青春ゾンビ

ポップカルチャーととんかつ

GORO GOLO&ジャポニカソングサンバンチLIVE in 新宿LOFT


いよいよ、音楽前夜社が東京インディーミュージック界の地図を塗り替える時が来たようです。『新宿LOFT presents ザ・ロフト飲み会SPECIAL』を目撃して確信に至りました。MAHOΩの解散は残念ですが、残されたGORO GOLOとジャポニカソングサンバンチ、完全に仕上がっております。GORO GOLOのライブにおいて、スガナミユウが魅せる歪で全力なアクションこそがダンスで音楽だ。抑圧からの解放。意味も何も全部取り払われた純粋な運動が生む多幸感。もう、ほんと全部吹き飛ばして欲しい。退屈とか憂鬱とか墳努とかつまらない音楽とか。ファンキーで、スウィンギィンで、スウィートで、メロウで、時にとんでもない速さで駆け抜けるGORO GOLOの音楽。録音物でしか聞いた事がなかったので、わからなかったけど、もしかしたらああいうのをソウルミュージックって言うのかしら、って思います。新曲もどれもバッチリ。汗まみれで泥くさいようでいて、メンバーはいつもキチっと正装。スタイリッシュに恰好つけている所も最高にクールだ。



そして、驚いたのがジャポニカソングサンバンチの進化。藤原亮(fromフジロッ久(仮))の歌が断然伸びやかになった。ワールドワイドに各地の音楽を飲み込んだチャンポンミュージックを鳴らすチンドン屋集団は、最高にロマンチックな歌唱を手に入れた。それによって、ごった煮音楽を見事に独自のジャポニカソングとして昇華しておりました。あれは夢や理想を託せる歌だ。彼の歌うジャポニカソングサンバンチのナンバーはまるで、坂本九だとか加山雄三だとかそういった粋な男達の日本の歌を想わせるのです。もう1人のフロントマン藤田千秋(from A Page of Punk)も負けていない。そのフィジカル面での貢献は計り知れない。そして、むちゃくちゃかっこいい。高良健吾くらいかっこいいと思う。今の、日本のインディーミュージック界にこんなにも華のあるフロントマンが2人もいるバンドがいるでしょうか。「愛を夢を」「二人唄えば」「クライマックス」と続いたラスト3曲の素晴らしさたるや。優れたソングライターが複数いるこの集団の凄味を実感です。2バンド共に鍵盤を弾いている音楽前夜社のサウンドの核ハルカさんの音色にもノックアウト。静けさを湛えたふつふつとしたファンクがたまりません。ライブ会場は大入り、とは言え200人未満。そんなのって嘘だろ!?という感じ。早く目撃すべきだ。この定期的に行われているロフト飲み会は2時間飲み放題でライブと豪華DJ(この日はYOUR SONG IS GOODサイトウ "JxJx" ジュンのセットが最高でした)付きで1000円ですよ。信じられない!とりあえず、今観ないのはもったいない。下北沢インディーファンクラブにて、GORO GOLOとジャポニカソングサンバンチのライブを絶対に目撃して頂きたい所存です。GORO GOLOとジャポニカソングサンバンチは今年リリースを予定しているとの事で、冒頭にも述べたように地図が塗り替わる事、間違いなし!とは言え、実は音楽前夜社も根っこを辿るとカクバリズムと繋がっているわけで、改めて角張渉氏のその土壌の豊かさを思い知ります。カクバリズムがいて、とんちれこーどがいて、音楽前夜社がいる。現在のインディーズシーンの面白さはしばらく目が離せそうにありません。