青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

『音楽前夜社本公演』inTHREE&BASEMENTBAR


下北沢のライブハウスThreeとBasement Barを併用して行われた『音楽前夜社本公演』に遊びに行ってきた。ライブハウスに行くのは何だか久しぶりな気がする。これがとてもよかった。何がよかったって、こういったイベントにありがちな閉じた内輪感が少なかった所。勿論、そういった親密さが好ましい人もたくさんいると思うのだけど。個人的にはちょっと苦手だ。モッシュをする人もいれば、座って観る人もいる。皆がバラバラに存在し、楽しんでいた。『音楽前夜社本公演』の18組の出演アーティストもまた多様だった。いや、主演者が多様であるから、お客もまた多様になるのだろう。音楽前夜社の共同体としての流動性もとても気に入っている。素敵な集団だ。音楽前夜社のボスでありこのイベントの主催者であるスガナミユウ氏がどの出演者のステージも必ず客席で見つめて身体を揺らしているのが素晴らしい。ライブハウスはただの社交場ではない。


最初から最後まで全てのステージを観る事ができればよかったのだけど、何せ9時間超えの長丁場である。ところどころ観られていないのが申し訳ない。そもそも寝坊してしまって、トップバッターのしいねはるかのピアノ演奏を見逃している。i-phoneで録音されたというピアノ演奏が収録された『桜の新芽を愛でる会』は2013年を代表するアンビエンスな名盤なので、是非ゲットして頂きたい代物です。Hi,how are you?の演奏に何とか間に合うことでができた。相変わらず素晴らしい音色だ。Hi,how are you?は2人編成のミニマルな演奏ながら、ちょっとしたオーケストラのように響く瞬間がある。原田君のギターワークにはいつだって心掴まれてしまう。1stアルバム『?LDK』はいよいよ来月発売である。続いてcar10を観た。去年リリースされた7インチを愛聴しており、待望のライブだ。

暴風雨の中に歌心が潜んでいる。ポップだけど決してメロコア由来ではないメロディーセンスが好きだ。ギターを担当している人が今日日珍しい不良然としたルックスでイカしていた。Yikiki Beatの演奏も大変クールだった。ルックスも若くてかわいい。京都のパンクバンドodd eyesも初めて観る。こんなに格好いいバンドを聞いてこなかったなんて。と思った。凄く好きだ。ライブ前に銀杏BOYZの「17歳」を流していた。DJあらべえと箕裏健太郎のドープな音をくらって、ここで一旦ギブアップ。向かいに新しくできていた「Inspired by STARBUCKS」という新しい携帯のスターバックスで休憩。その場で豆を選んでドリップしてくれる。珈琲好きには楽しいスタバでした。一緒にアップルパイも頼む。店内はとにかく小洒落ていた。テラスもあるし、犬まで(お客さんの)いるんだから。店員さんもみんな爽やかで親切で、お客さんとも顔見知りみたいでワイワイしていた。


会場に戻り柴田聡子のライブを観る。眼鏡が黒縁から丸眼鏡に変わっていた。「いきすぎた友達」はやはり名曲だ。ayU tokiOのライブも久しぶりに観た。日本語楽曲が2曲増えていて、そのどちらもピカピカのキラーチューンだった。小沢健二というより筒美京平だ。ayU tokiOによって日本語ポップスの再生が行われている!鍵盤のMAXさんがまとっていたアディダスもクールだった。A PAGE OF PUNKもかっこよかった。パンクミュージックってあんなに楽しそうに鳴らすのか。メンバーの藤田千秋がプロデュースし、ライブOPでぺいぺいちゃん(アイドル)が披露していた「メイビーベイビー」は昨年のアイドルポップスの隠れた名曲だ。

失敗しない生き方は相変わらず危うくてフェティッシュな演奏をしていた。間もなく発売される1stアルバムが楽しみである。もうここらへんから意識が朦朧としていて覚えていない。SUPER DUMBがとても悪そうな音を出していたのを最後に記憶が途切れています。暑さと煙と足の痛みでやれてしまいました。ライブハウスでサヴァイブするには体力が必要である。GORO GOLOのレコ発というのにライブを観ずに帰ってしまった罪悪感は強かった。年始にリリースされたGORO GOLOの2ndアルバム『Golden Rookie, Goes Loose』は最高のダンスミュージックであるから、とりあえず部屋でプレイして、楽しむことにしよう。

ゴールデン・ルーキー、ゴーズ・ルーズ

ゴールデン・ルーキー、ゴーズ・ルーズ