青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

最近のこと(2013/08/15~)

お盆なので仕事も暇だった。金曜日は図書館とザ・なつやすみバンドのツーマンを堪能。ときに、ザ・なつやすみのドラムみずきちゃんの妹は17歳らしい。「今日のライブの受付しまーす」ってTwitterで告知されていて、ワクワクして行ってみたら、受付に立っていたのは宮崎駿みたいなおじさんだった。いざ、生きめやも。MANDA-LA2のドリンクは美味しいから好き。家に帰った『タモリ倶楽部』 の「空耳アワード」を観た。菊地成孔(SIMI LABOキャップ着用)とNIGO池田貴史マーティー・フリードマン二階堂ふみって腹壊す感じのゴッタ煮感。二階堂ふみは『Woman』の役と同じような喋り方でよかった。二階堂ふみはミニマルなネタが好みなのだな、と思いました。



土曜日は新代田の「commune」というギャラリーに『BOY meets GIRL on Summer street 2013』という展示を観に行く。惣田紗希先生は現代を代表するポップアートの体現者に違いねぇ。その線はシンプルだけど複雑だ。クールである。この日は夕方からオープニングパーティーがあって嫁入りランドやヤングのライブを楽しめたらしい。ぜひ観たかったが、予定を入れてしまっていたので一旦帰宅。新代田の「PPカレー」でご飯を食べようと思って行ったら昼の部のラストオーダーが過ぎていて、仕方なく、古く汚い佇まいのラーメンから蕎麦までやっているような定食屋に入って食事をした。こういう佇まいのお店は逆に美味い、ってのが今や東京の常識になっているのですが、クソほどに不味かった。蕎麦はボソボソのグチャグチャで、何故か炭のような匂いがこびりついている。海苔も臭かった。一口食べて「嘘だろ…」と思い、三口くらいまでチャレンジしたんですけど、嘘じゃなかったので、残してしまった。今どき、家で蕎麦茹でたって美味いってのに、何故あんな事が起きてしまうのか。メニューに「当分値上げはしません!」って手書きされていて、「てめぇ、当たり前だバカ野郎!」と、心の中の北野武が荒ぶる。帰宅して洗濯物を取り込んでから、久しぶりに自転車に乗って池袋へ。気候がとても涼しくなっており風を楽しんだ。芸術劇場でマームとジプシーの『cocoon』を観る。思う所がたくさんあった。音楽に関していえば、あの周辺の佐藤伸治へのしがみつきは見るに耐えない。観劇後、なんだか不思議な気分だったので笑いたいな、って事でジグザグジギーのネタDVDを借りて観ながら寝た。



日曜日。特に予定がなかったので、テレビ観たり、選択したり、掃除したり、ダラダラする。『あまちゃん』が来週を迎えるのが怖い。2013年は『あまちゃん』の年だった、ってもう今の時点で言えるな。あきちゃんがいなくなってユイちゃんが不良になってから、北三陸の観光による財政問題がスルー気味で、前半のあの「東京に行かせてなるものか!」の感じは何だったのだという気もしますが、面白いからいいや。『アメトーーク』の「こんにちは、ハーフ芸人です!!」はとても面白かった。マテンロウのアントニーのトークスキルがえげつない。デニスは『バチバチエレキテる』のレギュラー抜擢といい、吉本が急速に推し出している。昼から炎天下の中、自転車にまたがり秋葉原へ。とんかつ研究の為、秋葉原の名店「丸五」へ。

アニメ電脳世界の中にひっそりと佇む。いやはや素晴らしかった。この肉の断層を見よ。

美しい。けど、なんかずっと見ていると気持ち悪いな、いや、やっぱり美しい!と何分でも見ていられますね。ほとんど塩だけで頂く。肉と脂の旨味と柔らかさをおおいに堪能した。旨いとんかつの一口目、というのは美味し過ぎて身体が文字通り震え出す。漬物もよかった。らっきょうと梅干が食べ放題で、何度でも口の中の調子を整え、脂に挑む事できるのだ。食前と食後のお茶が異なっていたり、ご飯やキャベツのおかわりの確認タイミングが抜群だったり、細かい接客も絶妙。食後、腹ごなしに秋葉原〜神田〜御茶ノ水あたりを流してレコ屋とか本屋を覗いたりして過ごす。秋葉原御茶ノ水は比較的賑わっていたが、神田などはゴーストタウンのように人がいなかった。そもそも神田駅に降りた事が人生で一度もなかった。やたらとカフェのチェーン店が多い街だ。気づいたら腕と顔が真っ赤に日焼けしてヒリヒリする。UVケアは怠るべきではない。

家に帰って、石黒正数の『木曜日のフルット』を読んでいたら、ウトウトしてきたので眠る。


月~水は記憶なし。木曜日、暇だったので伊集院光と若手芸人がひたすらに怪談をするというDVDを観た。

怪談は全て伊集院の作り話という事で、その技術に感心するも何だか普通に怖くなってしまった。『アメトーーク』は休みで「ホリケン ふれあい旅 にんげんっていいな」の放送だった。やっている事は普通の旅番組と同じなのだけども、これがまぁ面白いのだから感心してしまう。ホリケンという素材を存分に活かしたフォーマットだ。森は生きているの1stアルバムは素晴らしい出来栄えだった。「森は生きている」は『ドラえもん』からの引用らしい。てんとう虫コミックスでいう26巻収録なのですが、あそこらへんの『ドラえもん』は非常にクオリティの高い話が多い。初期のドタバタから少し捻りが加わって、円熟の域に達している。28巻とかオススメ。
ドラえもん (28) (てんとう虫コミックス)

ドラえもん (28) (てんとう虫コミックス)

「なぜか劇がメチャクチャに」とか「大ピンチ!スネ夫の回答」とかもうタイトルから面白い。「大ピンチ!スネ夫の回答」の素晴らしさは有名ですが、スネ夫とママごと銃で吹き飛ばして、「ばんざい、スネ夫の秘密は永久に守られた」とか言ってのび太ジャイアンが小躍りしてるラストとか改めて最高だ。

ドラえもんの後ろ姿が超クール。完璧な一コマである。




AKB48恋するフォーチュンクッキー」を聞きまくっている。アレンジももちろんですけど、歌詞も好き。2番はセンターの指原への言及なんですけど、1番はポップミュージックの魔法についての自己言及だ。

カフェテリア流れるMusic
ぼんやり聴いていたら
知らぬ間にリズムに合わせ
つま先から動き出す
止められない今の気持ち
カモン カモン カモン カモン ベイビー
占ってよ

恋するフォーチュンクッキー!
未来は
そんな悪くないよ
Hey! Hey! Hey!

それでもって、「未来はそんな悪くないよ」と訴えかけるこのナンバーはあまりに正しいヒットソングだ。



金曜日を休みにして3連休にしてみた。今年最後の夏休み。そういえば、この日はザ・なつやすみバンドが地上波のテレビに出演していたのだ。テレビ東京の深夜3時というドープな時間ですが、怒髪天の増子さんとCzecho No RepublicのタカハシマイさんがMCを務めるれっきとした音楽番組でして、これをきっかけにメディアにもガンガン出て行って欲しい。MCの2人と井上陽水の「少年時代」のカバーを披露。潤さんはラムネを飲む時に股関部にハンカチのようなものを敷いていて乙女の鏡だな、と思いました。シラフさんはむちゃくちゃハニかんでた。むちゃ口元がモゴモゴとハニかんでいて、これはシラギャルがまた急増しますね。この放送の為に夜中の3時に起きましたからね。私もまた立派なシラギャルと言えます。


この日は雨に降られてもかまわない、という気持ちで曇り空の中、埼玉の川越あたりを目指して自転車を漕ぎ始めたのですが、案の定、雷雨に見舞われてしまい、志木あたりで引き返す。稲妻が何発も炸裂する中を、自転車で滑走するのは実にスリリングだった。本当に自分が狙われているのではないか、という気持ちになる。100円ショップでカッパを購入し、その後も漕ぎ続ける。志木周辺は学生時代によくいた場所なのでとても懐かしかった。帰りにとんかつ研究として朝霞にある「いち川」というお店を訪ねる。

ネットでとんかつの研究をしていた時、2000円以下のとんかつは認めない、というラディカルなグルメ評論をしている方が「しかし、この店は例外」と激烈に推していたこのお店の1400円のヒレ定食。プラセボ効果など関係なしに、美しく、そして美味しかった。駅から非常に遠いのだけども、店内は地元のお客さんで賑わっていた。清潔に保たれた店内は非常に好感が持てる。店主はとんかつを1回揚げる度に壁を布で綺麗に拭き取っていたし、奥さんもこま目に店内を整頓していた。ご飯やキャベツのお替りの気配りも温かく、こういう店を名店と呼びたい。肝心のとんかつですが、衣の下味が丁寧に施されており、良質の肉の旨味を更に高めている。帰り道で、ムクドリの集団ねぐらに遭遇したんですけど、あれちょっとおびただしすぎて、ゾクっとした。音も糞も凄くて、ヒッチコックの『鳥』さながら。帰宅後、『Woman』を2話分観る。痺れまくった。今年は映画監督やら劇作家やら、結構失望させられる事が多い年でもあったのですが、坂元裕二だけは裏切らない。それどころか『最高の離婚』と『Woman』という傑作を2本も献上してくれるだなんて。田中裕子がどんどん凄味を増していく。



土曜日は昼まで寝ていた。喫茶店でアイスココアを飲みながら何をしようか考えた結果、やっぱり自転車に乗りたくなったので、近場をウロチョロした。石神井公園に久しぶりに行ってみたのだけど、あの公園のパッと見た感じよりずっと広大、という感じは好きだ。奥のほうは本当に山の中のようで「池にはワニがいる」というかつての都市伝説にも、説得力がある。帰りにTSUTAYAに寄って借りた、アルコ&ピースの『博愛』とうしろシティの『アメリカンショートヘア』を観る。

博愛 [DVD]

博愛 [DVD]

今年度のキングオブコントの本命2組のライブDVDだ。どちらもとても面白くて満足して寝てしまったのだけども、3時に何故か目覚める。そのままこれまた何故か『最高の離婚』の1話を観直して、なんて面白いのだ、と興奮してまた眠る。ノッて脚本を書いているのが伝わってくる豊かさがあるのだよな。



日曜日。小雨がパラついている午前中は近所のパン屋に行ったり、いいともの増刊号を観たりして過ごす。雨が止んだので、自転車で吉祥寺へ。キチムでダンスユニットflep funce!の公演『グッドラック!のおわり』を観る。音楽(+出演)を音楽前夜社の方々が手掛けているという事で観に行ったのですが、なんとflep funce!は東京デスロックの間野律子が所属しているユニットだった。ダンスの事はよくわからないのですが、とても楽しめました。キチムという空間の扉、窓、階段をふんだんに使い、縦や横を拡張していくのが視覚的な喜びがあった。そして、その空間をサラウンドに鳴らしていく音楽前夜社+飯能吹奏楽研究会(小学生からおじいさままで!)の楽曲・演奏が素晴らしい。飯能吹奏楽研究会はアマチュア吹奏楽団だそうで、名の通り飯能で活動しているそう。

前夜社のボス、スガナミユウが手掛けたエンディングテーマ「グッドラック!のつづき」もナイス。ボーカルは間野律子で、テニスコーツ系の歌声を披露してくれました。観賞後、ココナッツディスク吉祥寺店へ。SLOW BEACHの音源を購入しようと思ったのですが、売り切れていました。大好きなThe High Llamasの『Cold&Bouncy』のアナログ(12インチ2枚組)を買った。「ダルシャン」でパスタを食べた。トマトクリームの小海老とほうれん草のパスタにした。サラダ、ドリンク、スイーツがついてもアンダー1000円のランチセットは17時近くまでやっているのでオススメです。珈琲の唯一無二な香りを楽しんだ。

完璧な吉祥寺ライフだ。そういえば「喫茶エコー」はまだ休館している。復帰する事はあるのかしら。早めに帰宅して,
のんびり過ごして夏休み終了。