青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2017/05/26~)

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大好きな5月が終わって、今年もきたぜ6月。僕らの気持ちを代弁し切った上のコマもいいんだけど、1コマ目でカレンダーを見つめながら「ついに、ことしもきたか・・・ああ。」とボヤいているのび太が好き。しかし、何年生きてみても6月というものの実像を掴み損ねていて、言うほど雨が多いのか、暑いのかはたまた半袖だと肌寒いのか、いまいち認識できていない。6月ってそういうところがある。つげ義春を読み直していて、

新版 貧困旅行記(新潮文庫)

新版 貧困旅行記(新潮文庫)

『貧困旅行記』などに感銘を受け、すっかり旅に出たい気持ちが芽生えている。



金曜日。仕事後に、学生時代の友人らと池袋のインド料理屋「マサラハット」でご飯を食べる。広々と開放的な雰囲気が前から気になっていたお店。すぐ近くに最高のレコード屋ココナッツディスク池袋がある。「楊」もあるし、「木々屋」もあるし、あのエリアは池袋の良心だ。本当は久しぶりに「楊」で汁なし担々麵を食べたかったのだけど、並んでいたので、スパイスの方向転換でインド料理。ビリヤニはお米がベチャっとしたチキンライスのような感じで、残念ながら”ビリヤニの偽物”だったのだけども、サモサとキーマカレーは美味しかった。この店は何故かドリアが充実していて、注文した海老とアボガドのドリアが、これがもう絶品であった。インド料理でもなんでもないが、焼けたチーズの旨味には誰も抗えない。賑やかな店内にスパイスの香り、金曜日の夜にインド料理屋で友人らと談笑するという行為が本当に美しいもののように思える。それは別にタイ料理屋でもメキシコ料理屋でもいい。どついたるねんの「飯でも」というナンバーを皆様に捧げます。食いに行こうぜ Baby。
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そういえば、今週の『バナおぎやドリーのもろもろのハナシ』の中で、世界の料理で3つしか選べないなら「和・中・イタリアン」に決まりで、その中にタイや韓国をチョイスする日村さんは変わっている、という話になっていた。ピザもパスタも大好きだけど、たまにでいい気がするので、私は意外と「和・中・印」かもしれない。いや、そもそも中華も入るか微妙だな。そんなことより、世界に食い物屋がマクドナルドと吉野家富士そばしかなくなったとして、永遠にその中の1つしか行けないとしたら、どうします?これ、即答できる人はサイコパスらしいです。*1



土曜日。起床して先週分の『ひよっこ』をまとめて観て、涙。有村架純宮本信子とのシーンはいつも素晴らしい。予告を観る限り、向島電機編が来週で終了のよう。延々に乙女寮を観ていたいのに。みね子は散り散りになるであろう仲間達といつか再会できるのだろうか。まだ2ヶ月観続けただけなのに、もう完全に知り合いみたいな気分だ。ルーティンの掃除、洗濯を済まして、昼過ぎに浅草に出掛ける。「あさくさ劇亭」にてナカゴー『紙風船文様』を観た。50分の短編ながら、大変な満足感を抱いた。劇場のすぐ近くが合羽橋だったので、少し散歩する。食品サンプル屋で、緑色が美しいクリームソーダのサンプル欲しくなったが(完全に『ひよっこ』の影響なり)、1個あたり数千円もした。
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店頭には豚の置物があって、そいつに「食欲の演出家」と彫られていた。クールこの上ないぜ。かの有名な吉原のソープ街もここら辺のはずなのだが、まだ一度もお目にかかったことがない。時代劇とか落語で散々見聞きしてきた場所なので、足を踏み入れたら感動してしまう気がするのだけども、ウン十年東京に暮らしても気配すら感じたことがない。別にかまととぶっているわけでなく、吉原のソープ街というのはおそらく、強く意識しないと、偶然にはたどり着けない場所にあるのだと思う。車を走らせていても、通った覚えがないし、電車にしても、どこか最寄り駅なのか不明だ。「行きたい」と強く願わないとたどり着けない場所、何だかそそられてしまうな。散歩に疲れ、浅草寺近く「梅園」の白玉クリームあんみつで休憩。更に、「亀十」でどら焼き(やたらめったら美味い)を買って帰る、という甘党っぷりを発揮。帰宅して、ネットの力で、Huluログインできない問題を解決!!凄い単純な問題でした。『ゲーム・オブ・スローンズ』の視聴を無事再開する。間隔が空いてしまったが、結構覚えているものだ。そして、『ゲーム・オブ・スローンズ』はWikipediaページの充実が尋常でなく、1エピソードごとに詳細が綴られている。編集してくれた名も無き誰かに絶大な感謝を。



日曜日。早起きして、銭湯の1番風呂を楽しもうと思っていたのだけども、睡眠欲に敗北。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』を観て以来、再びクリス・プラットへの愛が高まってしまって。なんか目がハートになっちゃいますよね。

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この動画も最高。役が決まって、30キロ近い減量をしたそうなのだけども、痩せる前に役を獲得したのだから凄い。監督のジェームズ・ガンも会う前は「デブだし、論外」と思っていたらしいのだけど、会って「こいつしかいない」と確信したらしい。むちゃいい話。ポッチャリしている頃もかわいいのだよな。スターロード役から解放されて、また太ったら、今度はジャド・アパート周りのコメディに出演して欲しいものです。勢いで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーズ』(Hulu)と『ジュラシック・ワールド』(Amazonプライム)の2本を鑑賞。
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ジュラシック・ワールド』のクリスも好きだ。映画に求めるロマンが彼には詰まっているのです。そのまま野球中継へ。金曜日は原のナイスピッチングから9回2アウトから秋吉炎上で逆転負け。土曜日はエース小川が6回途中に背中の張りで降板し、チームもそのまま逆転負けで5連敗。心が蝕んでいく中でもまだ観るのだから、つくつぐ野球狂である。この日はルーキ星が大量援護をもらいながら好投を見せ、快勝。特に見どころのない試合だったが、星と柳の明治大学同期対決は盛り上がった。原と星でポジりつつも、山田よ早く目覚めよ、という気持ちでいっぱいだ。サウナに出掛けるつもりが、細野晴臣HOSONO HOUSE』を流しながらウトウトしていたら、家から一歩も出たくないという気持ちになってしまい、湯船を掃除して、家で長風呂を楽しむことに。出たら飲むぞ、と冷凍庫にノンアルコールビールとグラスを入れて、チンチンに冷やしておく。ちなみに冷え方としては、チンチン>キンキンです。いや、逆のような気もするな。”チンチンに冷えた”という言葉はあまり浸透していないらしく、人前で使ったら、複雑な下ネタだと思われました。しかし、明るい内に入るお風呂はどうして、あんなに気持ちいいのだろう。明るい内に飲むお酒もいつもり酔っぱらってしまうと聞きます。会津小原庄助は「朝寝朝酒朝湯が大好きで それで身上潰した」(会津磐梯山)なんて謡われているくらいですから、日本人というのは昔から勤勉なんですね。
ビギン

ビギン

お風呂では最近またすごく大好きなThe Millennium『Begin』を聞きました。



月曜日。身体がバキバキで早くサウナに行きたいと思うも、映画サービスデーだったので、這いつくばってレイトショーの『メッセージ』を観た。それなりに楽しみつつも、「ちょっと退屈なシーン多いなぁ」とも感じた。しかし、細馬さんがツイートされていたブログの壁と窓をスクリーンに見立てた批評を読んで、何も読み取れてなかったことを痛感。気づけなかったけども、きっと『メッセージ』は凄い映画だったのだな。上映開始直前に、真後ろの席に金ネックレスをジャラつかせた集団が座って、「嫌だなぁ、怖いなぁ」とか思っていたのですが、静かに鑑賞していた上に上映終了後「やっべぇ、ストイックな映画見ちゃったな」と言っていて、安心しました。それよりもですよ、何列か前の席にいた、ポップコーンをバリボリバリボリと音を立てて食う人!!しかも、バリボリ/秒のハイペース。このペースならすぐ食べ終わるだろうと我慢していたのだけど、食い終わるやいなや鞄からガサゴソとスナック菓子のようなものを取り出し、またバリボリ。しかも2袋!!こういうのは一度気になってしまうと、もう地獄である。そもそも、人間ってそんなにポップコーンやらスナック菓子を一気に食べていいのでしょうか!?ブクブクに太って椅子にハマって動けなくなって餓死しろ。『ビバリーヒルズ・コップ』とか『ナッティ・プロフェッサー』みたいなエディー・マーフィーが出ている映画なら、そりゃポップコーンでも何でも食えよ、とも思うけども、『メッセージ』みたいな映画であれをやられるのはきつい。いや、そもそも映画館でポップコーンみたいな音が出る食べ物を販売しているのが昔から疑問でならない。アメリカ文化への憧れなのかもしれないけど、そこはコカコーラで満たして欲しい。どうしても何か食べたいなら、蒟蒻ゼリーでも吸っとけ!前に、映画が始まるやいなやチャーハン弁当食い出した奴もいたな。イカれた民度だぜ。お父さん、お母さん、私はこの町で強くなります。なんかもう異様に怒りが沸き上がってきたんですけど、もしかして、町田康が『メシ喰うな!』で言いたかったことってこういうことですか!?



火曜日。何かと話題になっている『ミュージックマガジン』の日本語ラップ特集を立ち読みした。日本語ラップへの造詣はまったく深くないのだけども、高校時代にTHA BLUE HERBの「未来は俺等の手の中」を聞いていたら、サッカー部に「ベッカムのように別格」というリリックを凄いバカにされたのを忘れません。オーケー、余裕。あと、キングギドラの2ndはもろにリアルタイムで、「もう一度ジェームス・ブラウンから聴け」「今夜もブッシュはベッドで眠る」は流行りました。別エントリーにも書いた落日飛車のEP

Jinji Kikko

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にすっかり魅了されてしまい、懐かしのAORiPhoneにインポートして聞いている。産業ロックとAORの違いがよくわかってなくて、TOTOはどっちにあたるんですかね。中学生の時、TOTOむちゃ好きでした。
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さて、交流戦開幕!スワローズは低調なのですが、それでもやっぱりワクワクしてしまいます。しかし、蓋を開ければ、オリックスに1対9で敗北。この感じだと12球団でぶっちぎりに弱いぞ。ドラゴンズだけは裏切らないでくださいね。帰宅後、近所の銭湯で念願のサウナへ。これがもうむちゃんこ気持ちよかった。映画的に、詩的で、魔術的だった。このよく行く、近所のサウナはとりたてて言及するところもない平凡なサウナで、水風呂に至っては21℃とかなんですけども、何やら相性がいいらしく、いつもととのい果ててしまうのです。コンビニでノンアルコールビール買って、帰宅して、溜まっていた録画をまとめて消化する。『ひよっこ』と『やすらぎの郷』で泣きに泣き、情緒がいかれた。『乃木坂工事中』『欅って、書けない?』『キングちゃん』は楽しい。この日放送の『デリバリーお姉さんNEO』の6話も良かった!小杉湯フューチャー回。小杉湯はサウナがないので、イベントでしか行ったことないのですが、お湯や水風呂が凄く良い銭湯と聞きます。クレジットなかったけど、江本祐介さんも出演してしましたね。6話のゲストは篠崎大悟(ロロ)、来週は森本華(ロロ)だ。楽しみだな。EDの長回しのエリー&マコもいつも楽しみなのですけども、今回のケロヨン持って踊っているやつがもう抜群で、ずっと観ていたかった。



水曜日。昨日から暑い。最近は、山形の”だし”と納豆を混ぜて、豆腐にのっけたものにハマっている。もしくは蕎麦か素麺。今年は夏バテする予感!!全然関係ないのですけど、HARCOが活動名義を本名に変えるらしい。今月出るアルバムがHARCO名義の最後の音源になるとか。素敵な名前なのにもったいない。いらないなら、欲しいくらいだ。久しぶりにデビューアルバム『POOL』を聞く。ニヒルでストレンジで好き。HARCOのルックスってヤクルトスワローズにいそうなんだよな。そして、今日もヤクルトは絶望的に弱い。実にあっさりとした延長サヨナラ負けをテレビで見届け、お風呂で泣いた。天才・堀禎一の新作長編『夏の娘たち~ひめごと』が7月に公開するとのことで震え上がった。
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去年、アテネ・フランセ文化センターで特集組まれていたの知らなかった…『妄想少女オタク系』『魔法少女を忘れない』をスクリーンで観たかったです。



木曜日。国際フォーラムで開催された槇原敬之のコンサートツアー『Believer』へ。多分、初の国際フォーラムだったのだけども、有楽町駅から直結なのが最高に便利です。7年ぶり2回目の槇原敬之のコンサート、むちゃんこよかった。7年前より断然声が綺麗になっている気がして、それって凄いことではないでしょうか。メロディメイカーとしてはもちろん、やっぱりシンガーとして圧倒的な才能で、J-POPシーンにこれ以上の才能が現れることはないと本気で思ってしました。aikoにしろマッキーにしろ、バケモノレベルに歌える人じゃなきゃ、どう逆立ちしたって書けないメロディみたいのがすっごくある気がする。今回のツアーで「PENGUIN」(私が世界で1番好きな曲)を披露していると教えてもらって、慌ててチケットをゲットしたのですが、本当に行ってよかったな。生で聞く「PENGUIN」の良さ・・・あまりの感動に語る言葉がねー。その他のセットリストは基本的にアルバムから。去年リリースしたアルバムがここ何年かの水準だと非常によかったので、楽しめました。久しぶりのラブソング「運命の人」は名曲。コンサートは前半が特に良くて、「遠く遠く」「運命の人」「四つ葉のクローバー」、そして予想外のピアノ弾き語りの「PAIN」に咽び泣き。ネットで他の公演のセットリスト調べてみると「うん」「素直」「MILK」の日もあったらしい。どれも捨てがたいが、「PAIN」は本当にうれしい。珠玉のJ-POPなのだけども、あれぞ、この国のゴスペルなのだ。後半戦は正直ダサい曲が多く、集中力が切れてしまった。アンコール1曲目に披露した「僕の今いる夜は」は名曲だ。ラストは予想通り「どんなときも」で、名曲には違いないが、ヒットナンバーの中ではメロディ、歌詞、アレンジ、どれをとってもこの曲が断トツで野暮ったい。対して「もう恋なんてしない」「冬がはじまるよ」あたりはタイムレスな輝きを放っていると思う。マッキーの90年代のアルバム群のレビューを書きたいと前からずっと思っているのだけど、時期尚早だ、と挑戦できずにいる。30過ぎても、書き続けていれば、書く力は伸びていくのだ、と強く信じています。頼む、そうであってくれ。

*1:嘘です