青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

ピーナッツ ハンガーフォード社製DOLLの巻


これ、ただの犬ではなく、スヌーピーなのです。ハンガーフォードという会社が1950年代に制作したプラスチックビニール人形で、「ファースト・スヌーピー」なんて呼ばれている。みんな大好き『ピーナッツ』のスヌーピーチャーリー・ブラウンらの玩具というのは世に溢れるほどあるわけですが、彼らを始めて製品化したのがハンガーフォードなのだという。雑貨屋や古着屋でよく飾られていたり、売っていたりする。玩具というものに一切興味なく、そんな前知識も持ち合わせていなかった僕ですら、一目見かけるやドーンと心を奪っていく、そんな不思議な魅力がある。50年以上という年月を生き延びているからなのでしょうか、どうしょうもなく愛らしい。汚れや傷すら愛おしいのだ。欲しくてたまらないではないか。けど、なかなかに高価なのだ。状態によって違いますが、スヌーピーだと3~4万円する。なかでも1番高いのがシュローダーだ。

付属のピアノがほとんど現存していないらしく(そりゃ失くしますよね)、ピアノ付きだとなんと9万円ほどで取引されている。ピアノなしでも3~5万だ。ビックベンも4万〜5万ほどで取引されている。おそらくそこまで人気キャラでもないので市場に出回っている数が圧倒的に少ないからだろうか。そうなってくると狙い目はチャーリー・ブラウンとライナスだ。しかし、それでも雑貨屋、古着屋で売られているものは結構なお値段がする。

ネットサーフィンに勤しんだ結果、状態が良さそうなものが6,800円で見つかった。でも、実際に見てみないとわからないしなー、と思ってそのサイトを見ていると、その通販を行っているおもちゃ屋さんは実店舗もあるらしい。湘南方面で、家から1時間以上かかるけど、行けなくはないな、とはるばる電車を乗り継いで行ってみました。一応電話で閉店時間を聞いてみると、「自宅でやっているので閉店時間を過ぎても平気です」との事。更に「道がわからなければ駅まで車に迎えます」とまで。何たるホスピタリティだ。地図を頼りに尋ねてみると、お店は民家の一室であった。玄関ではなくお庭から店舗となっている一室にお邪魔すると、大量の玩具がギッシリ。そのほとんどがピーナッツ関連だ。玩具の他にも、コレクターの多いファイヤーキング(耐熱ガラスのカップなど)も凄まじい品ぞろえ。

ファイヤーキングスヌーピー関連が人気なのだそう。

この「NOEL」を揃えるのはなかなか困難だったと誇らし気でした。とにかく店主さんが丁寧に教えてくれて、値段も相談に乗ってくれます。ネットに出していない在庫も多数あるとの事で、状態のいいライナスを5,000円でゲットする事ができました。このライナスは自分でパイル地かなんかをカットして、毛布として持たせてやるとかわいさが倍増するだろう。一体じゃかわいそうなので、思いきって大好きなチャーリー・ブラウンも購入。こちらも無茶苦茶状態のいいものをゲットできました。たくさんのチャーリーを並べて見比べてみてビックリしたんですけど、一体一体結構顔が違う。目の大きさとなんかが。

2体ともいい赤色だ。都内の雑貨屋や古着屋ですと、かなり状態の悪いものでもふっかけた値段をつけている事が多いので、こういった玩具はやはり専門のお店で買うのが1番、そして通販などでなく実際に足を運んでみるに限るというのを痛感できました。しかし、ピーナッツトイの世界、奥が深い。スヌーピーイラストの入ったアメリカ製のウェルチ(ジュース)の瓶なんかも集める人がいるそう。ちなみにハンガーフォード製デザインのものをメディコムトイがレプリカで制作し、来年販売するらしい。かなーりサイズは小さくなるようですが、お値段なんと1,000円を切るそうです。ピーナッツのフィギュアの憧れ、60年代モデルの「スヌーピーアストロノーツ」もメディコムトイが復刻しているらしい。

60年代モデルは10万円などで取引されている。かっこいい。