青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

ももいろクローバーZ「サマーダイブ2011〜極楽門からこんにちは〜」


ももいろクローバーZのライブ『サマーダイブ2011〜極楽門からこんにちは〜』が最高でした。演者、スタッフ、空間、観客が一体になって作り上げる極上のエンターテイメントショーだった。水と光、夢と魔法のショー。


オープンニングで行われた演出からして完璧。アイドルのライブに色とりどりのTシャツで浮かれてやって来た会場中の「ダメな大人」を、悪の組織がそのカラフルなTシャツの色をモノクロに変えてしまう。そして、その時オープンシアターEASTの上方にある極楽門の扉が開きももいろクローバーが現れる!戦隊ヒーローものの黄金展開に胸熱。更にはクレーン移動まで飛び出して、楽しく我々の視線を動かしてくれる。クレーンから彼女達はこう叫ぶ。

この人達はダメな大人なんかじゃない!ちょっと社会から逸脱しているだけよ!

そして、それの何が悪いのか!?それぞれ違う色でよいではないか、と。とかく同じ枠に当てはめようとする社会からの圧を、ももいろクローバーZがはねのける。


今回のライブは比較的、生歌の割合が多い事もあってか、各々のボーカリストとしての魅力を堪能する事ができた。やはり百田夏菜子有安杏果は素晴らしい。今回のライブでのハイライトはやはり前山田先生のペンによる「ココナツ」「ワニとシャンプー」そして、「ももクロのニッポン万歳!」だろう。これは誰に聞いてもベストチューン!と応える満場一致のハイライト。振付も完璧。色んなピースが見事に噛み合っていく様が壮観。「走れ!」の途中、会場の明かりが落ち、観客の降るサイリウムの彼女達の色を灯した光だけが無数に揺れた。少しでも長く、彼女達には輝いていて欲しいと思った。