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ジグザグジギー『2012-2013 BEST〜新ネタもやります〜』&三四郎in『ゴッドタン』


新宿シアターモリエールジグザグジギーキングオブコント2013 ファイナリスト記念ライブ 『2012-2013 BEST〜新ネタもやります〜』を観てきた。至福。かっこいいOP映像からたっぷり1時間45分。知っているネタも知らないネタもどれも練られていて、とても面白かったです。「繰り返し」という美学がどのネタにも貫かれていてかっこよかったな。やはり、グルーヴィーかつ美メロなコンビだ。新ネタの「席替え」でのブルブルと震え上がる池田勝がツボ過ぎて笑いに笑った。あのネタは「出欠」に更に色をつけたようなネクストレベルの素晴らしいネタだ。「出欠」のミニマルさの方が個人的には好きだけども。

番外編として「オークション」「喫茶店」「ジャムトースト」「来店記念」「椅子取りゲーム」などの過去のネタもやや短いバージョンながら披露してくれたのもうれしい。どのネタもイントロの段階で客席からザワメキが起きるキラーチューンっぷりだった。どうせなら「出欠」「腹話術」「バスガイド」「泥棒」「満月」「お会計」あたりも観たかったけども。「大家族」とか「ピアノ」も個人的には好きなネタです。しかし、なんて華のある2人だろう。ブラウン管に選ばれた人間のように思う。ジグザグジギーがテレビで活躍しないだなんて嘘だろう。品のよさ、そして「都会派」っぷりも含めて、正式にマセキ芸能社から現れたウッチャンナンチャンの後継者という事でいいと思う。ウンナンと違ってジグザグは本当に都会育ちだし!なんでもウッチャンジグザグジギーのネタは褒めているらしいではないですか。でも、宮澤さんは実はダウンタウン党らしい。



そして、同じくマセキ芸能社の三四郎。彼らの『ゴッドタン』の「キス我慢選手権」出演回、素晴らしかったですね。いやはや、大笑いした。おぎやはぎ劇団ひとり、スタッフ含め、「ついに深夜枠の新しいスターを発見したぞ」という祝祭感に溢れていてよかったなー。特に劇団ひとりがめちゃくちゃうれしそうなのが印象的だった。「ハァ?」と言う時の小宮さんのあの目つき、ゾクゾクする。ブラウン管に映る人って実に洗練されているのだな、というのを思い知りましたね。何かもう剥き出しだった。飼い慣らされていない感じにも興奮したし、葵つかさ登場後の童貞キャラもはまっていた。30歳の人を掴まえて言うのもなんだけども、少年のようだったものな、小宮さん。ムカつくキャラというか、ただひたすらに可愛かったですよね。小宮さんの口を結んで猫みたいな顔になる所がかわいくて、とても好きです。面接での輩キャラからキス我慢での童貞キャラと、人間の多面性みたいのを見事に表現した構成力に唸る(半分以上、素な感じもしますが)。タメ口入りからの編集へのダメ出し、弄られた後の「ライブシーンじゃ凄いからな」「一目置かれてんだよ」も最高。「彼女の携帯見たら自分の登録が『GEO中野店」になっていた」というエピソードトークの完成度も抜群。同じレンタルビデオ屋でも「GEO」が「TSUTAYA」ではあの面白さが出ないし、同様に「中野店」が付くと付かないじゃ大違いなわけで、細かい技が効いているのだよなぁ。葵つかさのAV観賞後の感想が、しおらくなっての「いや、すごい・・躍動感があってキレイでした」とか服を掴まれて「ジャケット・・・一軍だぞ、これ」というのもむっちゃ笑った。そういえば、三四郎を起用するにあたって、『ゴットタン』陣からの舌滑イジリが皆無だったのも素晴らしい。MC陣が凄いのか、編集が凄いのかわからないけども、わかりやすい部分より人間性をイジるという構成が最高だった。ラストには、劇団ひとりから「悔しいけど、すぐ売れると思う」に続いて、「悔しいけど、今回もハマったぞ」を頂戴。いや、まじで売れそう。