青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2017/02/17~)

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森下くるみさんは知り合いですか?

携帯のアプリが尋ねてくる。いいえ、違います。まったく。森下くるみと知り合いの私というのは、どれほどのゾーンをまたいだ先の平行世界にいるのだろう。いいなぁ、森下くるみ豆乳鍋とかつつきたいな。そして「キング・クリムゾンはいいよね、王様だもんね」なんてインテリジェンスに富んだ会話をするのだ。しかし、なんでそんな通知が来たのか、と調べてみたら、中学1年生の時に後ろの席だった友人がどういう経緯か知らないが、森下くるみと友達になったからのようでした。むかつく。どっちかと言えば『うぶ』(1998年のデビュー作)だったのはあいつよりも私のほうではないか!



金曜日。特に予定もないのだけど、有給休暇消化で休日。ダラダラと二度寝、三度寝を楽しむ。「サンドネ?メキシコの地名か何かかと思いましたね」という『最高の離婚』の台詞は今思い出しても素晴らしい。瑛太坂元裕二の才能をどこまでも引き出す役者だ。脚本家に台詞を書かせるのは役者だな、と思ってしまう。天気がいいので洗濯をする。風がとてつもなく強くて、シャツ達が旅立っていかないか心配だ。しかし、ここは心を鬼にして、戦場に送り出した。かわいい子には旅させよ、だ。本日の最高気温は19℃、この日の強風は春一番だったようだ。春一番って聞くと、「そうなのか、元気ですか」と当たり前のように思ってしまうけど、どういう意味で、どういう定義で使われている言葉なのかをきちんと把握していないな。いつだかに買ってずっと残っていた「サッポロ一番」のカレーラーメンを作って食べて、昼過ぎに新橋駅へ。新橋、まったく土地勘のない場所。東京育ちだけども、人生で5回も来てない気がする。所在ないので、そそくさと「オアシスサウナ アスティル」へ。都内指折りのサウナ施設と名高いアスティルに、平日休みを利用して初入館というわけです。しかし、驚いた。サラリーマンのオアシスとは聞いていたが、平日の昼過ぎでもこんなにもサラリーマン風のお客で溢れているとは。机にかじりつきの職種の身としては外回りの人はこんな息抜きをこっそりと行っているのか、と少し恨めしく思った。さて、アスティルなのですが、サウナ、水風呂ともにコンディションばっちりで、大変気持ちいい。サウナの自動ロウリュウも楽しい。しかし、いくらなんでも混みすぎで、サウナ室が常にパンパン。おじさん同士が裸でジッと身を寄せ合うのはブルースが過ぎる。従業員がコマ目に清掃しているが、それもで汗は回収しきれていなくて、サウナ内は全体的にすえた匂いが充満していた。これは嫌ですねー。名物というポカポカなテルマベットは最高。雲の上で寝ているよう。しかし、こちらも2台しかないため、人気過ぎてほとんど空いてない。レストランも仮眠室も、何とも言えぬ退廃の空気がすごくて、気持ちが下がってしまった。よほどのことがないと再訪はなさそうだ。帰りしな「ポケモンGO」についに新しいポケモンが実装されたというので、ひさしぶりに少しやってみる。見たことないポケモンが画面に現れるとやはりアドレナリンが出てしまう。あぁ、2016年の夏は本当に楽しかったな。金・銀ポケモンはかわいいけのだけども、初代に比べるとどこかフックに欠けるデザインだなーと思ってしまうのは、単に思い入れの差でしょうか。スーパーでキムチとインゲン豆とモナ王(コーヒーアイスのやつが美味い)を買って帰り、袋入りの冷麺に載せて食べた。2月なのに冷麺とモナ王、そういう気候だった。



土曜日。家でのんびり過ごした。ここぞとばかりに『ゲーム・オブ・スローンズ』を観漁る。いやー本当に面白すぎるぜ!!これを映画ではなくドラマで制作してくれたのには感謝しかない。シオンが往年のルーク・スカイウォーカーにそっくりな気がする。
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いかにもダークサイトに堕ちそうなやつだ。ブランは欅坂46守屋茜さんに似ている。断然、ロブと童貞ジョン・スノウ派なのですけど、1番好きなのはやはりインプです。『ゲーム・オブ・スローンズ』のためだけにHuluに入会したって損はないだろう。Huluは『NOGIBINGO』『KEYABINGO』『有吉の壁』『内村てらす』あたりも観られるしね。NetflixとHuluのどちらか一択ならば、今のところはNetflixに軍配が上がりますが、『3年B組金八先生』あたりのコンテンツがHuluに配信されてくれれば、寝返ります。でもそこにはジャニーズ事務所という壁があるのだよな。これを機に、視聴機会がかなり限られている山田太一倉本聰向田邦子の作品とかをネットに開放してくれれば、これからの脚本家とかがとてつもなく花開いていくのでは。急に思い立ってNetflixフィンチャーの『ソーシャル・ネットワーク

を観直して、震えた。完璧な神話映画だ。自転車に乗って、古着屋さんを少し巡る。スーツ用に春めいたベージュかブラウンのコートが欲しかったのだけども、なかなかちょうどいいものは見つからないものです。帰宅すると、アメリカからフランク・オーシャン『Blond』のLPとCDが届いていた。
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完全に忘れていたので、どこか送り物のような感触で大変うれしいものでした。物として超絶かっこいいので色んな角度から眺めた。夜は出前のお寿司を食べながら、『水曜どうでしょう』のヨーロッパ横断を観た。ミスターが眠っている隙に、古城街道に進路変更しちゃうところ好きだな。『ゴッドタン』に出ていたノリが悪いアイドル本郷杏奈さんがまんまとかわいい。売れそうである。



日曜日。実家に赴き、部屋の荷物の整理をした。棚の奥に封じ込められていた思い出の残骸が続々と姿を現す。レゴブロック、『ドラゴンボール』のカードダス、ガンプラミニ四駆、ビーダマン、モーニング娘。グッズ、GUNS N' ROSESのライブビデオ、長瀬愛ファン感謝祭、ボロボロのフレッドペリーのジャージetc・・・名残惜しいがええい全部捨ててしまおう。くるりだの中村一義だのNUMBER GIRLだのBUMP OF CHICKENだのと汚い字でラベリングされたビデオ達は、スペシャやMTVを録画したものだろうか。み、観たい。音楽や映画の雑誌も大量だ。うう、何冊かの『クイックジャパン』『SNOOZER』『JAPAN』などは思い入れが強すぎて、捨てがたいものだ。中高時代、『レコードコレクターズ』『ミュージックマガジン』『BUZZ』『CUT』『H』『SIGHT』『クロスビート』『BURRN!』などとにかく片っ端から雑誌を古本で買い漁っていたようで、たぶん自分の文法の基盤はやっぱり音楽雑誌なのだろう。そして、一人暮らしを始める時に、選抜総選挙でふるいをかけた漫画たち。全部引き取りたかったのだけども、スペースが足りないので、選抜落ちした面々を再度復活選挙。吉田秋人『BANANA FISH』、大友克洋AKIRA』、岩明均寄生獣』、あだち充『H2』、ハロルド作石BECK』などが繰り上げ当選しました。浦沢直樹井上雄彦は泣く泣く全落ち。持ってきても多分読まないしなぁ。あと岡崎京子のたいしたことない作品とかどうしようか超悩む。



月曜日。大雨に降られる。月曜日はなぜか決まって豚バラ肉と白菜ともやしの鍋を食べている。鍋をつつきながら、小沢健二と大山ナタリーさんの公開チャットみたいのを眺めた。いきなりシングル発売と朝日新聞広告と『ミュージックステーション』出演、そして岡崎京子という言霊に、ぶち上がってしまった。小沢健二と芸能界のコネクションはなぜに健在なのか。その後の公開チャットはあまりにグルーヴしない対話にダレてしまい(小沢健二が自由すぎる)、途中で離脱。あとでログをザッと眺めた。お風呂で池辺葵『雑草たちよ大志を抱け』を読み、涙する。
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これは素晴らしいぞ。1冊で完結してしまうのが惜しいほどに魅力的なキャラクターばかりだった。長嶋有の『パラレル』

パラレル (文春文庫)

パラレル (文春文庫)

を読み終える。いいシーンもたくさんあるのだけども、これはあまり好きではなかった。なんでこんなに村上春樹オマージュな感じなんだ。勝田文『マリーマリーマリー』4巻読む。どこまでもかわいい絵と話だ。『万年B組ヒムケン先生』おもしろいなー。ナレーション台本とかも全部凝っている。風が強くてなかなか寝付けなかった。もしくはオザケン祭りに興奮していたのか。寝付けないので、ニール・ヤング『Zuma』
ZUMA

ZUMA

を聞いて「ギターの音色泣けるなー」とかブツブツ言っていた。



火曜日。1日中ソワソワしていた。だって小沢健二の19年ぶりのニューシングルと『カルテット』の放送日なんですもの。「ある光」や「春にして君を想う」などを聞きながら通勤して、コンビニで朝日新聞を買って、始業前のオフィスで珈琲を飲みながら読んだ。まさかこんな環境で小沢健二の新しい表現に触れる時が来るとは。しかし、小沢健二の文章は素晴らしいな。たまに食べログとか読んでいても、オザケン憧れ文体な人いて、「僕が思うのは、○○は××ということだ」とかいってカレーやらラーメンについて語ってて、笑っちゃうんだけども、憧れられるのは素敵なことである。つーか、すごいですね、朝日のあれは。何気ないエッセイが積み重なっていくことで、徐々に魔術的に世界の”ありかた”みたいなものが浮かび上がってくる構造。仕事を終えて、タワレコでシングルもゲット。池袋店は案の定、あまり盛り上がっていなかったので、どうせならHMVで買えばよかった(レシートに「LIFE IS COMIN’BACK! この時を待ってました!」と打たれていたらしい)。帰宅して、ご飯食べて、お風呂入って、『カルテット』6話に備える。松たか子宮藤官九郎、素晴らしい。クドカンは夫やらせたら天下一品。マイベスト夫は鈴木卓爾ゲゲゲの女房

ゲゲゲの女房 [DVD]

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の水木さん役です。ときにクドカンファンの子猫ちゃんたちは、いまだに彼を”くんく”と呼んでいるのだろうか。ところで、あんなにDVDたくさん持っているのに、人生のベスト1はレンタルなの不思議ですよね。まぁ『牯嶺街少年殺人事件』みたいな映画がベスト1だったら、確かに借りてこざるえないわけですけども。いやはや、6話のラストの展開!思わず「えーーーーー」と声に出してしまいましたよね。有朱ちゃんの飛んでいき方にちょっと笑ってしまったな。別府くんが超好きで、停電に対して「おぉっ」ってリアクションする所などには思わず萌えてしまった。最近「ですよねー」って言ってくれないので寂しい。あと、猿は軽井沢にむちゃくちゃいます。人間の食べ物の味を覚えた猿は山を下りて漁りに来るらしいです。私は昔、家の窓を開けて侵入する猿を軽井沢で観ました。こえー。



水曜日。『カルテット』6話の感想が書ける気がしなくて、ずっとモヤモヤしていた。仕事後に、頭をサッパリさせようと、行きつけのサウナへ。ヤクザ御用達のこの銭湯は、行けば必ず2~3人は刺青の男がいる。坊主頭に背中一面に派手な暖色の刺青というゴリゴリなおやっさんと湯船に浸かっていると、小さい男の子とその父親がやってきた。

こども「ねーなんで絵描いてあるの?」
父親「えっ・・・」

なんたるキラーパス。マンガだ。いや、初期の『クレヨンしんちゃん』にこんなシーンあったはずだ。私は隣で「マジかっ」と慌てていたのですが、おやっさんは「そうだよな、不思議だよな」と高らかに笑っていた。大人な対応だ。

こども「ねーなんで?」
父親「うーん、おじさんに聞いてごらん」

おやっさんの大人な対応に気を良くしたのか、どうかしているお父さんのふり。しかし、おやっさんは大人だ。

こども「なんで絵が描いてあるんですか?」
おやっさん「俺はね、絵の先生なんだ」

い、イカすぜ(意味わかんないけど)。湯船から出る際、父親は「すいませんでした」と平謝りだったのけど、おやっさんは「いや、ぜんぜん」とこれまたクールに返していた。前半マンガで、後半浄瑠璃やん、と思った。さらば青春の光、早く売れてくれ。サウナ4セットですっかりととのったところで、帰宅。『カルテット』の録画を観ながら、何となく感じていたものを言語化していく作業に勤しむ。書けるだろうか、というプレッシャーでお腹が痛くなってしまった。



木曜日。仕事終わりにポレポレ東中野で小森はるか『息の跡』を観る。
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素晴らしかった!何を観ているのかわからなくなるのだけども、とにかく素晴らしい声と音の詰まったドキュメンタリーだ。”佐藤さん”というあまりにも魅力的な人間の虜になってしまったな。なんて哀しくて楽しい人なんだろう。しかし、今年はスクリーンで観る映画全てが傑作なのだけども、大豊作の年なのでは。何でも観る、という気概がなくなって厳選して観ているからなだけかもしれないけども。駅前にいたケバブ屋さんで「おつまみケバブ」を買って帰り、録画してあった『水曜日のダウンタウン』『いろはに千鳥』『有田ジェネレーション』を観て食べました。お風呂で長嶋有エロマンガ島の三人』を読む。そして、江本祐介「ライトブルー」MVのメイキング動画が公開された!!
youtu.be
来月の多摩パルテノンでのライブ楽しみだな。ジブリ米林宏昌と西村義明が新たに設立したスタジオポノックの『メアリと魔女の花』の制作発表記者会見の全文読んで思わず泣く。
lineblog.me
宮崎駿の「嬉しい」ってところでもう涙腺崩壊ですね。

躍動する流動体 数学的 美的に炸裂する蜃気楼
彗星のように昇り 起きている君の部屋までも届く

という心持ち。しかし、凄まじいオマージュの嵐。
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