青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと

木曜日。朝、起きたら2月に坂本裕二脚本『最高の離婚スペシャルの放送決定の報が。

小躍りする。比喩としてのダンスを。ちょうど前日に「スペシャルとかやらないのかしら」とネットで調べていた所だったのだ。もう『北の国から』のように光生サーガーとして年に1回放送して欲しい。光生に子供ができたり、親バカになったり、反抗期で嫌われたりする様を見て、笑って勇気をもらいたい。流れで2014冬のドラマのラインナップを観てみたけど、惹かれるものがいまいちない。鴻上 尚史が脚本を担当するという『戦力外捜査官 姫デカ・海月千波』くらいか。第三舞台の作品を観た事などありませんが。

悪夢ちゃん DVD-BOX

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後、坂本裕二が『悪夢ちゃん』を面白がっているとネットに書いてあったので、その大森寿美男が執筆するという『鼠、江戸を疾る』は観てみようと思う。とりあえず年末に『悪夢ちゃん』をDVDで観ないとだ。



仕事が終わって原宿に向かい三四郎のトークライブへ。表参道のイルミネーションは暴力的なまでに美しかった。三四郎のトークライブ、前回以上に緩かった。眠くなるようにたるい時もあれば、堪え切れないほど面白い時もある。前半戦はスケジュール振り返り。『THE MANZAI』の話題もっと聞きたかった。相田さんの口癖って「あれ、面白かったなぁ」だな、と思った。この日のゲストはピン芸人のくじらと開発くん。くじらさんはやっぱり面白い。何でもオードリー若林に「最近面白い若手いる?」と聞かれ、三四郎を薦めたそうで、後日、若林から「YouTubeのネタ全部観たけど面白いねぇ」と返ってきたらしい。このエピソードが聞けただけでも満足だ。若林曰く

これから漫才は技術じゃなくて、いかに人間が出ているかになる。だから三四郎の漫才は面白い

との事。その話でいくと、ブラックマヨネーズ人間力に技術まで兼ね備えた漫才だった。三四郎は決して技術がないわけではなく、あえて洗練の道を選ばす粗っぽさの中にあらわれる面白さに賭けているのだと思う。銀杏BOYZがあえて汚い音質で録音するのと同じ事ではないだろうか。ちなみに売れていないくじらさんが、喋った瞬間に「こいつ売れるな」と思った芸人は今までで3人いて、オードリー若林、バイキング小峠、そして三四郎の小宮、だそうです。やったね。

開発くんは小宮さんのお気に入りのピン芸人。ちょっと衝撃的だった。何を言っているかよくわからなかった。ちゃんとできない人を笑う、みたいなのはあんまり好きではないのだけども、小宮さんは本気で愛情を持って開発くんに接しているようで感心してしまった。曰く

芸人は社会不適合者と言うか、畳の上で死ねない人こそやるべきだと思っていて、だから(開発くんを)好き。

との事。「畳の上で死ぬ」という言い回しを文章でなく口で発する人を初めて見た。やはり本をしっかり読んでいる人なのだろう。この日は「犬が吠え渋る」という聞いた事のない日本語が誕生していた。三四郎のライブにおける、こういった瞬間が何よりもスリリングである、と思うのだ。しかし、開発くんいくらなんでも何にもできないので、この人は病気の類なんじゃないか、と心配になっている所に、小宮さんが「え、開発くんもしかしてサヴァン(症候群)なんじゃないの?」とか凄い事を言い出す。それに対する開発くんの返答も「あ、そうかもしれないっすね」と意味のわからないもので、周りが「いや、でも何か1つ秀でた能力があるはずだから」とフォローすると「戦国武将に詳しいです」「わりに合わないよ!」といったやり取りに腹がよじれるほど笑った。酷過ぎる。開発くんが所属しているはらひがし企画という事務所(事務所の稼ぎ頭は80歳近いおばあさん芸人らしい)の話を聞いていると、お笑いシーンにも、インディーの更にその下にアンダーグランドがしっかりと蠢いているのを感じた。



金曜日。大学のゼミの友人と久しぶりに集まる。巣鴨駅で飲んだのだけど、友人の行きつけという「村役場」という居酒屋が素朴な味わいながら豊富なメニューを誇る名店だった。特に〆サバといかわたのルイべが絶品だった。ハムカツもちゃんと美味い。愉快さも加わり、ノンアルコールビールを4、5瓶飲んだらちゃんと酔っぱらってしまった。終電に何とか乗り込むも、頭が働いていないので、自宅の駅には止まらぬ電車であり、結局数駅ほど歩いて帰る羽目になった。あまりに寒いので、憧れの飲んだ後のラーメンというのにチャレンジしたくなり、路地裏で営業している店に入ってみる。強面の主人と愛想のいいおばちゃん。店内は賑わっている。「鶏白湯 あっさりラーメン」が500円とメニューにあり、「こいつは、おあつらえむきだ!」と頼むも出てきたのはただの醤油ラーメンだった。私が鶏白湯の概念を間違えているのかもしれない、とそのまま食べたが、調べてみたらやはり鶏白湯のスープは白いはずだ。また客層もなかなかだった。柄の悪そうな輩とやんちゃそうな大学生という2集団。そして、カウンターには私と眼鏡のサラリーマン。後ろからは「あいつらうちの組舐めてますよ!」という声が聞こえてきて、「これはもう絶対に後ろを向けない」とラーメンに集中する。しかし、その台詞ほんとに言うのですね。ふと隣から甘い煙が香ってくるので、見てみると、サラリーマンと思っていた男が葉巻を吸っており、後ろの集団に「お前ら食べ終わったか?」と声をかけている。こ、こいつが若頭か。『アウトレイジ』における加瀬亮的なビジネスやくざか!鶏白湯という名のただの醤油ラーメンを急いで啜り、慌てて店を後にしました。



土曜日は昼まで寝ていた。洗濯や掃除をして、溜まっていた録画を消化した。『リーガルハイ2』がここにきてとても面白かった。『アメトーーク』の「偶然を愛する芸人」も名回。ピース又吉の奥行きある話芸は本当に素晴らしい。『ノーコン・キッド〜ぼくらのゲーム史』は最終回目前にして、総合プロデュースの佐藤大の脚本回だったが、ビックリするほど出来が悪かった。ひどい脚本だ。作劇上、もっと嫌な奴でなくてはならい、視聴者の誰もが何ら思い入れのないレイジの嫁に見せ場を作ったりするあれは一体何なのだろう。テンプレートな台詞回しが目も当てられないし、演出もチープで、これまで好演していた田中圭や波瑠らがビックリするほど下手くそな演技を見せ始めてしまう始末。巧い脚本家、演出家を散々起用した後に、これは非常に残念だ。コタツに入りウトウトしていたら夜に。まっこと久しぶりにかっぱ寿司に行き、チャーっと寿司をつまみ、豊島園の映画館へ。IMAXで『ゼロ・グラビティ』を観る。す、凄かったなー。尿意を忘れるほどにのめり込んだ。早くもう1回観たい。



日曜日。久しぶりに自転車で出掛けてみる。お昼に中野を経由し、「とんかつ かつ真」に寄る。

ひさしぶりのとんかつ研究。新し目のお店である。元ラーメン屋をそのまま居抜きで使用しているようだ。とても綺麗なとんかつ。小麦が豊かに香る衣がいい。肉にも美しい脂がのっており、塩がとてもよく合う。強い印象は残さないが、悪くないとんかつだ。中野の駅からはやや離れているが、お客はしっかりついているようだが、何かのきっかけで今後もっと有名店になる可能性もあるだろう。中野ではいつも何を食べるか迷うので、いい選択肢の一つとなった。食後、そのまま調布まで漕ぐ。寒さが身に染みた。手袋はしたいが、地図を観る為に携帯をいじるので、「タッチパネル可能手袋」みたいなものをつい購入しがちなのだけど、あれも何だかんだ使いづらい。オススメは無印良品の「ミトンにもなる半指手袋」だ。

ミトン状態は温かくかわいいし、外せば携帯は楽々操作、更に蒸れの防止にもなります。調布の深大寺は旅情があってよい。温泉街のような赴きなのだ。そして、鬼太郎茶屋へ。



屋根には下駄が!庭にも妖怪がたくさん。
お茶置き場に水木しげる先生がまるで神様のように奉られていた。と言うかまるで亡くなったみたいではないか。

席はぬいぐるみでアナログなおもてなし。

目玉のおやじ餅付きの栗ぜんざいで温まり、茶屋を後にしました。なんとか『THE MANZAI』の放送に間に合わせようと急いで帰った。今年もたくさん笑ったし、たくさん悔しかった。『安堂ロイド』毎週観ていたのに、まさかの最終回だけラスト10分くらいしか観られず。10分観ただけでも死ぬほどつまらなそうなのが伝わってきたので問題なし。



『POPEYE』の「いいデートしてる?」というアジりにやられる

POPEYE (ポパイ) 2014年 01月号 [雑誌]

POPEYE (ポパイ) 2014年 01月号 [雑誌]

デート特集号を思わず購入してしまったのだけど、冒頭から「真冬のオープンカーデート」を推奨していて、ついていくのに大変でした。「恋より楽しいものがあるなんて本当?」と新潮社の『ROLa』のコンセプトディスりが序文に。しかし、『POPEYE』は記事のデザインがよいので眺めている分には楽しい。しかし、「オシャレは枠にとらわれる必要なんてない。ボタンダウンシャツのボタンを片方だけ外してみるのもいい」みたいなのはもう意味がわからないから辞めたほうがいい。



AKB48のレモンになりたい市川美織ちゃんってすっごい面白いですよね。

行ける所までは貫きとおして欲しい。そして、煮詰まったら、「私のレモンって梶井基次郎が言うところの爆弾なんですよね」と方向転換すれば、サブカルをホイホイだ!