知らない間にバンドは管弦のサポートを加えて9人編成で活動をしているようで、ギターロックに留まらずチェンバーサウンドも取り入り込んだ優れたポップアルバムになっている。ビートの多様性、展開の複雑さ持ち合わせながら、ハイレベルなメロディーのが敷居を見事に下げている。ポップミュージックとしての強度を下げる事なく放出される「
パスカル&エレクトス」「ゴールデン・ターゲット」の祝祭感よ。おそらくプロデュースを担当した
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの
後藤正文の狙い通りだと思うのですが、東京のインディーズシーンとJ-ROCKの
ミッシングリンクになりえるバンドだろう。個人的には
星野源の位置にかなり近いものを感じた。実際、「流転する世界」「適当な闇」
といった楽曲の感触は
星野源の『Stranger』周辺の楽曲に近い。しかし、ポップスとしての完成度の高さでは
the chef cooks meに軍配が上がるのではないでしょうか