」が開催されていた。読み直してみて、「第78幕 明男~この胸の中にまだ生きている~」と「第115幕 新撰組ー池田谷事件ー」に投票しました。


オーガ(ニ)ズム

オーガ(ニ)ズム

阿部和重の新刊『オーガ(ニ)ズム』が9月26日に発売される。小説の発売日を待ち望むなんていうのは、本当にひさしぶりの感覚だ。なんせ、「神町サーガ」がついに完結するとうのだから。この間、カフェでミワちゃんとネットに掲載されていた『オーガ(ニ)ズム』のあらすじを確認して、ゲラゲラ笑い合ってしまった主人公は阿部和重で、彼が世界を破滅させる陰謀を阻止する話らしい。そして、神町に首都機能が移転され、アメリカ大統領のオバマが来日するという導入。絶対に最高傑作じゃん。『シンセミア』『グランドフィナーレ』『ピストルズ』も読み終え、体制を整えております。


その他に、この夏で書き残しておきたいことと言えば、世田谷文学館で開催中の『原田治 回顧展』が良かったこと。「一保堂」のいり番茶をリピートしていること。パピコの「大人の濃厚ジェラード ピスタチオ」が傑作だったこと。上越名物である「小竹」のサンドパン」のすばらしさ。伊藤園の「生オレンジティー」のブームが1週間だけ巻き起こったこと(私の中で)。「午後の紅茶」のCMで深田恭子が運転しているランドローバーディフェンダーがかっこいいということ。カレーと紅茶は本当に”合う”ということ。『いろはに千鳥』『相席食堂』『テレビ千鳥』がおもしろいこと。トム・ブラウンのグラブルのCM(ピアノマン布川)。『クロノ・トリガー』と『クロノ・クロス』のサントラがSpotifyで解禁。『まだ結婚できない男』が楽しみ。街裏ぴんくの漫談「ヒップホップジョナサン」(10回観た)です。

街裏ぴんく 漫談 「ヒップホップジョナサン」

みそさざい『しあわせジョン』


2019年6月から@misosazainfoというアカウントでTwitter上で掲載されている『しあわせジョン』という漫画にすっかり魅了されている。こんなにかわいくていいのか、というほどにジョンがかわいい。心の栄養ドリンクです。心が弱っている時に読める漫画というのは貴重で、みつはしちかこ『はーいアッコです』やけらえいこあたしンち』を読むような幸福感がここにはある。
あたしンち 1

あたしンち 1

つまり、どこかの新聞の日曜版などに掲載される国民的クオリティーを既に獲得しているということだ。線や構図も美しく、作者の”ミソサザイ”という方は何者なのだろうと調べてみるも、大阪で活動るイラストレーター/デザイナーであるという情報しか出てこない。


犬を飼い始めた吾郎という青年のお話なのだが、犬は当たり前のように二足で歩き、言葉を喋る。そのことに驚く者は誰もいない。この”異”をすんなりと受けるいれる優しい世界観は、藤子不二雄イズムの後継者とも言えるかもしれない。この『しあわせジョン』は、『ドラえもん』や『オバケのQ太郎』をはじめとする”居候モノ”の現代版である。そう言えば、吾郎ちゃんは大人になったのび太のようだ。


ジョンたちの暮らしぶり、住むアパート、喫茶店、公園といった町並みのヴィジュアルはどこかノスタルジックだが、これは現代のお話なのだ。タピオカや生食パンなども登場する。そして、何と言っても、現代人を象徴するキャラクター”ふしあわせトム”の存在。社畜のネコである。社会に疲弊しながら、ブツクサと文句を吐き、ひたすらに孤独を抱え込むトム。


この「休日」という作品のブルースには思わず声が漏れた。お前は私だ、と多くの人がトムに肩入れをするのではないだろうか。この時代において、「しあわせって何?」と聞かれても、もはや共通の大きな答えはない。考えている内に虚無に飲み込まれてしまうだろう。であるならば、夕食が唐揚げだったこと、休みの日にパンを買って帰ること、友達にスイカをもらったこと、雲の形がクジラみたいだっこと、焦げたハンバーグが美味しかったこと・・・そういった小さな出来事を、”しあわせ”なのだと胸を張って言うことで、幸福をこちら側に引き寄せてしまおうではないか。そんな強い志を、このほのぼの居候ギャグ漫画から感じるのです。

新海誠『天気の子』

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降り続ける雨を、流れる“涙”の比喩としよう。この街では、誰かがいつも泣いているからだ。映画のキーヴィジュアルに選ばれたのは代々木会館だった。『傷だらけの天使』(1974)でお馴染みの通称“エンジェルビル“*1。つまり、これは現代社会から爪弾きにされた天使たち(≒若者たち)の、その涙の物語なのだ。この映画で多発されるイリーガルな行為の数々は、あらゆることが許されていた『傷だらけの天使』などの犯罪青春ドラマへの憧れなのだろう。「美しさと倫理は両立しない」というのが、『君の名は。』(2016)から続く新海誠が創作において取り組む、隠れたテーマであるように思う。『君の名は。』は、一つの街を消し去り、多くの命を奪った隕石が落下していく様子を、「美しい眺めだった」と思ってしまう少年の話だった。この『天気の子』においても、警官への暴力をカタルシスとして配置し、水に沈む都市をフェティッシュに描いてしまう。たとえそこに、“死”や“犯罪”が含まれていようとも、美しいものは美しい。美しさと倫理は両立しないのだ、という新海誠の態度は、『傷だらけの天使』における萩原健一や水谷豊の美しい在りようによって、いとも簡単に保証されてしまう。


話が逸れてしまった。そう、『天気の子』は、天使たちの物語なのである。巫女、祈祷師といった日本の民俗学をモチーフとしている印象の強い新海誠。しかし、今作においては陽菜や穂高を、明らかに西洋的な天使のイメージで描いている。映画冒頭、陽菜は病室の窓から、雨雲の切れ間から光がのぞく光景を目にする。これは薄明光線と呼ばれる気象現象で、旧約聖書では“天使の梯子”と記述されている。この“天使の梯子”は、陽菜と穂高が3年ぶりの再会を果たすラストシーンにおいても映し出されており、映画の始まりと終わりに登場している。このことから、これは「天使たちが天と地上を上り下りする物語なのだ」と言ってしまっていいだろう。穂高が陽菜にプレゼントする指輪のデザインが、“天使の羽根”を模している点も、このイメージを補完していく。穂高の家出の理由は劇中で明確にはされないが、「この場所を出たい!あの光の中に入りたい!」と願った、その天使性だけで、映画における動機の説明は十分になされているように思う。


弱く儚い天使たちは、この現代においてアウトローへの道を余儀なくされる。陽菜は、性産業への道を余儀なくされ、穂高は拳銃を空に撃ち放つ。画面に映し出される求人バニラ(性風俗店を専門とする求人情報サイト)の宣伝カーのメロディが虚しく響く。穂高の勇気と決断によって、性産業への奉仕というルートは回避されるも、陽菜が存在証明の活路として見出すのは、自らを犠牲にして、世界を救うことであった。かつて宇多田ヒカルが歌った

誰かの願いが叶うころ あの娘は泣いてるよ

というフレーズが今、より切実に響く。


天使の頭上には光の“輪”が浮かんでいる。このことが導いたのか、作品内はあらゆる“輪”のイメージで満たされている。指輪、腕輪、チョーカー、傘、てるてる坊主、花火、観覧車、花輪、手錠、パーカーのフード・・・新宿や池袋といった東京を代表する都市を舞台にしながら、陽菜が暮らす駅が田端駅といういささかマイナーな駅に指定されているのは、「これは山手線の映画ですよ」という宣言であり、その線路の示す跡にはやはり“輪”がある。輪が描く“循環”の運動のイメージをなぞるようにして、異常をきたしていた天気は、一度は回復されるも、再び狂っていく。

知ってるかい?東京のあの辺はさ、もともとは海だったんだよ。
ほんの少し前、100年くらい前まではね。
だからさ、結局元に戻っただけだわ、なんて思ったりもするね。

瀧の祖母が言うように、東京の都市がかつての海の姿へと回帰していく。瀧や三葉といった『君の名は。』のキャラクターの召喚も、“円環”のイメージへ奉仕していると言えるだろう。『天気の子』の世界に、『君の名は。』の登場人物が息づいているということ。それは、「キミとボク」とも揶揄される小さな世界が、同時並行して存在いることを提示している。いくつもの「キミとボク」が繋がって、輪になって、世界は作られている。さらには、陽菜が晴れを祈るという“夢”を、凪や萌花が見る。いや、Twitter上でハッシュタグを使って多くの人々が同じ夢を見たことをつぶやき合っているカットが挿入されていることからもわかるように、不特定多数の人々が同じ夢を見るのだ。“私たち”は同じ夢を見て、繋がり、円を描く。



映画のラストで放たれる、「僕たちは、大丈夫だ」という台詞に、「全然、大丈夫じゃないじゃん!」と憤る人が少なからずいるらしい。新海誠は無責任だ、という論調まであるという。“大丈夫”というのは、これまでの新海誠フィルモグラフィーの中で繰り返し用いられる台詞だ。

メールが届くまで段々時間がかかるようになるけど、一番はじっこのオールトの雲からだって半年くらいのもんだからね。20世紀のエアメイルみたいなものだよ。うん、だいじょーぶ。


ほしのこえ』(2002)

貴樹くんは、この先も大丈夫だと思う。ぜったい!


秒速5センチメートル』(2007)

彼の創作の源は、「大丈夫」という言霊を全人類に打ち込むことにあるのではないだろうか。まるで、ケンドリック・ラマ―*2

俺たちは傷ついて ダウンしていたときもある
なあ プライドなんてなかったんだ
どこに行こう? なんて気持ちで世界を眺めてたんだ
なあ 俺たちはポリなんて大嫌いだ
ストリートで俺たちを殺そうとしてる
なあ 俺は神父の扉の前にいる
ひざが弱って 銃をぶっ放しちまうかも
でも 俺たちは大丈夫だ


Kendrick Lamar「Alright」

僕たちは、大丈夫だ。もちろん、この世界の現状はまったく大丈夫ではない。それでも、「大丈夫でありますように」という“祈り”を込めて、つぶやくのだ。ラブホテルのベッドで歌われるAKB 48の大ヒットソングの歌詞、

未来はそんなに悪くないよ


AKB 48「恋するフォーチュンクッキー

もまた祈りなのである。無責任で無根拠な“大丈夫”は、言葉として放たれることで、必ず意味を持つ。「みんなが大丈夫でありますよう」という新海誠の祈りが物語となり、すべての人に愛を降り注いだのが、この『天気の子』なのである。



穂高の世界を壊してでも、陽菜を愛したいという態度に共感できないという声もわかる。たしかに、穂高は陽菜を愛し過ぎている。あまりに無知で、間違いだらけかもしれない。しかし、その愛は必ず、世界を修復していくと信じたい。誰かを愛し過ぎるということは、この世界そのものを愛すことだからだ。ドイツの哲学者であるエーリッヒ・フロムは、愛をこう定義した。

一人の人を本当に愛するとは、すべての人を愛することであり、世界を愛し、生命を愛することである。
誰かに「あなたを愛している」と言うことができるなら、「あなたを通して、すべての人を、世界を、私自身を愛している」と言えるはずだ。


エーリッヒ・フロム『愛するということ』より

穂高と陽菜の強い愛は、同じ夢を見た“私たち”が大丈夫であるように、という祈りとなり、少しずつ世界を修復していく。雨が降り続ける街にも、桜は咲く。悲しみの雨が、涙が、再会の“喜びの涙”へと書き換えられるラストシーンを、たまらなく美しいと、私は思った。
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*1:製作途中であろう2019年3月に萩原健一が亡くなったこと、そして公開後の2019年8月にエンジェルビルの解体作業が始まるという共鳴に驚かされてしまう。そして余談にも程があるが、『傷だらけの天使』の24話に可憐にゲスト出演する坂口良子の娘、坂口杏里もまた”傷だらけの天使”である

*2:警官、そして拳銃

ドラマ25『サ道』

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ディープリラックスと美しき世界への圧倒的感謝。タナカカツキによる決定的バイブル『サ道』にて言語化されたサウナの気持ち良さが、端的に映像化されていた。

サ道

サ道

「ととのったぁ」の発話もジャストだ。サウナと水風呂を繰り返すことによる精神の昇天は、決してハイなテンションで語られるものではない。じんわりと、でも確実に、世界と自分との境界が正しい位置に導かれていくあの感覚。それは穏やかな心持ちで発されるのです。タナカカツキによるCG描写のサイケデリック度合いは地上波向けにチューニングされていて、やや控え目。回を重ねるごとにタガを外れていくのを期待します。実在する名店でロケーションし、受付からロッカーでの着替えの描写も描き、サウナの温度・湿度、水風呂の水温などもきっちりデータとして示すなど、かゆいところも手が届く作り。これからサウナで気持ちよくなりたい方への入門としてまさにピッタリの作品だ。

サウナという場がもたらす男の裸というヴィジュアルから、“親父の背中”という主題へのスライドも見事だ。サウナで出会った見知らぬ中年(宅麻伸)と死んだ父親の背中が混濁し、時空を超えて“父”からサウナを教わっていく主人公。ようは『孤独のグルメ』のサウナ版だろう、という予想を超えて、ここにはきちんと物語がある。

主演の原田泰造ネプチューン)の小市民然とした佇まいがとても良い。往年よりも脂の抜けたルックスがむやみに美しい。クリーンな印象の衣装やピッタリ揃った長めの前髪も良い。あの前髪が浴場で乱れていくのも、このドラマの見どころだ。抑え目のナレーションのトーンも心地よい。「曲がったーことが大嫌いー、はーらーだたいぞうです!」というあの往年のギャグのテンションを思い出そう。そして、このドラマでの原田泰造を目にすれば、サウナに入ることでの精神の安定というのを、スッと感じることができるのではないだろうか。

最近のこと(2019/04/01〜)


10連休ですね。もちろんうれしいのだけども、この"変わっていってしまう"感覚に精神が疲弊してしまっている。Robag WruhmeというドイツのテクノDJの「Venq Tolep」という曲の美しさに心を慰められています。平成から令和のまたぎのお祭り騒ぎにも、なんだかすごく寂しくなってしまった(SMAPもいないし)。令和になる瞬間は、テレビで爆笑問題太田光の「れいわー」という叫び声を聞いた。実にバカバカしくて、どうでもいい感傷を無化してくれました。どうせなら平成について振り返ろうと思ったけども、膨大過ぎるというか、それはもうほとんど「わたしのすべて」であるということに気づいた。それでもノスタルジックな気持ちで、ポップカルチャー原体験を掘り返してみると、バーコードバトラーⅡとミニ四駆について辿り着いた。



とくにビークスパイダーを愛機として、むちゃんこ肉抜きして、軽量化していた。肉抜きという単語、ミニ四駆でしか使ったことないけども、機械に対して肉という表現をする違和感、ちゃんと飲み込めていたなぁ。トルクチューン派だったかレブチューン派だったかで今一度論争したいものです。さらに記憶を遡ると『仮面ライダーBLACK』(1987)と『仮面ライダーBLACK RX』(1988)があって、私の最初のヒーローはシャドームーンだ。しかし、今なお強烈に記憶の片隅に残っているのは『特捜ロボ ジャンパーソン』(1993)なのです。

どうしても動画が見つからなかったのだけども、本当にジャンパーを着ていて、それを脱ぎ捨ててから戦闘モードに入るのですよ。それがたまらなくおかしくて好きでした。すっかりブルゾンという言葉にとって変わられたジャンパー。死語として消え去ってしまいそうなところを電気グルーヴが「かっこいいジャンパー」という曲で、永久保存してくれたのだ。私はジャンパーという響きが気に入っている。




私立恵比寿中学の「スウィーテスト・多忙」という曲とMVがとにかく好きで、ずっと聞いています。佐藤優介(カメラ=万年筆)の編曲がばっちり。夕方に流れていたアニメを思い出します。西寺郷太NONA REEVES)のリリックも最高で、Sade「The Sweetest Taboo」の響きを下敷きにするというセンスに腰を抜かしました。こちらは『でかどんでん』というシングル盤のカップリング曲。もう1曲のCP「熟女になってもfeat. SUSHIBOYS」もとても良いのですが(みれいちゃんのフロウ)、どちらも3月にリリースされたニューアルバムに収録されていませんでした。

MUSiC

MUSiC

前作『エビクラシー』の超絶的な良さと比べるのは難ですが、「明日もきっと70点 feat.東雲めぐ」「踊るロクデナシ」「曇天」の序盤3曲が狂おしいほど好き。特に吉澤嘉代子がペンを揮った「曇天」はメンバーの歌唱表現力も相まって聞くといつも泣いてしまいます。必聴です。
Ghosts

Ghosts

Steve Haines And The Third Floor Orchestra

Steve Haines And The Third Floor Orchestra

scrambled eggs (スクランブルエッグ)

scrambled eggs (スクランブルエッグ)

ナイトレイン

ナイトレイン

鳥の歌~ホワイトハウス・コンサート

鳥の歌~ホワイトハウス・コンサート

The Songs Of Mann & Weil [Import]

The Songs Of Mann & Weil [Import]

Ennismore

Ennismore

この春はここらへんを愛聴していました。あと、よく聞いているのは今更ながら購入した小西康陽の作品集『素晴らしいアイデア』です。いい買い物でした、新しい地図の「72」が収録されていないのだけが口惜しい。吉村由美「V・A・C・A・T・I・O・N」、深田恭子「キミノヒトミニコイシテル」、小倉優子「オンナのコ オトコのコ」は青春時代、盤で所有するほどにやられていた。今回の作品集での再発見は三浦理恵子「日曜日はダメよ」や和田アキ子「生きる」も捨て難いが、ベストは松本伊代「有給休暇」だ。歌詞もアレンジも素晴らしいが、「良いボーカルとはこういうことだ」と思える伊代ちゃんの歌声。とてもひさしぶりにライブハウスにも足を運びました。RYUTistとayU tokiOのツーマンライブ。2組ともにこの国のポップソングの希望に満ちていた。ayU tokiOはストリングス編成で贅沢なライブでした。RYUTistにもすっかりはまってしまい、音源を聞き漁っている。ポップソング愛好家の方で未聴の方がいたら、ぜひとも「心配性」「素敵にあこがれて」「無重力ファンタジア」の3曲(全部カップリング曲)だけでもチェックして欲しい。

難しいボーカルワークを一生懸命こなしているし、みんないい子そうで好感が持てました。ちなみにわたしはともちぃ推しです。



4月から長野県、山梨県富山県、石川県、新潟県福島県宮城県山形県を駆け巡っています。山、海、川、湖・・・とにかく車窓からの風景が新鮮で、刺激を受けている。特に長野県の4月の気候は素晴らしく、すっかり気に入ってしまった。富山も好き。高岡市では藤子不二雄の聖地。古城公園や高岡大仏を拝み、「ワイの恋人はマンガや」と涙しました。ご当地サウナは、富山の「スパアルプス」と仙台の「キュア国分町」に入りました。旅の疲れを癒すにはやっぱりサウナです。「スパアルプス」の水の良さは、「しぎじ」くらい持て囃されてもいいと思う。出張先のホテルでは寂しさからか、テレビをつけっぱなしにして、普段は観ない番組をたくさん観てしまうものです。ちなみにテレビをつけていて放送していると1番うれしいのは『マツコの知らない世界』です。家で録画してまでは観ないのだけど、ビジネスホテルで観るのにちょうどいいんだよなぁ。そして、自分でも1番謎なのは堺正章が司会の『THEカラオケ☆バトル』をつい最後まで観てしまうことです。全然おもしろくないんだけども。ホテルで『モニタリング』を観ていたら、突然「春日俊彰プロポーズ大作戦」なるスペシャルが始まり、仕事そっちのけで3時間夢中で観た。若林さんもラジオで言ってましたが、あのピアノ演奏のつたなさが良かったですよね。これでもかというほどに泣きはらしてしまった。

サトミツ大活躍やクミさん役を再現VTRの女王こと芳野友美が演じているのも良かったです。『セブンルール』で観て、すっかりファンになってしまったのだ。春日結婚を受けての『オードリーのオールナイトニッポン』が神回続きで痺れている。スペシャルウィークでのかわいくて頭がいい弘中綾香さんも素敵でした。あんな娘に翻弄されたら、さぞかし楽しいのだろう。この世に蔓延る"生き辛さ"と戦うために「革命家になりたい」というパワーワード

愛するということ 新訳版

愛するということ 新訳版

弘中ちゃんが若林さんにプレゼントしていたエーリヒ・フロム『愛するということ』は私も愛読しています。フロムは『自由からの逃走』もオススメ。ラジオと言えば、『霜降り明星オールナイトニッポンZERO』『佐久間宣行のオールナイトニッポンZERO』『チョコレートナナナナイト!』もローテーションに加わりました。酒井健太さんと"やばたん"の絡み好きです。先週の『アルコ&ピース D.C.GARAGE』でのSOPHIA「街」いじりに転げるほど笑ってしまった。でも、やっぱり「黒いブーツ~oh my friend~」ですよね。はっきし言って最強。




ここ最近の出来事。4月の終わり頃に、ロロ三浦直之、EMCの面々と中野坂上デニーズで食事会をした。カレーと抹茶パフェを食べました。三浦くんの作品を観続けてきて、10年近い年月が経っていて、それなりに面識はあったのだけども、腰を据えて話すのは初めてのことでした。積もる話はあまりにもありすぎて、とても一晩では足りなかった。「すごいよかったです!!」と話しかけたいところを観劇後に三浦くんを見つめる行為で代替していたことがあって、そのことに三浦くんが気づいていてくれていた。わたしたちは"まなざし"で交感していたのだ。サンタ・マリア・ノヴェッラのポプリの香りにすっかりハマってしまい、営業車にも置くことにした。同乗する会社の人達は「何、このいい匂い!?」と腰抜かしてます。その度に私は言うのね、「サンタ・マリア・ノヴェッラだよ」と。なんだかイキっていて、めちゃくちゃダサいですね。香りブームが続いていて、お茶にもハマりたいなと思っています。手始めに、「一保堂茶舗」の極上ほうじ茶をゴクゴク飲んでいます。

一保堂茶舗 極上ほうじ茶200g袋

一保堂茶舗 極上ほうじ茶200g袋

次は夏に向けて、麦茶のちょっといいやつを飲んでみたいと思います。前回も書いたときわ台の「珈夢居」という喫茶店の虜になってしまい足繁く通っている。どの珈琲も抜群に美味しい。ここは甘い珈琲も美味しいので、ロイヤルブレンドをブラックで1杯飲んだ後、追加でウインナー珈琲も頼んでしまう。クリームと珈琲の甘味のマリアージュは脳に響きます。ウインナー珈琲はアイスでも旨い。ぜひとも足を運んで頂きたい名店だ。新しいミニベロを購入してから、休みの日は都内を走り回っている。個人的に第3自転車ブームです。カレー屋かサウナを目的地に定め、途中に気になるお店(おもに古本屋)があったら入って、たくさん寄り道をするのだ。最近は水道橋「桃の実」、幡ヶ谷「うみねこカレー」、下北沢「YOUNG」、豊島園「食堂 八」、要町「かえる食堂」などでカレーを食べました。GWは仲良くしてもらっているミワちゃんとサイクリングもした。リトルトゥースとしてここ最近の放送を聞いたからには「エミール」でシュークリームを食べようじゃないか、と所沢を目指した。西武池袋線沿線は石神井公園あたりからグッと緑が増える。「ほらほら、ここがきっとスネ夫の家のモデルだよ」など適当なことを喋りながらペダルを漕ぐ。大泉学園、東久留米、清瀬、秋津あたりのなんとも言えないNHKジュブナイル感が好きだ。『ストレンジャー・シングス』の日本版のような自転車に乗る少年たちのジュブナイルを撮るなら間違いなくあのあたりがいいと思う。「エミール」のシュークリームは現代的でありながらも優しい味がするハイブリッドなお菓子でした。シュークリームを頬張りながら航空公園へ向かう男の子2人組を見かけたけども、彼らも間違いなくリトルトゥースなんだろう。連休も折り返してしまった本日は『アベンジャーズ/エンドゲーム』を神聖な気持ちで観賞した。最初から終わりまでほとんどの時間、頬に涙がつたっていた。ありがとう、アベンジャーズ。みんなのことがだいすきだよ。この10年は彼らと共にありました。ちなみに3時間20分という上映時間に震え上がったものの、前日からカフェインを控え、水分補給も極力まで絞ることで尿意に打ち勝つことができました。



最近の読書記録。

藤富保男詩集 (現代詩文庫)

藤富保男詩集 (現代詩文庫)

E・ケストナーの人生処方箋 (1985年)

E・ケストナーの人生処方箋 (1985年)

カッレくんの冒険 (岩波少年文庫)

カッレくんの冒険 (岩波少年文庫)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

学校と先生

学校と先生

天国大魔境(2) (アフタヌーンKC)

天国大魔境(2) (アフタヌーンKC)

オススメしてもらった斉藤倫『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』(挿絵は高野文子)はあまりの素晴らしさにもう3回は読み直している。笹井宏之の『えーえんとくちから』を監修したのも斉藤倫であったようだ。『えーえんとくちから』と堂園昌彦『やがて秋茄子へと至る』の2冊もずっと枕元に置いていて、短歌や詩の世界の虜になっている。言葉にできないことを言葉にしていく態度にすっかり憧れているのだ。藤富保男の詩集も何が何やらわからないままに、魅せられている。橋本治の『桃尻娘シリーズ』と北村薫の『円紫さんとわたし』シリーズを交互に読み進めていて、こんな贅沢なことってあるだろうか。ちなみにどちらもカバー絵は高野文子が書いている。安心の高野文子ブランド。