青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

沖田修一『横道世之介』

オープニングのCGで再現された80年代の新宿駅を俯瞰で見下ろすショットから、何となく”天使”のようなものの存在を画面に感じる。次にカメラは駅の出入口に固定され、そこから街に行き交う無数の人々を捉える。その中に1人、とりわけフラフラとせわしなく動く…

最近のこと(2013/02/19~)

スプリングハズカム。花粉も到来。今年最初のいちご大福を頬張った。美味しい。アンコとイチゴを餅で包む、誰がこんな素敵な事考えついたのだ、とググってみたら、「われこそが起源である」と主張する菓子屋は無数にあって定かにはなっていないらしい。昭和…

五反田団といわきから来た高校生『初恋のジェノベーゼは爪の味』

前田司郎が福島県立いわき総合高等学校卒業公演の脚本・演出を手掛けるは今回が4回目だそうだ。前年の『チャンポルギーニとハワイ旅行』に完全に魅了されてしまったので今年も早々に予約。このシリーズの肝は「高校生が高校生を演じている」という幸福、これ…

星野源『そして生活はつづく』

星野源の人気は凄い。タワーレコードには星野源への応援メッセージノートなどが置いてあって、そのおびただしい書きこみと熱量に圧倒されてしまう。ネット上で彼について書かれたテキストも、同様の熱狂に満ちていて、読んでいるだけで眩暈がしてくるほどだ…

こだま和文『みちくさSPECIAL!』 in 六本木新世界

『みちくさSPECIAL!』 なるイベントを聞きに六本木新世界へ。出演はこだま和文、エマーソン北村、ザ・なつやすみバンドというラインナップ。スタートはexじゃがたら、MUTE BEATのエマーソン北村から。オルガンとリズムボックスで奏でられる柔らかい音色の心…

さくら学院『The Road to Graduation 〜Happy Valentine Thank you for your smile〜』

今、1番好きなアイドルのライブはさくら学院のそれであります。というわけで下北沢GARDENで行われたさくら学院のライブハウス公演『The Road to Graduation 〜Happy Valentine Thank you for your smile〜』に行って参りました。まず感心したのがライブハウ…

岡田恵和『泣くな、はらちゃん』

コミカルな長瀬智也という事でクドカンテイストを想起していたのだけど、まさかの木皿泉だった。今作の脚本は岡田恵和。作品から主人公が飛び出してくる、というプロット自体*1はとりわけ新しいわけではないのだけども、その主人公が作品の創造者に恋をする…

なかもとしげる『ドリーム仮面 ぼくだけの家』

表参道にある「ビリケンギャラリー」というお店に何気なく足を運んでみると、『ドリーム仮面 ぼくだけの家』という絵本の発売を記念した個展が行われていた。集英社主催の手塚賞初受賞者である「消えた漫画家」中本繁によって『週刊少年ジャンプ』で1973年に…

ウェス・アンダーソン『ムーンライズ・キングダム』

キュートネス!ウェス・アンダーソンの素晴らしきフィルモグラフィーの完璧な集大成だ。ノーマン・ロックウェルの絵画、フランソワ・トリュフォー『トリュフォーの思春期』『大人は判ってくれない』・・・そして今作に感じる最大のモチーフはチャールズ・M・…

ラブレターズ×ウエストランド トークライブ『ラブラブバレンタイン』

ラブレターズ×ウエストランド、今じんわりと勢いのある同期2組のトークライブ『ラブラブバレンタイン』に行ってきました。この2組となると会場はさすがに男祭りかと思いきや、女性客が8割でした。意外だ。タイトルの『ラブラブバレンタイン』にまつわる話な…

高橋栄樹『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』

『DOCUMENTARY OF AKB48 Show must go on少女たちは傷つきながら、夢を見る』の完成度には何歩も劣る、というのが正直な感想だろうか。しかし、見所は多々ある。今作のトピックは「絶対的エース前田敦子卒業」「髙橋みなみ」「恋愛禁止条例」の3つ。前田敦子…

cero『My Lost City』ツアーファイナル

ceroの『My Lost City』を引っ提げてのツアーファイナルin渋谷クアトロのライブに行ってきました。熱があった。バンドとそして観客の熱の渦が。こういう熱にたまに触れておかなきゃ、生きていけないよ!とか思うくらいに、気持ちを底上げされました。なんか…

最近のこと(2013/02/01~)

一人暮らしにも慣れてきた。Gパン履くのに慣れたし、地下鉄もコツをつかんだ。携帯メール打つのもだいぶ早くなったし、下北沢にも慣れた。お気にの古着を見つけた。次の休み来たら新しい道を歩いてみよう。松浦亜弥さんのデビュー曲なんですけど、当時から「…

相米慎二『東京上空いらっしゃいませ』

相米慎二のフィルモグラフィーの中ではマイナーな小品という印象だが、これが抜群におもしろい。あまりに見事な画面設計。それに固執するかのように、頑として切り替わらない長回しの中で、一体どれほどの活き活きとした”生”の営みが刻まれていたか。ロフト…