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青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

星野源さん、”人見知り”を斬る

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人見知りだって言っちゃうことは、相手に僕人見知りなんで、なんか気を使って下さいって言ってるのと一緒だなって。それってすごい失礼だなと思って、失礼だし、何様なんだって思ったんです、自分が。だから、嫌われてもいいやって段々思えるようになってきて

星野源さん、テレビ放送で”人見知り”を斬る。2年くらい前にも雑誌で同様のことを書いていていた気がする。その時は確かもっと過激で、「人見知りなんです」と相手に言うのは、傷つかない為の予防線でしかない、オレもやめたから、早くお前らもやめろ、というような論調だった。今回は「これはあくまで僕の場合はですよ」と前置きをし、あくまで批判する対象を過去の”自分”に定めているのだけど、それこそただの予防線であり、建前でしかない。本心は、全国の”人見知り”に対して、「お前ら考え改めろよ」と言ってくださっているのだ。黙ってはいられないではないか。


「人見知りなんです」という言葉は、果たしてただの予防線だろうか。話が盛り上がらなかった時の相手への「あなたが悪いのではなく、私のコミュニケーションスキルのなさのせいなので、気にしないでください」という気づかいでもあるはず。いつも何歩か先の結果に頭を働かせる。*1こういった気づかいの側面をして、タモリは「この世界(芸能界)で成功するのは人見知りだけ」という言葉を残している。そもそも、「人見知りなんです」という前置きが予防線になるだろうか。ただの敗北宣言でしかないはず。それでもその言葉を言わずにはいられない人だっているのだ。もちろん、星野源が言っていることは半分以上が正論である。”人見知り”なんていうレッテルを自分に貼り付けてしまうのは、可能性を狭める行為でしかない。「人見知りなんです」という前置きが似つかわしくない年齢というのもある。心の扉の鍵は常にオープンに?そんなものしておいたほうがいいに決まっている。だが、「嫌われてもいいや」と強い気持ちで相手に立ち向かえるほど人はみな強くはない。星野源がそう思えるのは、着実にステップアップしていく自分があるからだろう。星野源という男はとても魅力的な男だ。一見しただけではわからない奥まった魅力や才能が詰まっている。そして、その事実は知れ渡っている。周りの人間のみならず、今や日本全国民に、と言っていいだろう。いや、それコミュニケーションのハードルむちゃくちゃ下がってますよ。誰とでもフラットに接せるでしょうよ。仮に彼が今回の人見知り否定を発するべきタイミングは、aikoと熱愛フライデーされ、一般人と間違われて目線にモザイクを入れられていた、あの頃だった。つまり言いたいのは、「こんなものはただの声の大きい奴の言葉だ、耳を傾ける必要はない」ということである。名も無き私たちは、誰かと繋がらん為に、その魅力を何とか相手に伝えようといつだって必死なのだ。その必死さの中で、嫌われたくがないゆえに「すいません、人見知りなんで」という言葉を使う機会もあるだろう。そういった”必死さ”は絶対にチャーミングで、誰かの心を捉えるはず。安心して、みっともなくもがけばいいと思う。であるから、星野が言うように、人見知りだけどがんばってコミュニケーションしていく様だってもちろんチャーミング。*2しかし、それができるようになったからと言って、「人見知り」を否定する必要なんてまったくないと思うのだ。

*1:星野の「失礼だし、何様なんだ」という発想も数歩先を見据えた考えではある

*2:上の画像の舌を出してはにかむ源ちゃんもかわいいよ