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青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

両沢和幸『お金がない!』

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織田裕二主演のテレビドラマ作品『お金がない!』を観た。1994年のフジテレビ制作の作品で、脚本は両沢和幸。代表作は『味いちもんめ』でしょうか。演出は共同テレビの重鎮・若松節朗と『世にも奇妙な物語』シリーズの木下高男。『踊る大捜査線』の本広克行も2話ほど担当している。また、演出補にはあの西谷弘(『任侠ヘルパー』『真夏の方程式』)の名前も。音楽は服部隆之小沢健二『LIFE』のアレンジャー!)。多分これが最初のドラマ劇伴の仕事で、もう最高なのだ。力のあった頃のフジテレビの音色って感じがします。音楽と言えば織田裕二による主題歌「OVER THE TROUBLE」が素晴らしい。youtu.be
ぶ厚い管アレンジといなたい織田裕二のボーカルのアンバランスなジゴロ感。名曲です。これが流れるエンドロールがまた良くてですね、リムジンで登場した織田裕二が会社の玄関から上階にある社長室まで闊歩する様を長回しで収めているのですが、会社のフロアがやたら広いからか、なんと歌の2番まで流れるんですね。そんなたっぷり尺をとってまでやりたかったのか、という感じなのですが、不思議と観ちゃう。12話分一気に観たけど、1回も早送りしませんでしたもの。最後、社長室の椅子に座って見せてくれる織田裕二の顔がとにかく最高。この為だけにも手にとって欲しいドラマだ。以上からもわかるように『お金がない!』の制作陣はフジテレビのビックコンテンツに関わる人間ばかり、結果としても平均視聴率20%を越えた大ヒットドラマなのである。


さて、このドラマ、私はリアルタイムでは観ていませんでした。何故今さらこの作品を手にとったのかといいますと、「千鳥の大悟が7回観たドラマ」という情報を耳にしたのが、きっかけでございました。飽くなき千鳥愛。ノブの「あんな人が流しながら1回観るもんを7回も観ぃな」というツッコミが的確な、さして心に残らないインスタントドラマでありましたが、これがどうにも面白い。今のドラマにはないパワーがあると言いましょうか。借金と幼い弟2人を抱え、貧乏暮らしを続けていた萩原健太郎(織田裕二)が、外資系の保険会社に就職して、成り上がっていくという王道のサクセスストーリー。もうそれが全てです、と言った感じに批評しがいのないドラマだ。しかし、その語るべき所のなさがいいのかもしれない。萩原が潜り込んでしまう保険会社の平均年収が5000万円、萩原家の家賃が3800円、といったハッタリ具合なんて最高だ。一杯のお茶や蝉のモノマネなどで接待を乗りこなし、英語も喋れない萩原がロサンゼルスに出向して大活躍。今こういう大ボラの効いたパワフルなドラマをテレビで観たいではないか。


ぜひリメイクに着手して欲しい!と妄想キャスティングを頭の中で楽しんでしまった。問題はヤング織田裕二が魅せるあの濃さと軽妙さを兼ね備えた俳優が現代の若手にいるのか、という所である。まず浮かんだのがTOKIO長瀬智也だが、いかんせん25歳の役であるからして、さすがに難しい。しかし、いました。ジャスト25歳!柳楽優弥であります。『アオイホノオ』の好演で一気にコメディ俳優としての地位を築いている彼に、ポスト織田裕二の道を歩んで欲しいではありませんか。財前直美が演じる、萩原健太郎の幼馴染である神田美智子役の選出も難航した。チャキチャキとした下町感のあるコメディエンヌ。どうしたって尾野真千子にお願いしたい所だが、年齢的にこちらも無理がある。財前直美の演じる美智子も30オーバーにしか見えないのだけど、柳楽優弥の幼馴染であるからもう少し若い女優でないと違和感があるだろう。やや妥協する形になるのだが、ここは大島優子に賭けたい。もういっそ力の限りオーバーに演じて頂きたい。松崎しげるが演じた慎吾は、美智子の兄であり、ドラマを転がしていく舞台である居酒屋の主人。面倒見のいい頼れる兄貴は桐谷健太がぴったりだ。しかし、最初の3人で既に濃い。ここで爽やかな風を送り込みたい。オリジナルでは東幹久が暑苦しく演じている男・大沢には『デート~恋とはどんなものかしら~』での好演が記憶に新しい中島裕翔を送り込もう。エリートなのに底抜けにいい奴な大沢を中島君に嫌味なく演じてくれるでしょう。萩原の天敵となるキャリアウーマン上司には真木よう子、対して萩原に目をかけてくれる敏腕社長には『サラリーマン金太郎』流れで髙橋克典でどうか。ちなみにこの2人は肉体関係がございます。ご期待下さい。萩原が序盤に務める清掃会社の主任にはアンジャッシュの児島一哉。芸人で演技が巧いのは木村祐一でも板尾創路でもなく児島だ。本職のコントの時にあの演技力が発揮されていないのは謎である。そして、今井雅之高杉亘が演じた憎めない借金取りコンビは、千鳥の大悟と劇団ロロから肉体派の板橋駿谷で大胆にリメイクして頂きたい。なんせこのインスタントドラマを7回も観た男である。期待大なのだ。できれば、隠れボスキャラとして織田裕二にも出演願いたい。

萩原健太郎(織田裕二)・・・・柳楽優弥
・神田美智子(財前直美)・・・・大島優子
・神田慎吾(松崎しげる)・・・・桐谷健太
・大沢一郎(東幹久)・・・・中島裕翔(Hey!Say!Jump)
・柏木麗子(高樹沙耶)・・・・真木よう子
・氷室浩介(石橋凌)・・・・髙橋克典
・徳川家安(梶原膳)・・・・児島一哉(アンジャッシュ
・上野格次(今井雅之)・・・・大悟(千鳥)
・田端大助(高杉亘)・・・・板橋駿谷(ロロ)
・????・・・・織田裕二

な、なんて面白そうなんだ!本格派ドラマにはあえてせず、しかし、ギリギリでチープに陥らない最高にパワフルな面子が揃ったのではないでしょうか。

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