青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2020/04/29)


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これは秘密なんですけど、PUFFYで1番いい曲です。『あたらしい日々』という2001年にリリースされたシングルのカップリングなんですが、ベスト盤『Hit&Fun』にも収録されています。作曲と編曲はみんな大好きJellyfishのAndy STURMER。と言っても、今時の音楽リスナーはもうJellyfishなんて聞かないのでしょうか。岸田繁のレコメンド音楽に影響を受けていた世代なので、タルコフスキーサクリファイス』を名画座で観ていても、「『こぼれたミルクに泣かないで』じゃん!」と集中できませんでした。「わかるやつだけわかればいい」の精神で書いています。

フジモトマサルの仕事』(コロナブックス)をネットで注文しようと思っていたら売り切れていた。はやく本屋に行きたい。しかたないので、手元にある『二週間の休暇』(講談社)を読んだ。

穂村弘のあとがきがすばらしかったので、ひさしぶりに『世界音痴』(小学館)を読み返した。なんとこの本が世に出たのは2002年。わたしが手にしたのは忘れもしない2006年。大学の女の子に「きっと、君はほむほむ好きだと思うよ」と言われのだ。「“君“って呼んでくるなんて、村上春樹の小説に出てくる女みたいだ!結婚してくれ」と思いつつも、「ほむほむってなに?」と聞いてみると、なんでも穂村弘という歌人が”ほむほむ“という愛称でファンからちやほやされているのだという。なんだか嫌なファンダムだなと思ったが、妙に頭に残っていて、当時毎日のように通っていた池袋のジュンク堂の短歌の棚で『世界音痴』に手を伸ばした。全部書いてあるじゃないか、という気持ちになったのを覚えている。わたしの抱える生き辛さと卑小さと、それゆえのかわいさ(わたしの)がここにすべて言語化されている!そこからは手に入る全ての著作を買い集めて、どっぷり浸かってしまい、数年後に始まるブログのタイトルに『世界音痴』の一節から、”青春ゾンビ”を引くまでになった。これもわかる人にだけわかればいいと思っていたら、いつの間にか”青春ゾンビ“というワードは穂村弘とまったく異なる磁場で乱用されるようになっていて、失敗したなと思っている。いまさら変えるのも気がひけるので、そのままにしている。

夜はカプリチョーザが誇る傑作「トマトとニンニクのスパゲッティ」の再現レシピに挑戦した。大量のニンニクをオリーブオイル炒めて、トマト缶を酸味がなくなるまで煮込み、牛乳や蜂蜜やコンソメを駆使して旨味を出していったのだけども、近いところまではいくものの、あの高みにどうしてもあと一歩近づけない。松本人志高須光聖のラジオ『放送室』(TOKYO FM)を聞いていた人はみんな大好きなカプリチョーザ。マッチョになる前の松本人志

せっかく休日なので友人たちとリモート飲み会をした。1人、また1人といなくなり、最後は2人だけになった。互いのテレビ画面を映して、同じ時間を共有しながら、別のゲームをプレイすることにした。わたしは『ドラゴンクエスⅪ』が佳境を迎え、友人はPS4で『プロ野球スピリッツ』のシナリオモードに勤しんでいた。たまに相手の画面を観て、「バラモス出てきた」とか「山田よう打つね」とか言い合い、新しい時代の友情の育み方だなと思った。冒険に神経が昂ってしまったのかまったく眠れないない。目を閉じても頭の中でドラエクをしている感覚。これはもうダメだと、『佐久間宣行のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)を聞いた。SMAP「たいせつ」が流れてうっとりしていたら、番組の終盤に知念里奈DO-DO FOR ME」が選曲され、その無言のエールにグッときてしまった。