青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

名古屋旅行記

新幹線に飛び乗り名古屋へ。体感としては2時間かからないくらいだっただろうか。名古屋は車だと遠いが、新幹線だと近い。ホテルに荷物を預けて、鶴舞駅にあるK.Dハポンまで駆け付けた。HAPPLEの1stアルバム『ドラマは続く』のレコ発第1弾「〜HAPPLEと片想いは続く〜」を目撃するためである。初めて訪れたK.Dハポン、その上下の空間的な豊かさに痺れる。高い天井の効果なのか、広がりのある素晴らしい音響にも素晴らしい。生々しくて、熱いのだ。久しぶりに片想いの演奏に腰砕けにされてしまった。音が放射状に飛んで行くあの感じ。アルバムがとても楽しみである。そして、続くHAPPLEは、1曲目の「カーティス」の一音目でもうノックアウト。涙腺が緩み、身体が揺れた。「カーティス」と「月あかり」の演奏にサポートで加わったシラフさんのプレイが超エモーショナルでよかった。何か((多分魂と書いてソウルと読むやつ)を叫びながらスティールパンを叩く姿には思わずグッと来てしまった。そして、土岐さんのMCは本当に面白い。一見、テンパリ芸のように思われるかもしれないけども、アワアワした中で適切に言葉を選びとっている頭のいい人のMCだ。


ライブ終了後、電車を乗り継いで、「味仙」で台湾ラーメンや手羽先や青菜炒めを食す。


台湾ラーメンとは、挽肉とニンニクとネギとニラなどを醤油ベースのスープに唐辛子をたっぷり混ぜたラーメン。しかし、台湾に行っても、こんなラーメンはないらしい。この台湾ラーメン名古屋飯に数えられているのも、「味仙」の台湾人店主が名古屋人向けに編み出したからだそうです。「味仙」には夜の12時近くでも溢れんばかりの人。体調がめちゃくちゃ悪かったので(喉を痛めて、口内炎だらけ)、ニンニクをたくさん食らって英気を養った。結果として弱った胃腸に唐辛子はドープ過ぎて、翌日お腹を壊したわけですが。疲れ過ぎてホテルに着くやいなや、そのまま眠りに落ちる。翌日も体調はバットでしたが、せっかくの名古屋、グルメを堪能しようと街を駆けずり回る。ミーハーかつ名古屋初心者なので、オーソドックスなものばかりですが、ひつまぶし、海老フライサンド、鉄板ナポリタン、天むすなどを詰め込んで帰る。本当は「うな富士」という店に行きたかったのだが、昨今のうなぎ高騰でちょっと手の出ない値段だったので諦め、「しら河」で食す。

とは言え充分旨かった。いささか待たせ過ぎるが。ひつまぶしは実は第2形態がかなり好みだったりする。わさびとノリと葱で香りが更にたったうなぎをかき込む、あの感じ。名古屋市式鉄板ナポリタンは卵が敷いてある所がいい。グリーンピースもあり、赤黄色緑が織りなすギニア共和国な味わいだ。麺がとにかく太かった。

ユーミンも愛したという「コンパル」の海老フライサンドも最高だった。

名古屋の乱雑でガツンとした味わいは嫌いではない。天むすはお土産に買って帰りの新幹線で食べた。名古屋は道が広い。大阪に行った時ほど、余所に来てしまったという感覚はないのだけども、その分、旅行に来たという感覚も薄い。観光する場所も特にないので街をひたすらブラブラしていた。体調の悪さ、土地勘のなさ、暑さですっかりグロッキーになってしまった。一泊二日の旅行というのはやはりせわしない。27時間テレビをほとんど観る事ができなかったのが心残りだ。中継先のビートたけしとそれに反応するモニタの明石家さんまの一連の流れに日本のバラエティの培ってきた英知が全て詰まっていると思うので、あれだけは毎年観たい。