青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

『THE MANZAI2014』感想

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予想(期待)していた展開を大いに裏切られつつも、楽しい大会でありました。アキナとトレンディーエンジェル博多華丸・大吉の3組で決勝となると予想できた人はほとんどいないんじゃないだろうか。博多華丸・大吉トレンディーエンジェルも明るくて楽しかった。特にトレンディーエンジェルの2本目の楽しさと会場の掴み方は尋常じゃなくて、優勝でも何らおかしくない素晴らしさだった。


博多華丸・大吉の漫才前の振りVTRで大吉さんが”人柄(ニン)”という言葉を用いて、「華丸さんという人が言えば何でも面白い事に気付いた」と自分達の漫才を説明していた。確かにその通りで、あの2人にしかなし得ない、奇を衒わない万人に受け入れられる珠玉の漫才だった。しかし、博多華丸・大吉の” 人柄(ニン)”ってテレビにずっと出続けてきた事でみんなが共有しているもので、いきなりあの2人が出てきてあのネタやっても(多分)あそこまではウケないのでは。例えば、『M-1グランプリ2005』で、少なくとも関西以外では無名と言ってよかったブラックマヨネーズ吉田という”人柄(ニン)“に会場と視聴者が一気に掴まれた現象とは別物だと思うのだ。勿論、博多華丸・大吉これまで追見上げてきたものも実力の内で、あの大会で1番面白かったのが、彼らである事に異論はないけれども、あのクラスの芸人と無名の人達を同じ土俵で競い合わせる大会というのは難しいなぁ、というのが1番の感想です。来年度復活する『M-1グランプリ』に結成10年という芸歴制限が健在なのかも見所の1つだ。


何と言いますか、ライブ会場に足を運んでしまうと、どうしても生活に苦しむ才能ある若手に、気持ちを持っていかれてしまうので、公平なジャッジはできなくなっているのかもしれない。とりあえず、エレファントジョンと三拍子の健闘がうれしくて仕方ないです。学天即と磁石は本領を発揮できていないように感じた。あの2組で東西漫才の最高峰をバチバチにやり合って欲しかった。囲碁将棋のネタはどんなに低俗な下ネタと罵られようとも、1番笑ってしまったし、擁護したい。聞いた事もないルールや倫理が漫才内で生まれ、その細部を詳細に詰めていくバカバカしさだったり、更なるルールで上書きしていったり。こういったスリリングな思考に触れたくて漫才を見ているのだな、という気にさせられる。


これはただの愚痴なんですけど、ビートたけしとか志村けんが若手の漫才の「早い」だの「ゆっくり」だのに、嬉々として発言しているのは観ていてなかなかしんどい。今の若手はそんな事には捉われずに、あらゆる多様性を獲得している。自分達が老いながらも神に近い存在だと自覚して発言して欲しい。大竹まとこ、オール巨人春風亭小朝、リーダー以外を総入れ替えしてくれー!最後は、「博多華丸・大吉はやっぱり面白かったので、冠番組とか楽しみ過ぎるなー」というのんびりした感想で締めたい。