青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

car10というバンド


car10という栃木足利のスリーピースバンドがとてもよい。ジャンルでいうとポップパンクにあたるのだろうか。私はパンクへの教養が皆無に等しいので、ルーツや類似バンドの羅列といった気の効いた事はできないのだけども、とにかく抜群に気にいってしまったのだ。風が絶え間なく吹いているようなサウンドがいい。追い風なのか向い風なのかわからないけども、その風に吹かれながらヘロヘロと、投げやりに、歌われるメロディーがいい。態度はふてぶてしいが、言いたい事のある奴の歌だ。とても歌心のあるバンドだと思う。レーベルのインフォメーションにもあるが、そのセンチメンタルなメロディーに潰れたローファイな音質も相まって、ベッドルームシンガー達の泣きべそや甘い夢をも想わせる。そして、全てを台無しにするようながなり声コーラス(通称ギャングコーラス)が最高だ。ハイスタが好きなクラスメイトが全員嫌いだった高校生の私の隣に、こんなバンドがいてくれたらどんなによかったか。現在、手に入る音源はsnuffy smilesから発売された『5 songs』という7インチに、昨年リリースのUnderground GovernmentからのPSYKICK UNDERAGEとのスプリットCDの2種。オススメは断然7インチです。