青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

三四郎トークライブ『絶対頑張ります!(仮)』

三四郎のトークライブ『絶対頑張ります!(仮)』を原宿ヒミツキチオブスクラップで観てきた。1000円也。久しぶりに原宿を歩いたけども、結構風景が変わっていた。もうあの大きいGAPないんですね。さて、ライブですが前半1時間はニコ生で配信、後半1時間はライブ会場のみという構成。トークだけでも充分に面白かったな。小宮さんのワードセンスにとことん惚れぬいている。言葉の音としての面白さに自覚的な所も重要だ。「滑舌が悪いのではなく、話のテンポが奇妙だけ」(テンポという言葉に対して「奇妙」という形容詞を瞬時に与えてしまうセンスにまず痺れるわけですが)と自身を評しているわけだけども、確かにイントネーションやリズム感にとことんこだわっていて、そういった細部が三四郎の漫才をウン倍も面白いものにしている。ただ型破りなだけではないのだ。


ところで、このトークライブ、前半より後半のほうがグッと面白かったのだ。得をした気にはなるが、それでいいのかという気がしないでもない。小宮さんは本当に緊張しぃなのだろう。THE MANZAIの本戦サーキット頑張って欲しいぜ。なんでも、THE MANZAIに向けて2人共スーツを新調したそうで、ついに相田さんが「なで肩」という個性を纏ったカーディガンを脱ぎ捨て、漫才師として正装するのだな。

浜口浜村のスーツ姿を観ても、やっぱり漫才師はスーツが格好いい。箔が付きます。でも、決勝行けなかったら、年内は着ないかもしれないらしい。本戦サーキットの日、事務所ライブ流れで、ジグザグジギーの池田さん、浜口浜村の浜村さん、ルシファー吉岡さんが会場に応援に来てくれて、ライブ後飲んだ、というエピソードがとても美しい。浜村さんは、仲間がああいう舞台に立って活躍しているのはうれしい、と飲みの場で泣いていたらしい。決勝とかじゃないのに!素敵だ。対照的に、ルシファーさんは三四郎が決勝行ってしまうと、自分のR-1へのプレッシャーが高まるので、スベってくれと祈っていたそうだ。確かにマセキはジグザグジギーキングオブコントのファイナリストで、三四郎がTHE MANZAIで行ったら、残るはR-1でルシファー吉岡という事になるよなぁ。マセキ芸能社の30歳周辺の芸人の充実は業界内でも話題らしく、『ゴッドタン』の収録でもおぎやはぎ劇団ひとりにも指摘されたそう。年代で面白い奴らは1つの事務所に固まるもので、ちょっと前は人力舎だったし、その後はよしもと、今はマセキなのだ、と。『ゴッドタン』の「キス我慢選手権ジュニア」の三四郎放送回は11/16(土)で、何組かいる中、三四郎だけで1週枠を使ってくれたらしい。さすが、ゴッドタン。相田さんはおぎやはぎが昔から大好きだったらしい。だから、JCAに通ってたのか。


後半戦は学生時代の思い出。話の感じからすると、三四郎の2人は何となく中高一貫の私立に通っていたのではないかという気がする。もしかして同じ学校に通っていたのではないか、と真剣に思うほどに私の6年間と環境が似ていた。実際は共学の学校だったそうなので(私は6年間男子校)違うのですが、中高一貫の私立独特の緩くて温い感じに共感した。荒れた授業風景とか修学旅行でのはしゃぎとか。後、やっぱりお金持ちが多いので、友達が別荘持っていたりね。何より常にふざけていなくてはいけない感じとかね。真面目にやると、「何だよ」みたいな空気になるので、常にふざけ続けなくてはいけない風潮があるのです、何事に対しても。ましてや私の通っていた学校は男子校だったので、その「おもしろくあれ」という傾向がより強かった。女子がいないと暇ですからね。「スポーツ」「勉強」以上に「笑い」というのが学校生活をサバイブする上での重要な物差しで、話術が常に批評にさらされる、という非常に緊張感のある学校生活だった。で、実際話術が向上するのか、と言うと所詮「男子のみ」という異常空間での訓練ですので、世間では通用しません。全く、中高一貫の男子校なんていうものは、痛い人間を続々と世間に放つ悪の組織のようなものだ。でも、男子校出身の人の特有の歪みとシャイな所とか好きです。芸人で言えばオードリーもジグザグジギーの宮澤さんも男子校です。勿論、全ての男子校出身の人が当てはまるわけではないと思いますが、