青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

立川春吾『みらくる☆春吾 vol.12』ゲスト:エルシャラカーニ


会場といい、客席の雰囲気といい、どうも馴染み深さを感じると思ったらこちらはK-PRO主催のイベントでした。立川春吾が登場。マクラは『噺家が闇夜にコソコソ』と『ルーズヴェルトゲーム』の師匠談春の話。落語の良し悪しは正直まだよくわからないので、『かぼちゃ屋』と『お化け長屋』の古典2本はさておき、新作落語「クロコダイルとヒポポタマス」にはおおいに興奮させられたことを書き記したい。まず、想起されたのは初期のラーメンズだ。そして、それを褒めた立川談志、に憧れる浜口浜村の即興漫才、など色々なものが線で繋がるような、シームレス、ビートレスに転がり続ける幻影話術。「かぼちゃ屋」などの与太郎がしっくりこないな、と思っていた立川春吾のはっきりとした舌回りもこの新作にはハマっている。大変美男子でありますので、女性のお客さん多かった気がする。


ゲストにエルシャラカーニ。「ことわざ」「怖い話」「コント」を繋ぎ合わせたベストヒットエルシャラミックス。会場大ウケ。K-PRO興行とは言え、いつもとは若干異なる客層で爆笑をかっさらうエルシャラを観ていたら、なんだかたまらない気持になってきてしまって、「どうかエルシャラが報われる世界でありますように」と願いました。しろうさんがタンクトップをやめて服着たの大正解な気がする。エルシャラのDVD買おうかな、とネットを調べていたら、オードリーの若林が2011年頃に松本人志千原ジュニアバナナマン日村、陣内智則次長課長らの前でオススメ芸人としてエルシャラカーニを熱烈推薦している動画が出てきて、感動してしまった。かつて、オードリー、ナイツ、エルシャラカーニU字工事マシンガンズで「漫才米騒動」という合同ライブを主催していたらしい。かつての仲間をあの錚々たるメンツの前でフックアップする若林はラッパーみたいである。しかも、一緒にやっていた仲間という事にはほとんど触れず、

こんなに面白かったらこの人達に印税が入らないとダメだと思ってDVDを新品で購入して、
それを常にi-Podに入れて聴いている

といった感じに紹介するのもクール。若林の好きな漫才師、エルシャラカーニ三四郎と一貫して人間味溢れる芸人ばかりだ。